ホテルマン(ホテル業界)を辞めたいと考えても「女性だとホテル業界からの転職は難しい?」や「どんな転職先がおすすめなのか?」など、ホテルマンからの転職で悩みを抱える人は多いです。
ホテルマンからの転職(再就職)では、転職理由を明確にした上で、現在の仕事の不満点を前向きな理由に言い換える工夫が必要です。そして、適切な会社選び・面接対策をして、転職活動の後悔を防ぎましょう。
今回は、ホテルマンからの転職難易度・おすすめ転職先を現役転職エージェントが解説します。ホテルマンからの転職を失敗しないように、強みが伝わる志望動機のポイントや未経験からの異業種転職のコツを理解しておきましょう。
ホテルマンから転職は難しい?
ホテルマンからでも転職は十分可能です。
ホテルマンから転職する割合は、26.9%となっており、他の業種と比較しても離職率が高いことがわかります。
引用:令和2年雇用動向調査結果
ホテル業界で働くと、様々なスキルを身に付けることが可能です。ホテルマンとしてのスキルは、転職後の職種でも活かせることが多いため、転職に成功しやすくなります。
しかし、ホテル業界からの転職では、年齢によって転職難易度が異なります。30代以降になると転職難易度が上がるため、将来的なキャリアを考えた上で転職先を選ぶことが大切です。
ホテルマンの退職理由
ホテルマン(ホテル業界)から転職したい理由(退職理由)として、下記3つが挙げられます。
- 労働時間が長く体力的に辛い
- 休日が少なくプライベートが確保しづらい
- スキルアップが難しく将来が不安
ホテルからの転職を考える理由として多いのが、働き方に対する不満です。転職する際には「なぜ転職したいのか」を明確にした上で転職しなければ、転職に失敗してしまうかもしれません。
労働時間が長く体力的に辛い
ホテルマンは、労働時間が長いため体力的に辛いと感じやすいです。ホテルでは、スタッフが24時間常駐しているところもあります。
夜勤があるだけでなく、朝から夜まで長時間働かなければいけないことも多いです。
また、シフト制となっており、不規則な勤務時間になりがちなため、体力的に辛いと感じやすくなっています。不規則かつ長い労働時間は、人によっては辛いと感じやすく、転職を考えるきっかけとなることが多いです。
休日が少なくプライベートが確保しづらい
休日が少なくプライベートが確保しづらい事も、ホテルマンから転職したい理由の1つです。ホテルは、休日に多くの顧客が利用するため、土日や祝日に休みを取れる可能性が低いです。
平日に休みを取ったとしても、周りと休みが合わないため、プライベートを充実させられないと感じる人もいます。
また、休日が少ないだけでなく、不規則な勤務形態となりがちなためプライベートが確保しづらくいです。夜勤明けで朝に仕事が終わっても、誰とも予定を合わせられないため不満を感じやすく、転職を考える人もいます。
スキルアップが難しく将来が不安
ホテルマンとして働いていても、専門的なスキルが身に付くわけではありません。専門的なスキルを身に付けられないと、スキルアップができないため将来に不安を感じる人が多いです。
また、新型コロナウイルスの影響によって、ホテルの業績も悪くなったことも将来に不安を感じる要素として挙げられます。
スキルアップや宿泊業界の将来性の点から「ずっとこのままでいいのか?」という不安が付き纏い、転職したいと思う人が多いです。
ホテルマンから転職を成功させるコツ
ホテルマン(ホテル業界)からの転職を成功させるコツは、下記の3つです。
- ホテルスタッフの強みを活かした転職先を選ぶ
- 転職市場における価値を理解する
- 転職エージェントを利用する
ホテルマンから転職する際には、自分自身を理解した上で適切な転職先を選ぶことが大切です。なんとなくで転職先を選んでしまうと、転職後に後悔する恐れがあるため注意しましょう。
ホテルスタッフの強みを活かした転職先を選ぶ
ホテルマンからの転職を成功させるためには、ホテルで働いたことによる強みを活かした転職先を選ぶことが大切です。ホテルスタッフとして働くことによって得られる強みは、下記の通りです。
- コミュニケーション能力
- マナー・言葉遣い
- 語学力
- マネジメント能力
ホテル業界で働いても、他の業界に活かせる専門的なスキルが身に付くわけではありません。しかし、上記のスキルは、汎用性が高いため異なる業界でも強みを活かせるでしょう。
中でも、コミュニケーション能力や言葉遣いなどは、ほとんど業界で活かせます。ホテルからの転職を成功させるためにも、転職前に自分自身の強みを理解しておくことが大切です。
転職市場における価値を理解する
