コラム 末永 雄大

調理師から転職する際におすすめの転職先はどこ？異業種転職で注意すべきポイント

「調理師からの転職は成功しやすいのか？」や「どの転職先がおすすめなのか？」など、調理師からの転職で悩みを抱える人は多いです。

調理師からの転職を成功させるためには、転職したいと思う理由を明確にした上で、転職前後で同じ不満を抱かないような対策が必要です。適切な対策をした上で転職しなければ、転職に後悔してしまうかもしれません。

今回は、調理師からの転職が成功しやすいのかどうかやおすすめの転職先を解説します。この記事を参考にして、調理師からの転職を後悔しないように、正しいポイントを理解しておきましょう。

調理師から異業種転職は難しい？

調理師からの異業種転職は、難しくありません。なぜなら、過去には調理師から異業種転職に成功している人も多いからです。未経験者でも募集している業界も多いため、新たな業界に挑戦したい人でも転職を成功させられるでしょう。

ただ、調理師からの異業種転職は全員が成功するわけではありません。例えば、年齢や転職先によっても転職難易度が大きく異なります。調理師からの転職を成功させるためには、上記を理解した上で適切な対策を行いましょう。

転職市場価値を考え「自分自身は何をアピールすべきなのか」を明確にできれば、調理師からの異業種転職を成功させられる可能性が高いです。

調理師からの異業種転職をお考えの人は、ぜひすべらないキャリアエージェントにご相談ください。

これまでに多くの調理師の転職支援を成功させており、どのように過去の経験をアピールすればいいのか、ノウハウがあります。

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調理師から転職したいと思う理由

調理師から転職したいと思う理由は、下記の3つです。

  • 給料が低く年収が上がりづらい
  • 休日が少なくプライベートの確保ができない
  • 労働時間が長く体力的に辛い

調理師は、年収を上げづらいだけでなく、立ち仕事が大半を占めるため体力的に辛いと感じる人も多いです。また、料理が好きで調理師になっても、仕事として料理を続けることが精神的にしんどく感じる人もいます。上記を理由に調理師を辞めたいと感じるのは、一般的であるため自分自身が当てはまっているかを確認し、適切な対策方法を理解することも大切です。

給料が低く年収が上がりづらい

調理師から転職したいと思う理由として、給料が低く年収が上がりづらいことが挙げられます。調理師の平均年収は「約342.5万円」であり、全体の平均年収が約461万円であることと比較すると低いです。

引用：「令和元年賃金構造基本統計調査」（厚生労働省）

調理師でも役職がつくほど年収は上がりますが、全体的な年収が低いため、他の職種と比較しても年収が低くなりがちです。特に、若手の調理師だと生活資金を賄うのでギリギリなケースもあります。また、調理師免許は他の資格と比較しても取得しやすいため、資格手当が付くことも少ないです。

給与に対しての不満で転職を考えているなら、新たな資格を取得した上で転職するのがおすすめです。転職時に無資格だと年収を上げることは難しいですが、有資格者なら年収が上がるだけでなく、資格手当も受け取れるかもしれません。

休日が少なくプライベートの確保ができない

休日が少なくプライベートの確保ができないことも、調理師から転職したいと思う理由の1つです。調理師の業務は、飲食店の営業時間に合わせるため土日や祝日休みが取りづらくなっています。

また、飲食店によっては調理師自体が少ない場合も多く、有給休暇も取得しづらいことが不満を抱える原因になっているかもしれません。

調理師からの転職理由が、休日が少なくプライベートの確保ができないことなら、残業が少なく休みを取得しやすい職種がおすすめです。事務職なら、残業が少なく土日や祝日に休みになることが多いため検討してみましょう。

労働時間が長く体力的に辛い

労働時間が長く体力的に辛いことも、調理師から転職したいと思う理由の1つです。調理師は、営業時間中に料理を作ることだけが仕事ではありません。営業終了後も片付けや翌日の仕込みなどがあるため、労働時間が長くなりやすいです。

また、労働時間に比べて給与も低いため「割に合わない」と感じる人もいます。労働時間を理由に調理師からの転職を考えているなら、残業が少なく労働時間を管理しやすい職種がおすすめです。

転職前に、面接で残業の有無や体力面での大変さを確認しておくことで、転職後に後悔する可能性は低くなります。

調理師からの転職でおすすめの転職先

調理師からの転職でおすすめの転職先は、下記の4つです。

  • Web・IT業界
  • 営業・販売
  • 事務・経理職
  • 福祉・介護職

上記の業界は、未経験者でも転職しやすいと言われている業界です。Web業界や介護業界は、慢性的な人手不足が問題となっており、未経験者の募集も多く行われています。

調理師からの転職で調理師資格を活かすわけではないのなら、未経験者を積極的に募集している業界へ転職することで転職成功率を高められます。

Web・IT業界

調理師からの転職先としておすすめの業界は、Web・IT業界です。Web・IT業界で働くには「専門的なスキルや知識が必要なのではないか？」と思うかもしれませんが、全ての職種に専門的な能力が求められるわけではありません。

Web・IT業界の中にも、営業職や事務職があり、専門的な能力がなくても仕事をこなすことは可能です。ただ、プログラマーやSEになりたい人は、専門的な能力を身に付けてから転職することをおすすめします。

