施工管理の資格のメリットとは?仕事内容や年収アップの秘訣を解説

施工管理

建設業界は非常に複雑な業界で、各種法令・省令・条例などにより規制を受けます。そのため、それぞれの仕事にそれぞれの職人さんや専門家がいらっしゃいます。

ここでは、とくに施工管理の建設現場での実務において非常に大切な資格を解説します。施工管理が未経験からでもなれる仕事なのか、あなた自身のキャリアアップに繋がる仕事なのかを見ていきましょう。

施工管理の資格と仕事内容

施工管理の資格と仕事内容について、以下の4つのポイントで紹介していきます。

  • 施工管理の資格とは
  • 仕事内容
  • 資格を取る方法
  • 施工管理は無資格でもできる

施工管理の資格は、建設業界ですでにご活躍の人であれば、名称をご存知の人もいらっしゃるでしょう。しかし、一般的にはあまり知名度が高い資格とは言いづらいです。なぜなら、建設業界の現場でなければあまり出会えない資格だからです。

しかし、施工管理の資格は現場においては非常に大切な資格です。

ここでは、そもそも施工管理とは何かを解説させていただき、そのうえで年収はどのくらいになるのか、資格取得難易度は高いのか低いのかなどを解説します。

施工管理の資格とは

施工管理は、1級2級と分けられており、これによって実務上かかわることができる仕事の領域が変わってきます。

実は、資格がなくても施工管理の業務はおこなえます。

しかし、施工管理の資格がない人は、業務がおこなえるとしても、主任や現場責任者になることはできませんので、キャリアップが見込みづらくなります。また、それに伴って年収の伸び幅に大きく制限が掛かります。

また、資格を持っておくことによって資格手当が付与されるケースが多いです。さらに現場での人間関係や発言権も大きなものになっていくことでしょう

また、資格所持者と無資格者であれば確実に信頼感が違いますので、事実上キャリアップを狙うのであれば資格は必須になってきます。

仕事内容

施工管理の資格は建設現場で発生する業務内容のもろもろを管理する仕事です。

家1軒建てるとしたら、木材の量が足りるかどうか、職人の数が足りるかどうか、水道管をどのように引くのか、電気を引くのに適切な形にできているかどうかなど、考えるべきこと、管理しなければならないことが山積みです。

施工管理は、建設現場における技術責任者の役割を果たす仕事です。施工管理は国家資格で取得の難易度も30%台中盤から40%台となっており、ちゃんと勉強しなければ合格できず、誰にでも受かるような資格ではありません。

施工管理が管理する項目は大きく分けて4つあります。

  • 原価管理
  • 工程管理
  • 品質管理
  • 安全管理

4大管理項目のまず1つ目は原価管理です。建設現場は非常に大きなプロジェクトです。

関わってくる人間は元受け企業の営業、マーケティング、総務、経理などの各部門がいます。そして1番大きな部分は、やはり現場で実際に家を建てる職人さんたちです。

原価を抑えるために人件費を削ってしまっては、現場で無理も出ますし納期も間に合いません。しかし、人件費をかけすぎても赤字プロジェクトになってしまいます。だからこそ適切な原価管理が必要なのです。

次は、工程管理です。工程作業中は、同時並行で終わらせるものの、1つが終わってから次の作業をしなければならないものなど様々なタスクが並びます。

それらを適切に組み合わせていかなければ、手待ちになってしまう職人が発生して原価の無駄が発生します。そのため建設プロジェクトの適切な皇帝を検討しなければなりません。

3つ目には、品質管理があります。お客様に提供する建物に欠陥があってはトラブルが発生しますし、現場責任者の責任問題にもなりますよね。プロジェクト全体の品質を担保する役割としても期待されます。

そして最後に、安全管理です。建設現場はベテランのプロだとしても、ケガや死と隣り合わせです。

さらに、現場作業中は当然近隣住民や往来の歩行者にも気を配らなければなりません。こういった一切合切の安全管理もすべて任されます。

このように施工管理は、現場のエンジニア・技術者の責任者として仕事を任される国家資格になります。

資格を取るためには

施工管理の資格を取得するには、施工管理の資格試験に合格する必要があります。

ただ、その前にまず実務経験を積むなどで受験資格を取得しなければいけません。受験資格は、学歴によって様々です。

主に求められる受験資格は以下の通りです。

  • 指定学科の大学を卒業:卒業後3年の実務経験
  • 指定学科以外の大学を卒業:卒業後4年6ヶ月の実務経験
  • 6年制専門学校を卒業:卒業後3年の実務経験
  • 指定学科の短大卒:卒業後5年の実務経験
  • 指定学科以外の短大卒:卒業後7年6ヶ月の実務経験

