失業保険を受給するためには、求職活動実績を作る必要があります。しかし、失業保険のルールはやや複雑なので、何が実績になるのかわからない人も多いのではないでしょうか。
苦手なパソコン検索をせっかく頑張ったとしても、実績につながるのか確信がなければ不安になってしまいますよね。
そこで今回は、ハローワークのパソコン検索が実績になるか、またどのような方法を取ればよいかから、パソコン検索を使わずともより効率的に実績を積む方法を転職エージェントで10年以上の支援実績を持つプロの立場から解説します。
パソコン検索を使って自分で求人情報を探してみたい人は、ぜひ参考にしてみてください。
ハローワークのパソコン検索だけで求職活動実績にカウントされない
ハローワークのパソコン検索だけでは求職活動実績として認定されません。求人を探しているにもかかわらず、求職活動実績にカウントされないのには、以下の理由があります。
- 求職活動の実績として認められるのは就労意欲を証明する行動のみ
- ハローワークのパソコン検索だけでは就労意欲を証明できない
求職活動実績は失業保険の給付に大きくかかわる問題なので、よく理解しておきましょう。
求職活動の実績として認められるのは就労意欲を証明する行動のみ
ハローワークで求職活動の実績と認められるのは、再就職に向けた取り組みに対して意欲を証明できる場合のみです。
証明の線引きが難しいことまで実績として認めてしまうと、形式的な実績作りが簡単にできるようになってしまいます。失業保険の不正受給を防ぐためにも、実績作りにはある程度のハードルが必要なのです。

失業保険の求職活動の回数については、以下の記事で詳しく紹介しています。失業保険についてさらに詳しく知りたい人はチェックしてみてください。
ハローワークのパソコン検索だけでは就労意欲を証明できない
ハローワークでパソコン検索をおこなったとしても、求人の閲覧に留まる場合は求職者の就労意欲を証明できません。
パソコン検索での求人閲覧は、求職者でなくても簡単にできるため、就労意欲を示す根拠とするには説得性が弱いからです。
パソコン検索を実績として認めてもらうためには、求人応募につなげるためのプラスアルファが必要になります。
パソコンを使った実績作りなら、ハローワークまで出向いてパソコン検索するよりも、自宅などで転職エージェントのオンラインセミナーを受けるのがおすすめです。
オンラインセミナーなら求人検索のような複雑な操作は不要で、申し込むだけでセミナーに参加できます。
リクルートエージェントなら電話で登録や相談が可能なので、オンラインセミナーの受講方法も丁寧に教えてもらえます。

ハローワークでパソコン検索を求職活動実績にするために必要な作業と手順
ハローワークでのパソコン検索は求職活動実績にはなりませんが、職員への職業相談は実績対象です。したがって、パソコン検索を実績にするためには、検索後に職業相談を実施すればオッケーです。
パソコン検索や求人の閲覧だけでは、十分な求職活動をおこなったとはみなされず、実績が認められないからです。
正しい手順を踏んで、確実に実績を作りましょう。
手順に沿って行動すれば、パソコン検索を求職活動実績につなげられます。
1.住所を管轄するハローワークの受付でパソコンを使用するための手続きをおこなう
まずは自分の住んでいる地域を管轄するハローワークに出向き、受付窓口でパソコンを利用するための手続きをおこないましょう。
事前予約は不要ですが、パソコンの使用状況は管理されているので、パソコンの利用許可を得て番号が書かれたカードを受け取る必要があります。
使用するパソコンは必ずカードに書かれた番号のものを選んでください。
2.求人情報検索画面を表示させる
パソコン画面に表示されている端末番号とカードに書かれた番号が一致しているか確認し、端末の番号をクリックします。画面がお知らせ情報に切り替わるので、内容を確認してから「メニュー」をクリックします。

続いて、画面左側の上部にある「求人情報検索」ボタンをクリックしてください。
3.トップページの最上部に求職者番号を入力する
「求人情報検索・一覧」画面が表示され、画面上部に求職者番号を入力する欄があるので、5桁+5〜8桁の求職者番号を入力しましょう。

