品質管理の転職|市場価値・仕事内容・未経験からの就職


品質管理は非常に転職市場価値の高い職種です。

なぜなら、品質管理の仕事は成果物をクライアントに引き渡す際の最終責任者の立場に当たり、高いレベルの知識と経験が求められるからです。

ここでは、品質管理の仕事内容や、異業界への転職、未経験から転職する方法などを解説していきます。

そもそも品質管理とは?

品質管理とは、QC(Quality Control)とも呼ばれ、成果物の品質を担保する仕事です。言葉にすると簡単に聞こえてしまいます。しかし、実際に工場で製造物を作るとなれば、多くの人、複数の工程、複雑な設計、原材料の仕入れなどなどたくさんの仕事が関わっています。

それらをコスト内で、高品質でかつ短納期で、大量生産しなければなりません。ひとつずつのオーダーメイドではなく規格内のものを作るわけです。10個20個ならばそこまで製品のばらつきはないかもしれません。しかし、それが1000個、2000個、1万個、10万個となってくれば不良品なども出てきます。

あるいは、製造工程で原材料の無駄な部分が発生することだってあります。たとえば、ケーキを作る工場で無駄な砂糖や小麦粉が1個あたり1g発生するかもしれません。その1gが10個20個ならばそこまで気にならなくても、大量生産すれば、大きな食品ロスに繋がります。そのような無理・無駄・ムラをなくすためにも品質管理の仕事があります。

品質管理の仕事内容

品質管理とは、顧客の望む品質の製品をいかに合理的・経済的に生産するかを考え、製造過程に反映する仕事です。

一般的に製造業の品質管理者は、製造現場と顧客の橋渡しとなり、工場で生産される製品の品質を管理し、品質の向上や品質管理のための全体システムの整備、設計への指示などを担います。プロジェクトマネージャー的な立場を求められるため、部下や作業員などのマネジメントなども職責に入ってきます。

また、全社でのコストコントロールのために総務や購買部、経理部などの他部署と協力して仕事をおこなう経験が得られます。ほかにも、社外への責任者として出向くケースもあります。

品質管理は専門性が高いだけでなく、生産ラインにおける複数の工程に関与するため、幅広い経験を積みやすい職種であると言えます。一般的には、2〜3年以上の経験を積むと1人前の品質管理者であるとみなされます。

品質管理のやりがい

品質管理の仕事は、完成物が最終のエンドユーザーにわたる際の責任を担います。そのため、エンドユーザーからの感謝が1番届きやすい立場です。こういったユーザーからの感謝や賞賛が1番のやりがいになるでしょう。

他にも、製品の製造過程における問題点の改善や品質を向上させるための改善実行などをやり遂げることでの達成感もあるでしょう。

品質管理と品質保証の違い

「品質保証」が製品が完成した後の活動であるのに対して、「品質管理」は製品が完成する前の段階での活動を指します。

「品質保証」の具体的な業務内容は、品質に関するデータのチェックや調査、クレーム対応などの業務が該当します。顧客が満足できる品質を確保するために、各部門へのフィードバックもおこないます。

一方で、「品質管理」は生産過程で不良品を出さないためには「どのように業務を改善すれば良いか?」など、具体的な計画を決めて従業員に指示します。品質管理には、基準となる指標があります。例えば、PPM(Parts Per Million)と呼ばれるものです。これは、100万個あたり不良品を何個まで許容するかの指標です。

例えば、不良品が出る確率を30PPM以下にしようとする場合、100万個あたり許容される不良品の数は30個以下になります。

このように、品質管理と品質保証は業務内容が異なります。しかし、共通の目標である「お客様に良い品質の製品を届ける」ために、協力体制を取りながら仕事をおこないます。

【経験者向け】品質管理の転職ノウハウ

ここでは、品質管理にまつわる転職活動について、オススメの転職先から、品質管理の経験者・未経験者の転職を成功させるためのポイントを解説していきます!