転職市場における自分自身の価値を理解しておくことで、転職成功率を高められます。転職市場における価値を理解していないと、転職先選びやアピールポイントを間違えやすいです。
ホテルマンからの転職は、30代以降になるとスキルや経験が求められます。20代であれば、スキルよりもポテンシャルを重視されるため転職成功率は高い傾向にあります。
ただ、30代以降でもホテルマンだからこそのアピールポイントも多いです。専門的なスキルはありませんが、一般的な社会人よりもビジネスマナーや言葉遣いなども身に付いています。
ホテルマンだからこそ得られたスキルを明確にすれば、年齢に関係なく転職を成功させられる可能性は高いです。
転職エージェントを利用する
転職エージェントを利用すれば、転職成功率を高められます。転職できない原因として、適切な転職先選びや自己分析ができていないことがほとんどです。転職エージェントを利用すれば、質の高い自己分析ができ転職の幅も広がります。

リクルートエージェントは日本トップクラスの転職エージェントで、ベンチャーから大手企業の求人があります。転職する際はまずは登録して、自分に合った求人探しをおすすめします。
ホテルマンの強み・弱み
まずはホテルマン(ホテル業界)として身についているスキルを洗い出してみましょう。
ホテルマンの強み
弊社に過去ご相談いただいた方々とやり取りさせていただいたところ、ホテルマンの強みとして下記5つがあると感じました。
- ホスピタリティが高い
- トラブル対応など臨機応変に対応するスキルが高い
- リスク想定をして先手を打つことができる
- コミュニケーション能力が高い
- 人の笑顔、感謝されることが好き
そのため、この5つを活かすことができる職種や業界をおすすめしています。
ホテルマンの弱み
一方弱みとしては以下の4つがあると感じました。
- ホスピタリティが強すぎる点
- 専門スキルがない
- 利益を上げる意識が乏しい
- 自分のサービスに対しての給与が払われているがボランティアになりがち
自主で転職活動をされる場合はこういった点を認識して進められると良いでしょう。
ホテルマンの経験を活かせる職種・業界
ホテルマン(ホテル業界)の方は基本的に未経験の業界に行くことになるわけですが、決して高望みをしてはいけません。というのも、何度もお伝えしている通り、転職はトレードオフだからです。
あまり選択肢としては多くありませんが、結論、ほとんどの方が営業職になります。
多くのサイトでは、事務職なども挙げられていますが、事務職は現在、派遣社員や契約社員の割合が多く、未経験の方が正社員で採用される割合が少ないのです。
また、派遣事務の方が給与が高いこともあります。経験豊富な事務職であれば採用幅が広いのですが、未経験となると非常に難しいのが現実です。
そういった意味から営業職は、未経験からでも挑戦ができることが特徴です。
しかし、読者の中には「営業」に対して偏ったイメージを持たれているケースがあり、なかなか営業職に踏み切ることができていない方もいるかと思いますので、営業職経験後のキャリアについても触れておきたいと思います。
具体的な内容については下記で紹介しています。
関連記事:営業職から転職は難しい?転職理由やキャリアチェンジを成功させるコツ
営業職の経験は、市場価値を底上げしてくれます。企業を選べる立場になるということです。
営業職は「売上を作る職種」です。であれば、営業経験後は上流工程である、「マーケティング職」「企画職」「人事職」などの高度な職種に転職することができます。
つまり「営業職」を経験した後はキャリアの選択肢を広げることが可能と言えます。
ホテル業界から不動産業界への転職はアリ?
不動産業界への転職は、「年収を上げる」「営業経験を身に付ける」という目的であればアリです。
とはいえ不動産業界で扱う商材にも「賃貸・投資・都市開発・戸建」など、種類があり、扱う種類によっては激務になることもあります。
そのため、キャリアアップのために不動産業界への転職をすることはオススメできますが、企業の見極めは一定必要になります。そういった企業の見極めを失くすためには、とことん企業分析をするか、転職エージェントの利用がオススメです。
特に、不動産への転職を希望する女性の方には「リクルート住まいカンパニー」のカウンター職がオススメです。
理由としては、福利厚生が充実していて育児をしながら働くこともできる上に、ホテルでの経験が会社の顔であるカウンター職に活用できるからです。
【リクルート住まいカンパニーへ転職】内定率を上げるために絶対知っておきたい情報まとめ
親和性が高い業界は?
