コンサルティング業界は転職市場においてとても人気の業界です。
本記事では、コンサルティングファームへの転職を考える人に向けて、転職を成功させるための方法や面接対策方法を解説します。また、仕事内容や年収といった情報も紹介します。
目次
コンサルティングファームへの転職難易度は高い
コンサルティングファームへの転職は基本的に求められる能力レベルが高く、他の職種や事業会社(一般企業)よりも転職の難易度が高いです。
コンサルティングファームに入るには、論理的思考や仮説思考といったシンキングスキル、交渉力やプレゼンテーションなどのコミュニケーションスキルは勿論のこと、地頭の良さ、ビジネスへの知的好奇心といった適正も高いレベルで求められます。
また、戦略系ファーム、とくに外資系では学歴を見られる傾向が強く、出身大学や最終学歴によっては不利になる可能性があります。
それぞれの専門領域ごとの転職成功方法については以下の記事で解説しています。
未経験からの転職は20代のうちがオススメ
コンサルティングファームへの転職は難しいものの、20代であれば難易度の比較的低い「ポテンシャル採用」の枠が用意されていることが多いです。
このポテンシャル採用であれば、以下のような特定業界での経験があれば採用の可能性は高まります。
- 金融業界で法人営業の経験がある
- 人材業界でソリューション営業経験がある
- エンジニア出身でITへの知識が豊富
とくにIT関連のコンサルタントは近年、需要の増加に伴い業界内での採用人数も増えているため、未経験からでも挑戦しやすいと言えます。
一方で30代以上の人がコンサルへ転職する場合は、即戦力としての能力を求められます。
トップセールスの実績やチームを率いたマネジメント経験など、何かしらの経験がなければ転職は難しい傾向にあります。
未経験からコンサルへの転職を成功させるポイントについては以下の記事で解説しています。
コンサルティングファームの面接フローと突破のコツ
コンサルティングファームの転職における面接の流れは、通常の会社とそこまで違いはありません。
ただ、多くの業界や企業の平均的な面接回数が2〜3回である一方、コンサルティングファームではおよそ5〜6回ほど面接がおこなわれます。
コンサル業界の面接回数が多い理由は、通常の面接に加えて、コンサルタント適性を確認するためのケース面接があるためです。
ケース面接とは、実際の経営課題などに対してどのように解決するかを問われる面接で、論理的思考力や地頭の良さが求められます。一般的な面接のように、転職者の人間性を確かめるものではないので、あらかじめの対策が必須な面接です。
ただ、コンサル業界の面接ではケース面接の対策も重要ではあるものの、もっとも重要なのは志望動機の添削など、一般的な面接対策と同じポイントです。
その際は、「どうしてそのファームへ転職したいのか」だけでなく、「入社後にどんなプロジェクトへ関わりたいのか」、「プロジェクトを通してどんなビジョンを叶えたいのか」のように実際に入社した後のイメージを具体的に伝えるのがポイントです。
コンサル業界の面接突破法については以下の記事で詳しく書いているのでご参照ください。
転職エージェントを利用して面接対策をしてもらうのがオススメ
コンサルタントへの転職は求められる能力が幅広いだけでなく、ケース面接など独特の面接があるので難易度が高いです。
一般的な志望動機などとは違い、ケース面接は問われることが独特で、1人で対策するのが難しいため多くの人がつまずくポイントです。
ケース面接の対策をするには、コンサル業界に精通した転職エージェントを利用するのがオススメです。コンサル業界に特化した転職エージェントを利用すれば、ファームごとの特徴や選考ポイントを熟知した上で、的確な選考対策などで転職をサポートしてくれます。
また、以下の記事ではコンサル業界の転職エージェントを実際に紹介しているので興味のある人はぜひお読みください。
コンサルティングファームとは?職種や仕事内容・年収について解説
そもそもコンサルティングファームとは、事業会社の抱える様々な課題を解決するためにコンサルティングサービスを提供する会社を意味します。
ここからはコンサルティングファームについて、職種や年収、仕事内容などの情報を解説していきます。
コンサルティングファームの職種と仕事内容
コンサルティングファーム内には以下のような職位があります。
- パートナー
- マネージャー
- コンサルタント
- アナリスト
まずパートナーとは、ファームの共同経営者を指します。ファーム自体の経営に参画しつつ、あらゆるコネクションを用いて新規プロジェクトの獲得を担当します。
次にマネージャーは、コンサルティングのプロジェクトを率いる責任者です。クライアント対応やプロジェクトの予算、工程を管理し、適したコンサルタントやアナリストをアサインすることでプロジェクトの管理をします。