調理師からWeb・IT業界への転職がおすすめなのは、向上心を持って仕事に取り組める人です。Web・IT業界は、常に情報が進化し続けているため、常に学習し続けて仕事に取り組めるかどうかが大切です。

営業・販売職

調理師からおすすめの転職先として挙げられるのが、営業・販売職です。営業・販売職は、未経験での募集をしている企業も多く、コミュニケーションさえ取れればほとんどの人が仕事をこなせます。

また、営業・販売職は自分自身の成績を数字で判断しやすいです。数字で判断できることでやりがいを感じやすいため、調理師からの転職理由が「やりがいを感じられない」と思った人におすすめです。

事務・経理職

事務・経理職も調理師からの転職先としておすすめです。事務・経理職は、デスクワーク中心の仕事が多いため、常に立ち仕事の調理師よりも体力的な負担が少ないです。また、飲食店のように営業終了後に残業することも少なく、土日や祝日も休みになることが多いため、プライベートを充実できるでしょう。

ただ、初めて事務・経理職への転職を考えているなら、パソコンや簿記に関する資格を取得しておくことをおすすめします。事務・経理職は、人気が高く倍率も高いため、完全未経験だと不採用となるかもしれません。

事務・経理職の仕事を進める上で、活用できる資格を保有していれば、他の応募者と差別化がしやすくなります。

福祉・介護職

調理師からの転職先では、福祉・介護職もおすすめです。福祉・介護職は、怪我や病気、高齢者などのサポートをする仕事であり、相手の立場に立って考える「思いやり」が必要だと言えます。

業界は違えど調理師も、顧客が満足できるような料理を作らなければいけないため、気持ちの面で共通している仕事です。

また、少子高齢化の影響で若者の需要も高まっており、採用される可能性も高いです。調理師としての経験を活かしつつ、人に対して思いやりを持って仕事をしたい人は福祉・介護職への転職をおすすめします。

調理師から転職する際の注意点

調理師から転職する際の注意点は、下記の3つです。

  • 調理師からの転職理由をポジティブに伝える
  • 転職の目的と転職先の条件を明確にする
  • 転職先がどんな人材を求めているかを理解する

調理師からの転職では、上記に注意している場合とそうでない場合で転職成功率が大幅に異なります。転職では「相手が何を求めているのか」を理解することが非常に大切です。求められている人材であることをアピールできれば、転職成功にグッと近づくでしょう。

調理師からの転職理由をポジティブに伝える

調理師から転職する際の注意点は、調理師からの転職理由をポジティブに伝えることが大切です。調理師からの転職理由は、冒頭で紹介したようなものが多く、そのまま伝えると面接官へ好印象を与えられません。

例えば、労働時間や業務内容を理由に転職を考えた場合には「目的が違った」のように、言い換えることでポジティブな印象を与えられます。調理師として働けば「スキルアップに繋がると思っていたがそうではなかった」と伝え、違う形で料理に関わりたいことを伝えましょう。

また、転職後なら目的が達成できる理由を明確にしておくことで「すぐに転職してしまうかも」という不安を払拭できます。調理師からの転職では、転職理由をネガティブに伝えてしまう人も多いため、ポジティブに言い換えるだけでも差別化できるためおすすめです。

転職の目的と転職先の条件を明確にする

調理師から転職する際には、転職の目的と転職先の条件を明確にしましょう。調理師から転職する際には「なぜ転職したいのか」を明確にしないと、転職後に後悔する可能性が高いです。

例えば、給与が低いことを理由に転職したとしても、なんとなく転職したら給与が上がる可能性は低いです。なんとなく転職するのではなく「転職したら同じ理由で不満を抱かないか」を考えましょう。

転職の目的が不明確で条件も何を重視すれば良いかわからないなら、転職エージェントの利用もおすすめです。転職エージェントを利用すれば、転職の目的や条件だけでなく、履歴書の作成方法や面接対策もサポートしてくれます。

転職先がどんな人材を求めているかを理解する

調理師から転職する際には、転職先がどんな人材を求めているかを理解することも大切です。優秀な人材だとしても、転職先企業が求める人材とマッチしなければ転職を成功させられません。

また、転職先企業の求める期待値を超えることも大切です。「このくらいの人が来たら良いな」程度に思われている場合、転職先企業が求める期待値を越えられれば「この人は絶対に欲しい」と思わせることができます。

転職先がどんな人材を求めているのかを理解するためには、転職エージェントを利用すると効率が良いです。転職エージェントには、過去の転職者のデータが揃っているため、転職成功者の特徴を考えれば「どんな人材が採用されやすいか」を明確にできます。

調理師からの転職では志望動機が大切

調理師からの転職では、細かいテクニック以上に志望動機が大切です。調理師からの転職では、転職理由がネガティブな場合も多く、転職先企業も「すぐに転職されないか」と心配しています。

志望動機で具体的な転職理由を伝え、転職先企業では同じことを繰り返さないことが説明できれば採用される可能性は高いです。

おすすめの転職先選びや転職活動をする際には、今回解説した内容を参考にして、調理師からの転職を成功させましょう。

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末永 雄大

新卒でリクルートキャリアに入社。数百を超える企業の採用支援を経験。2012年アクシス(株)設立、代表取締役兼転職エージェントとして年間数百人以上のキャリア相談に乗る。Youtubeの総再生数は670万回以上、Yahooニュース・東洋経済オンラインでも情報発信。著書「成功する転職面接」「キャリアロジック」

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