SIerからの転職で失敗しやすいパターンは?おすすめの転職先や注意点も解説


IT・通信の有効求人倍率は、他業種と比較しても高くなっています。有効求人倍率が高いということは、 応募者よりも求人数の方が多いということです。つまり、IT業界への転職は、比較的しやすいといえるでしょう。

そんな中でも、SIerからの転職は難しいと言われています。SIerからの転職が難しいと言われるのには、理由があります。SIerからの転職を成功させるためには、成功のポイントを理解しておくことが大切です。 

SIerからの転職で失敗しやすいパターンや転職時の注意点を理解して、SIerからの転職を成功させましょう。

SIerからの転職は難しい?

SIerからの転職は、難しいと言われることが多いです。しかし、正しい転職先の選び方や転職時の注意点を理解していれば、転職するのは難しくありません。

引用:転職求人倍率レポート(2022年9月)

IT・通信の有効求人倍率は、他業種よりも高いため、転職先選びを間違えてしまうと、転職先がなかなか決まらなかったり転職の目的を果たせなかったりします。SIerから転職する際は、転職の目的を明確にし、正しい知識を身に付けた上で転職しましょう。

SIerから転職する際のポイントを理解しておけば、転職後に後悔したと感じるリスクを少なくできます。

SIerで働くSEの主な転職理由

SIerで働くSEの主な転職理由としては、下記2つが挙げられます。

  • 残業時間が多く体力的に辛い
  • 仕事に対してやりがいを感じられない

SIerからの転職を成功させたいなら、転職理由を明確にしましょう。転職理由を明確にすれば、どんな対策をすれば良いのかも明確になります。

残業時間が多く体力的に辛い

SIerで働くSEの主な転職理由として、残業時間が多く体力的に辛いことが挙げられます。Slerは、プロジェクトによっては残業時間が多くなりやすいです。SIerが請け負うプロジェクトは、明確なスケジュールが決まっているものだけではありません。

緊急で対応すべき案件やトラブルに見舞われることもあり、ストレスを感じることも多いです。

また、SIerで仕事をしているSEの中には、クライアント先へ赴いて仕事をすることもあります。慣れない環境や緊張感のある職場へ常駐することで、精神的にも疲労を感じやすいです。

仕事に対してやりがいを感じられない

SIerで働くSEの主な転職理由として、仕事に対してやりがいを感じられないことが挙げられます。SIerは、クライアントから支持された開発や業務に取り組むのが一般的です。そのため、自分自身で考えて仕事をすることはほとんどありません。

また、Slerによっては自分自身がやりたい仕事に関われない仕事以外の業務がメインとなることもあります。大手SIerは特に、顧客対応や調整業務、ドキュメントの対応などの業務が中心となりやすいため、やりがいを感じづらいことから転職を考える人も多いです。

SIerからの転職で失敗しやすいパターン

SIerからの転職で失敗しやすいパターンとしては、下記3つが挙げられます。

  • 転職先で活かせるスキルが足りない
  • 実績を上手く伝えられていない
  • 年収や待遇の充実度が下がりやすい

SIerから転職する際には、上記が原因で転職に失敗してしまっている人も多いです。しかし、転職前に失敗しやすいパターンを繰り返しておけば、同じ失敗を繰り返さずに済みます。

転職先で活かせるスキルが足りない

SIerからの転職で失敗する人は、転職先で活かせるスキルが足りていない可能性が高いです。SIerとして働いていると、自分の意思とは関係なく業務に偏りが出てしまいます。

例えば「本当は開発業務がやりたいけど実際は管理の仕事ばかり」のようなケースです。転職先にもよりますが、エンジニアとして転職するなら開発経験がなければ転職に不利になってしまいます。

自分自身で、スキルが偏っていると感じるなら、今までのスキルを活かせそうな転職先を選ぶことが大切です。年齢によっては、スキルだけでなくポテンシャル採用を行なっている企業もあります。

実績を上手く伝えられていない

SIerとしての実績をうまく伝えられていないと、転職に失敗しやすくなります。SIerと言っても、仕事内容に偏りがあるため、自分自身が何をしたのかを明確に伝えなければいけません。

また、面接ではエンジニア以外の人が対応することもあります。専門用語ばかり使ったり実績が分かりづらかったりすると、非エンジニアの面接官には好印象を与えられない可能性があります。

どんな面接官が面接しても合格できるように、様々な引き出しを用意しておくことが大切です。

年収や待遇の充実度が下がりやすい

SIerからの転職では、年収や待遇の充実度が下がりやすいことも失敗しやすいパターンの1つです。転職自体が成功しても、転職後に不満が出ると成功とは言えません。SIerからの転職先としては、主に下記3つが挙げられます。

  • 他企業のSIer
  • 社内SE
  • 自社開発企業

例えば、大手SIerから社内SEやWebエンジニアへの転職をする際には、年収や待遇の充実度が下がりやすいです。SIerでの年収や待遇に不満がある場合には、転職希望先の条件を確認しておかなければ後悔する可能性があります。