コンサルタントは、マネージャーの指揮のもと、自分に割り当てられたテーマに関する様々な仮説検証を実施する役割です。プロジェクトの管理をマネージャーがおこなう一方で、実際に作業をするのはコンサルタントの仕事です。
そしてアナリストは、仮説検証に用いる情報収集やデータ分析、資料作りなどを担当します。コンサルタントの仮説検証で使用するデータを収集するので、とても重要な役割です。
ここまで紹介した職種は、それぞれ紹介した順番で経営に近い立場です。新卒の人や20代の人であればアナリストから、30代近くであればコンサルタントから働き始めることが一般的です。
コンサルティングファームの具体的な仕事内容については以下の記事でも詳しく解説しています。
ファームの種類によって取り扱う企業課題は異なる
コンサルティングファームには様々な種類があり、それによって取り扱う企業課題も変わります。
具体的には、ヒト・モノ・カネに関する経営課題を扱うのか、企業の新規事業を含めた中長期の事業戦略を扱うのか、採用や育成などの人事領域を扱うのか、のようにファームごとに特化する領域が異なります。
特化する領域によって求められる知識や身に付くスキルも変わるので、転職をするなら自分が長期的にどんな課題や領域に関わりたいのかを考えた上で、企業を探しましょう。
また、コンサルタントファームの領域や種類については以下の記事で詳しく解説しています。
コンサルティングファームの年収は高水準
コンサルティングファームの年収は、他の業界や職種と比べると高い水準にあります。
転職サイトdodaの「職種別平均年収ランキング【最新版(2019年)】」によると、コンサルティングファームを含む専門職の平均年収は574万円で、全職種の中でトップです。
また、コンサルティングファームの中でも戦略、経営コンサルタントの年収がもっとも高く679万円です。
他には、業務改善コンサルタントが678万円で、会計コンサルタントが647万円です。
ちなみに、平均年収が2位の職種は企画、管理系職種で511万円、3位は技術系(電気・電子・機械)で469万円です。
なお、具体的な企業の年収などについては以下の記事で解説しています。
コンサルへの転職で後悔してしまう人の原因はリサーチ不足
転職業界においてコンサル業界はとても人気ですが、実はコンサルタントへの転職を後悔する人は少なくありません。
転職を後悔してしまう人は、主に次のギャップが原因です。
- コンサルへ抱くイメージと現実のギャップ
- 企業の仕事内容に関するギャップ
これら2つのギャップは、どちらもコンサルタントの仕事内容や、ファームに対するリサーチ不足が原因です。ここからはそれぞれについて具体的に解説します。
コンサルへ抱くイメージと現実のギャップ
コンサルタントは経営課題を解決する仕事なので、華やかなイメージをもたれることが多い職種です。
ただ、その華やかイメージや年収の高さなどに惹かれてコンサルタントを目指すと、入社後にギャップを感じて失敗してしまう場合が多いです。
華やかなイメージは間違いではないものの、実際はパートナーやマネージャーなど、より上流の役職に限られます。
入社1~3年ほどはアナリストやコンサルタントとして仮説検証や分析、資料作りといった地道な仕事が多いことは把握しておきましょう。
企業の仕事内容に関するギャップ
人によってはコンサルタントの業務内容や待遇について正しい知識を持っていても、転職に後悔してしまう場合があります。
それは、転職した企業の対応領域や仕事内容に関するギャップです。
コンサルタントといっても仕事内容は様々で、企業の経営に直接介入する場合もあれば、あくまで相談役程度の立場としてアドバイスをするだけの場合もあります。
他に、コンサルとはいっても営業代行のような業務であったり、ITコンサルとしてシステムの導入をしても、それ以降の課題解決に携われないことにギャップを感じる人もいます。
これらのギャップを防ぐために、コンサルティングファームへの転職を検討するなら「誰に対して」「どんな価値を」「どうやって」提案する仕事なのかをリサーチしましょう。
コンサルへの転職でよくある失敗については以下の記事でも解説しています。
コンサルへのミスマッチを防ぐなら転職エージェントがオススメ
コンサル業界は華やかなイメージが強く、企業によって仕事内容も様々なので、転職後にギャップを感じて早期離職してしまう場合が多いです。
これらのミスマッチを防ぐためにはコンサル業界や企業へのリサーチが必要ですが、具体的な仕事内容を調べるのは難しいです。
1人では難しいリサーチをするなら、転職エージェントの利用がオススメです。
転職エージェントは転職者との面談から、本当にもとめる仕事の内容や待遇などをヒアリングして、それにマッチする企業を紹介してくれるサービスです。
コンサル業界に特化したエージェントであれば、業態別の具体的な仕事内容や待遇についても教えてくれる上に、ケース面接などの対策までサポートしてくれます。
末永 雄大
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