求職入力しなくても検索自体は可能ですが、求人によっては求職者番号を入力しないと企業の公開情報が制限されるケースがあります。
求職者番号は、ハローワークに登録したときに発行される「ハローワーク受付票」に書いてあるので、よく確認して入力してください。
4.基本検索条件を入力する
求人区分(フルタイム・パート)や就業場所、希望職種などを選択します。基本的にチェック方式かリスト方式で選択できるようになっているので、パソコンが苦手な人でも検索に必要な項目が簡単に入力できます。

任意のキーワードで該当する求人を絞り込みたいなら、フリーワード検索がおすすめです。「介護 夜勤なし」など、空白を挟んで複数のキーワードを入力すると、キーワードを含む求人を検索できます。
「OR検索」は複数のキーワードのいずれかにヒットした求人が表示され「AND検索」は入力したキーワードをすべて含む求人のみが絞り込めます。「NOT検索」を使用すると、任意のキーワードを含んだ求人はすべて除外されます。
5.検索ボタンを押す
必要事項の入力が終わったら、画面下部にある緑の検索ボタンを押しましょう。

なお、詳細検索条件を選択すれば賃金や就労時間、必要な資格など、さらに細かい条件を指定して求人を絞り込めます。
6.求人の一覧から気になるものを探す
求人の一覧が表示されるので、気になる求人があれば「詳細を表示」、または「求人票を表示」をクリックして詳しい情報を確認してみてください。

どちらのボタンでも表示される情報は同じですが「求人票を表示」を選ぶと、紙媒体と同じ書式で求人情報を確認できます。
7.求人票を印刷する
応募したい求人が決まったら、求人票を印刷しましょう。求人票を印刷する際には、必ず「求人票を表示」を選択してから印刷してください。求人票の左上にあるツールバーから印刷を実行できます。

求人検索を終了する場合は画面右上の「全て終了」ボタンを押して初期画面に戻しておきましょう。
8.職業相談をおこなう
パソコン検索で印刷した求人票を元に、不明点やさらに詳しく知りたい点を職業相談で質問しましょう。職業相談の後に押印を受ければ実績を付けられます。
ハローワークの職業相談より質の高いアドバイスを求める求職者の人は、リクルートエージェントのキャリア相談がおすすめです。
ハローワークの職業相談員は非正規雇用の割合が多く、キャリアコンサルタントとしての専門性はそれほど高いとはいえません。より成果につながるアドバイスを望む求職者の人は、リクルートエージェントのキャリア相談を利用してみてください。

ハローワークのパソコン検索で効率的に求人を探す方法はある?
ハローワークのパソコン検索で効率的に求人を探したい求職者の人は、あらかじめ希望する条件や興味のある仕事など、求人探しのベースを自分の中で決めておくことが大切です。
ハローワークに登録されている求人情報は非常に数が多いため、すべての求人を短時間で閲覧するのは困難といえます。ある程度の指標を設けておけば、条件に見合う求人だけを比較して選べるので、求職活動の効率化が可能です。
具体的には、以下の項目をあらかじめ決めておきましょう。
- 職種
- 雇用形態(正社員・パートなど)
- 勤務地
- 給料
- 勤務時間

以下の記事では求職活動実績の裏ワザを多数紹介しています。効率的な実績作りを目指す人は、ぜひ参考にしてみてください。
【パソコン検索は不要】ハローワークでできるその他の求職活動方法
PCスキルに苦手意識がある求職者の人は、他の方法で活動実績を作りましょう。無理にパソコン検索をおこなわずとも、ハローワークでは複数の求職活動が可能です。
いずれも直接実績につながる方法なので、積極的に取り組んでみてください。
ハローワーク主催のセミナーや講習を受講する
ハローワーク主催のセミナーや講習への参加は、気軽にできる求職活動です。ハローワークでは定期的に求職者向けのセミナーや講習が開催されており、出席するだけで実績を得られます。
集団で話を聞くスタイルなので比較的実績作りのハードルが低く、申込みさえおこなえば誰でも気軽に参加できます。
ハローワーク主催のセミナーや講習会は、ハローワークインターネットサービスの「イベント検索・一覧」ページで検索可能です。ぜひ活用してみてください。