SIerからのおすすめの転職先

SIerからのおすすめの転職先は、下記3つです。

  • 年収を上げたいなら「ITコンサル」
  • 働き方を変えたいなら「社内SE」
  • 仕事にやりがいを感じたいなら「自社開発」

SIerから転職する際には「何をしたいのか」を明確にすることが重要です。同じIT業界でも、企業によってどんな目的を達成できるのかが異なります。転職理由に沿った転職先を選べるかどうかで、転職後も満足して働けるかどうかが決まります。 

年収を上げたいなら「ITコンサル」

SIerからの転職で、年収を上げたいなら「ITコンサル」がおすすめです。ITコンサルは、SIerよりも年収が高いため、年収に対して不満を抱きにくいでしょう。SIerとITコンサルの年収の違いは、下記表の通りです。

SIer年収ITコンサル年収
約461万円約642万円 

年収だけを考えると、約180万円ほど年収に差があります。しかし、ITコンサルは簡単に転職できるわけではありません。ITコンサルは、ITの知識だけでなく会計や経営学の知識も必要となるため、様々な経験を積んでから転職するのがおすすめです。

働き方を変えたいなら「社内SE」

SIerでの働き方を変えたいなら「社内SE」がおすすめです。SIerは外部から委託された業務が多いため、納期が厳しくなります。反対に、社内SEならSIerほど納期に厳しくなく、体力的な負担が軽減しやすいです。

SIerのように激務だと、新たなスキルを取得するための勉強時間も確保できません。将来上流工程へ転職したいと考えているなら、社内SEでスキルや経験を身に付けた上で、再度転職するのがおすすめです。

仕事にやりがいを感じたいなら「自社開発」

仕事に対してのやりがいを感じたいなら「自社開発」の企業へ転職するのがおすすめです。SIerでの業務は、基本的にクライアントワークが中心となります。そのため、自分のやりたい業務がほとんどできません。

しかし、自社開発企業のエンジニアへ転職すれば、アイディア出しからシステム開発までを経験できます。自社開発企業で働けば、スキルや経験が身に付くだけでなく、自分自身の成長も感じやすいためおすすめです。

SIerから転職する際の注意点

SIerから転職する際には、下記2つに注意しましょう。

  • 開発の流れが異なることがある
  • SIerのメリットデメリットも理解しておく

SIerから転職したいと考えている人は多いですが、すぐに転職した方が良いわけではありません。自分自身の状況と転職後の状況を踏まえた上で、どちらが良いのかをしっかりと考えましょう。SIerから転職する際の注意点を理解しておけば、転職後に後悔する可能性は低いです。

開発の流れが異なることがある

SIerから転職する際には、企業によって開発スタイルが異なることを理解しておきましょう。SIerは、基本的に「ウォーターフォール開発」が主流です。Web系企業は「アジャイル開発」が主流なことが多いため、知らずに転職してしまうと苦労する恐れがあります。

ウォーターフォール開発とアジャイル開発の違いは、下記表の通りです。

ウォーターフォール開発アジャイル開発
上流工程から下流工程までを順番に進める小さな開発サイクルを繰り返す

どちらの開発方法を使うかは、開発規模や開発機関によって異なります。SIerからの転職を考えているなら、転職先企業がどのような開発方法を使用しているかを調べておきましょう。

開発方法の違いについて事前に理解しておくことで、転職後すぐに活躍しやすくなります。

SIerのメリットデメリットも理解しておく

SIerとして働くことは、デメリットばかりではありません。SIerだからこそのメリットもあるため、転職前に必ず理解しておきましょう。SIerのメリットデメリットは、下記表の通りです。

SIerで働くメリットSIerで働くデメリット
関わるプロジェクトの規模が大きい専門的なスキルを身に付けづらい
安定した企業が多いやりたい業務ができないことが
給料や待遇などが充実している体力的に辛い
様々な業務に携われるSIerの規模によっては待遇が充実していない

専門的なスキルを身に付けづらいのは、大きなデメリットです。しかし、様々な業務に携われることが多く、幅広い知識を身に付けられます。

また、安定した企業が多いため、年収や待遇などが充実していることも多いです。SIerからの転職を考えている人は、SIerで働くメリットデメリットを理解した上で、本当に転職するかを検討しましょう。

SIerから転職するなら目的を明確にしよう

SIerからの転職では、過去の経験をもとに「将来どうなりたいのか」を明確にしておくことが大切です。転職における将来像が明確になっていないと、無駄な転職を繰り返してしまう恐れがあります。

無駄な転職を繰り返しても、自分自身のキャリアに傷をつけることになってしまうため注意しましょう。SIerからの転職を考えているなら、今回の内容を参考にした上で、希望の転職先へ転職しましょう。