品質管理経験者は即戦力をアピールする

品質管理経験者が転職する際、即戦力が求められます。そのため、志望動機で前の職場での経験をアピールした上で、次の職場で実現したいことを話しましょう。

そこで、品質管理経験者が転職する際に、経験を面接で上手くアピールするポイントについて、志望動機の例文をもとに解説していきます。

例文1では、現場での経験から改善のための問題と解決策を提示することで、転職先で働く意欲を、例文2では、現場職から管理職にキャリアアップする意欲をアピールしています。

是非、参考にご覧ください。

【例文1】

私は、現職の品質管理の仕事を通じて、5人の部下をマネジメントしてきました。それに伴い、○○という製品の品質を5%改善しました。この仕事にやりがいを強く感じており、一生品質管理の仕事に携わりたいと思っています。 ですが、現職の会社ではプロジェクトが小さなものだけになり、どうしても得られる経験が同じようなモノばかりになります。一方で、御社のような企業であれば○○の製品を開発していらっしゃるように、得られる経験が更に大きなものになります。私は、とくに御社の○○という製品が好きです。 なぜならば、ユーザーへ◆◆という便益を業界1位の立場で提供されておられるからです。一方で、△△という部分でひょっとしたら改善できるのではないかと考えており、ぜひ、私もそのプロジェクトへと関わらせて頂きたいと考えているため、御社への転職を希望しております。

【例文2】

私が品質管理の仕事に就きたいと思った理由は、車のタイヤの生産ラインの現場職であったことに起因します。私が現職で働いている生産ラインは単能工で、職責が限られています。この生産ラインはある意味において効率的ではありますが、生産人員がお互いにどんな仕事をしているか、何に繋がっているかが見えないため、与えられた生産量をこなすだけの仕事になっています。 結果的に、それが不良品の数を増やすことに繋がっています。なぜなら、どんな部品がどんな部品となぜ繋がるのかが見えず、それを工場全体として共有されていないためです。また、生産ラインの標準化レベルも低いため結果的にそれが不良品生産率を上昇させてしまっています。 私は、一現場生産者として解決してきましたが、その結果、品質管理の仕事に大変な魅力を感じるようになりました。しかし、現職では現場作業員として契約しているため、上層と相談しても品質管理へのコンバートは難しいと断言されてしまったため、転職を検討しております。

品質管理は異業界へ転職しやすい

品質管理は 経験者であれば異業界への転職もしやすくなっています。

従来は、業界ごとに扱う品質基準が異なるため異業界への転職は難しいと言われていました。

しかし最近では、品質管理のニーズが高まっていることや、品質管理自体、経験者の絶対数が少ないことから有利に転職をおこなえるようになってきています。

品質管理経験者へオススメの転職先

一般的に品質管理の転職は、同じ職種で他業界へ行くことと、品質管理のスキルを活かした別の仕事先へ転職する方向性があります。

同じ職種で他業界へ転職する場合は、中小企業で一定程度の経験経歴を作ってから大企業へ転職することで、年収や職責・権限・キャリアアップを狙えます。

品質管理の職種は、大企業で海外の計装品質管理エンジニアとして業務に携わるようなこともできます。こういったグローバル企業の品質管理であれば、700万円以上の年収を狙うこともできます。

一方で、品質管理のスキルを活かした別の仕事を狙うケースは多種多様です。品質管理をおこなう場合はチームのマネジメントも必要になりますし、大企業であれば海外で仕事をすることになりますので、語学力も必要です。

マネジメント経験や語学力を身につければ、より幅広い職種へ転職することも可能です。

品質管理者は40〜50代でも転職は可能

一般的に、転職する場合は若ければ若いほどうまくいきます。そして年齢を重ねていけばいくほど転職自体が難しくなってきます。とくに35歳を超えると未経験業界への転職はほぼ難しくなります。40代を越すと、転職自体が厳しくなります。

しかし、品質管理の仕事は40代・50代でも転職は比較的簡単におこなえます。もちろん未経験では品質管理の仕事に就くことはできません。しかしながら、経験者であればそこまで苦労せずに転職できます。