ハローワークで職業相談を受ける
パソコンから求人検索をせずに、直接ハローワークの職業相談を受けるのもおすすめです。職業相談は求人応募に直結しやすい行動であり、再就職への意欲をアピールできます。
これまでの経験やスキルから適職や条件に合う求人を提案してくれるので、パソコン検索より負担が少ないのがメリットです。

【もっと効率的】ハローワーク以外での求職活動を併せればよりスムーズに実績作りが可能
より効率的に求職活動実績を作りたい求職者の人は、ハローワーク以外での求職活動にも取り組みましょう。うまく活用しながら求職活動をおこなえば、実績作りの負担を軽減できます。
転職エージェントのオンラインセミナーに参加する
ハローワークのパソコン検索以外で求職活動をおこないたい求職者の人は、転職エージェントのオンラインセミナーに参加してみてください。転職エージェントのオンラインセミナーなら、受講画面を視聴するだけで簡単に実績が作れます。
なかでも、リクルートエージェントは電話登録が可能で、オンラインセミナーへの参加方法がわからない人にも丁寧にサポートしてくれます。
セミナーの場合、似た内容のものに参加しても基本的に1度しか求職活動実績にはなりません。しかし、リクルートエージェントでは開催されているセミナーの種類が豊富なので、重複しないテーマを選べば何度も実績作りに利用可能です。

リクルートエージェント、dodaのオンラインセミナーについては以下の記事でより詳しく特集しています。
転職エージェントでキャリア相談を受ける
次の仕事を早めに見つけたい求職者の人は、転職エージェントでキャリア相談を受けるのもおすすめです。
ハローワークの職員は非正規雇用が多く、転職支援の手腕は転職エージェントより低めです。一方、転職エージェントは再就職へのサポート力が高く、ハローワークより質の良いアドバイスを受けられます。
なかでも、リクルートエージェントなら大手ならではの豊富な企業情報をもとに、アピール力の高い履歴書・職務経歴書の書き方や、面接のコツを教えてもらえます。

転職エージェントでどのような面談をしているかについては以下の記事で確認しておきましょう。
転職サイト・エージェントから直接求人に応募する
転職サイト・エージェントから直接求人に応募した場合も、求職活動実績として認められます。
ハローワークを介さずとも求人に応募している事実は変わらないので、認定日に応募確認のメールを印刷して提出するか、応募画面のスクリーンショットを見せればOKです。
また、1度セミナーを受けて求人に応募すれば、それだけで2回分の求職支援実績をクリアできるメリットもあります。

ハローワークのパソコン検索で求職活動をする際によくある質問
ハローワークのパソコン検索で、求職活動をおこなう際によくある質問をまとめました。気になることがある求職者の人は、仕事を探し始める前に詳細を確認しておきましょう。
- ハローワーク受付表
- ハローワークカード
- 雇用保険受給資格者証
ハローワークに出向くときや、自宅でパソコン検索をおこなう際にはいずれかを手元に用意しておきましょう。
職業相談をおこなう前に気になる求人をピックアップしておけば、仕事内容について具体的な相談が可能になるからです。しかし、気になる仕事がまだ見つかっていない求職者には、仕事探しの段階からサポートが必要となり、多くの時間を要します。
職業相談を短時間で終わらせたい場合は、あらかじめ求人票を用意しておくか、職業訓練について相談してみるのがおすすめです。

いずれも求職者番号を入力しなくても利用できますが、企業が特定できる情報(企業名や所在地など)は、真剣な求職者のみが閲覧できるよう公開範囲を限定している企業もあります。

しかし、時間制限が設けられている場合でもハローワークによって設定時間は異なるので、詳しくは受付で確認してください。

ハローワークのパソコン検索よりオンラインセミナーが断然楽!
ハローワークのパソコン検索に不安がある人や、面倒に感じている求職者の人は、自宅で参加するだけで実績が得られるオンラインセミナーを利用してみてください。
リクルートエージェントに登録さえしておけば、パソコン検索より簡単な操作のみでオンラインセミナーに参加できます。受講できるセミナーの種類が豊富なので、繰り返し自宅で実績作りができる点も魅力です。
利用料金が発生する心配がなくキャリア相談にも乗ってもらえるので、ぜひ活用してみてください。