ホテルマン(ホテル業界)に備わっている強みを活かせる業界としては「人材業界」が挙げられます。
詳しくは下記記事で紹介していますのでご覧ください。
人材業界への転職!面接での転職理由や志望動機を解説!例文テンプレ付
基本的に営業経験がないと人材業界は、書類選考がなかなか通らないのですが、弊社のような人事採用と強いコネクションがある場合は、そのまま採用担当に連絡を入れてプッシュすることで通過を狙います。
そのほかの選択肢としては、業界問わず、営業職を狙っていくこと。また営業職の中では、スキルだけでなく人物を高く評価してもらえるリクルートグループへの転職もオススメできます。
【リクルートホールディングスへの転職】内定率を上げるノウハウは!?
ホテルマンおすすめ業界・おすすめ職種
ホテルマンからのおすすめの転職先は、下記の3つです。
- 接客・営業職
- 一般職・事務職
- 経営・企画職
「活かしたい経験や転職後」に「何をしたいのかに」よって転職先は異なります。 未経験業界であっても、目的を明確にしてから転職すれば、転職後も活躍できる可能性が高いです。
接客業・営業職
ホテルマンにおすすめの転職先は、接客業や営業職です。
ホテルマンのメインの業務となるのが接客であり、コミュニケーションスキルやビジネスマナーが学べます。また、他業界と比べても接客の質が求められるため、接客業や営業職なら転職後も能力を活かせます。
中でも、30代以降の転職ではスキルが求められます。ホテルマンの接客スキルは一般的にもかなり高いため、転職後に即戦力として活躍できる可能性が高いです。年齢を重ねれば重ねるほど、即戦力として活躍できるかどうかも求められます。
一般職・事務職
一般職や事務職も、ホテルマンからの転職でおすすめの転職先です。
一般職や事務職は、営業職のように思って立って接客する仕事ではありません。裏で、事務処理や来客対応をして他の社員のサポートをしています。
そのため、スキル面ではなく気持ちの面でサポートするという面で、一般職や事務職もおすすめです。ただ、企業によってはホテルマンよりも給与が低くなってしまいます。
ホテルマンカラの転職理由が何なのかによって、転職先を決めることが大切です。
経営・企画職
経営や企画職もホテルマンからの転職でおすすめです。
ホテルマンは、宿泊客に対してサービスやイベントなどアピールしなければいけません。「どのようにすればアピールしやすいか」を考えながら企画運営を進めることで、マネジメント能力を身に付けられます。
マネジメント能力は、企画運営などで役立てられます。マネジメント能力があれば、広い視野をもとに人材育成や経営、プロジェクトの企画管理などで活躍できるでしょう。
ホテルマンから転職する際の注意点
ホテルマン(ホテル業界)から転職する際の注意点は、下記の2つです。
- 年齢によって転職可能先が異なることを理解する
- アピールポイントを明確にする
ホテルマンからの転職では、市場価値を理解した上で、どんな対策をするかが大切です。他のホテルマンと差別化できる強みを考えることで、転職成功率が高まります。
年齢によって転職可能先が異なることを理解する
ホテルマンから転職する際には、年齢によって転職可能先が異なることを理解しておきましょう。
20代のうちはポテンシャルで採用されることが多く、転職先も幅広いです。反対に、30代以降になると今までの経験を活かして何ができるのかを求められます。
例えば、IT業界への転職を考えている際に、20代であれば転職できる可能性が高いです。
しかし、スキルがない30代だと採用されない恐れがありません。30代以降でIT業界への転職を考えているなら、実績を作るか資格を取得して面接官にアピールしましょう。
アピールポイントを明確にする
ホテルマンから転職する際には、自身のアピールポイントを明確にしておくことが大切です。ホテルマンと言っても「どんな業務をしていたのか」によって強みが異なります。
フロント業務であれば、コミュニケーション能力やビジネスマナー強みとなります。イベントを中心とした宴会部門で働いていたなら、企画力や運営スキルがあると評価されます。
「ホテルマンとして得られるスキルはこれ」と決めつけるのは良くありません。自分が経験した業務の中で何が得られ、どんな業務に活かせるのかを具体的にアピールすることが大切です。
ホテルマンからの転職で後悔しないために
ホテル業界から転職するのは、難しくありません。しかし、過去の経験や年齢で転職難易度は異なります。転職難易度が高い状態で転職活動しても、希望の転職先へは転職できない可能性が高いです。
ホテルマンを辞めたいと感じているなら、転職したいと思う理由を明確にすることが大切です。転職理由を明確にし、今後はどうしていきたいのかを考えることで、自分なりの対策方法を見つけられます。
転職で後悔しないためにも「自分は転職で何をアピールすべきなのか」を考えた上で、転職活動に臨むことをおすすめします。
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