品質管理の仕事が40代・50代でも転職しやすい理由は仕事の特殊性にあります。品質管理の仕事は生産ラインの構築や、使うべき施設・設備の選定、原価管理、工程管理などをまとめておこないます。そのため、経験が非常に重要視されます。

極めて専門性が強い世界ですので、品質管理の経験者は人材の希少性が高い、いわゆるレア人材です。製造業では、現場作業員ではなく高度のレイヤーで管理がおこなえる人材が不足しており、常に求められています。

以上の理由から即戦力である品質管理の経験者は年齢にかかわらず、転職しやすい傾向にあります。

【未経験者向け】品質管理へ転職するコツ

未経験からの転職はポテンシャル採用です。そのため、品質管理の仕事をしていくのに向いている人なのかどうか、企業で早い段階でキャッチアップして貢献できるかどうか、の観点で見られます。

以下で、品質管理に求められる資質などを解説します。

品質管理の転職で求められる資格

品質管理は、資格が無くても転職は可能です。しかし、各種検定を所持しておいたほうが転職しやすく、またキャリアアップも狙いやすいです。

具体的には以下のような資格があります。

・品質管理検定(QC検定)

・マネジメントシステム監査員検定

・ソフトウェア品質技術者資格認定制度(JCSQE)

・JSTQBテスト技術者資格認定

・QCサークル指導士資格認定制度

・信頼性技術者資格認定制度(JCRE)

・R-Map実践技術者認定制度

・CQE、CSQE資格認定制度

品質管理の転職で求められるスキルや経験

品質管理・品質保証には、製品の開発や生産、リスクマネジメント、ISO規格・法律などの専門知識が必要です。また、コミュニケーションスキル、分析スキル、マネジメントスキルなどのスキルも求められます。これらの「知識」「スキル」は、品質管理、品質保証にはもちろん、さまざまな職種に応用できます。

他にも、品質管理検定のような資格を所持していることによって転職の成功率も大きく変わってきます。そして、品質管理は経験がモノを言う世界です。そのため、履歴書・職務経歴書には経験年数は忘れずに書くようにしましょう。

とくにその経験の中で、どんな問題解決を図ったのか、それに気づいた理由、原因と思われること、それが原因であると客観的に言える理由、それを解決するために実行したこと、実行した改善案が最適だった理由などをきちんと説明しましょう。

品質管理が地方で転職する方法

地方でも、品質管理の転職は可能です。

地方で品質管理に転職するには、条件の求人情報を逃がさないように、しっかりと情報収集をおこなうが重要です。

なぜなら、地方の求人における「品質管理」の募集は極めて少ないからです。しかしながら、製造業なら品質管理部門があることも見逃してはいけません。

これらの求人は、大手の転職ポータルサイトには載っていない場合もあるため、非公開求人を取り扱う転職エージェントに相談するのも1つの手段です。

品質管理の転職には転職エージェントがおすすめ

品質管理は基本的には関東を中心とした都市部での求人が多く、理系出身者を採用している特徴があります。しかし、文系出身者も、自身の強みをアピールできれば、未経験から品質管理への転職は可能です。

品質管理の転職に不安がある場合は転職エージェントを活用することをオススメします。

転職エージェントは、非公開求人からあなたに合った求人を紹介してくれるだけでなく、あなたの履歴書の作成やキャリアの棚卸しをお手伝いします。

弊社は、品質管理の転職に特化したエージェントが面接から志望動機まで、徹底的にサポートしてくれます。相談は無料なのでお気軽に問い合わせください。


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末永 雄大

新卒でリクルートキャリアに入社。数百を超える企業の採用支援を経験。2012年アクシス(株)設立、代表取締役兼転職エージェントとして年間数百人以上のキャリア相談に乗る。Youtubeの総再生数は670万回以上、Yahooニュース・東洋経済オンラインでも情報発信。著書「成功する転職面接」「キャリアロジック」