上記以外のさらに詳しい受験資格については、実施団体のホームページ一般財団法人 建設業振興基金をご確認ください。

施工管理職なら資格を取るべき

建設現場での仕事は無資格でもできます。

実際オリンピック需要や建設現場で働く人の数が年々減り続けていますので、未経験求人は充分にあります。

その上で、未経験で施工管理の資格を狙うためには、まず受験資格に必要な年数がどのくらいになるのかを確認しましょう。

そのうえで、未経験から建設現場に入れる企業に入社し、実務経験を積みましょう。

しかし、施工管理の資格で1級を所持していなければ、将来的に請けられる業務に金額上の上限が設定されたり、そもそも受けられる業務自体にも制限が発生してしまいます。

また、資格を所持していなければ現場監督になりづらく、常時50人以上の労働者を従事させる事業場(建設現場)においてその事業の実施を統括管理することは困難です。

つまり一生現場になってしまう可能性もあり、資格なしでの転職は可能ですがキャリアアップをのぞむのであれば、資格を取るべきです。

施工管理の資格を取得するメリット

施工管理の資格は、建設現場において重要な役割を担う人材である証明になります。

そのため、資格があると無いのとで、今後のキャリアアップに大きな違いが出てきます。

また、現場で働く作業員の1人で終わるのか、それともプロジェクトマネージャーとして活躍してチーム全体・プロジェクト全体を成功へ導くリーダーになるのかの分かれ道になる資格です。

これを持っておくことによって、企業側やクライアント、チームなどの全方位から信頼が得られますので、働いているときにも自信をもって業務をおこなえます。

当然、資格手当や基本給アップにもつながります。合格率はそれほど高いわけではないので、建設現場でキャリアを構築していく予定なら、若いうちから勉強を少しずつ始めていきましょう。

現場監督は資格がないとできない

施工管理と似た役割で資格が必要なのは、現場監督があります。

現場監督は、実際の建設現場で部下に指示を出すことを主な役割とする一方、施工管理はプロジェクトの全体の管理を担います。

実際は、この両者を兼ねることが多いです。しかし、いずれにしても非常に責任の重い仕事です。

施工管理の資格を持っておくことによって、こういった施工管理としてプロジェクト全体統括の役割を与えられたり、現場監督の役割を得られやすくなります。

現場監督は実際、資格が無くてもできます。しかし、実務上持っていない人に業務が与えられることはほぼありません。

そのため、建設現場におけるキャリアアップを考える場合は施工管理はほぼ必須だと言えるでしょう。

また、仮に資格があればすぐに施工管理としての役割を与えられなくても、企業側に対するあなた自身のスキルを証明することになります。今後のキャリア構築にプラスに働くことは間違いありません。

このように、施工管理をとっておくことによるプラス面が大きく、マイナス面は実務経験などの時間がかかる点以外にはほぼありません。建設現場でキャリアを形成していくことをお考えであれば、ぜひ今から狙っていくことを検討してみてください。

資格と年収

施工管理職の年収は、年齢や企業によって変動はあるものの、国税庁の「平成30年分民間給与実態統計調査結果について」によると、457万円です。

また、施工管理色の人はその職務特性上、腕に覚えがあればフリーとしても活躍できます。求人サイトを利用する人に中には月収50万円以上と非常に高額の月給を得て活躍する人もいらっしゃいます。

施工管理は、資格を持っていなくても業務をおこなえます。しかし、実際の実務上は施工管理を所持していなければ企業やお客様から信頼を得られないため、出世やキャリアアップを考えるならば事実上の必須資格になります。

また、現場における主任技術者になるには所持していることが重要になります。そのため、キャリアップや企業での立ち位置を確かなものにするのには非常に大切です。

また、6つの領域を持っているため実務の幅を広げていくこともできます。

施工管理の資格には多くの種類がある

施工管理の資格には多くの種類があります。

分類としては、以下の6つに分けられそれぞれに1級と2級があります。

  • 建築施工管理技士
  • 土木施工管理技士
  • 電気工事施工管理技士
  • 管工事施工管理技士
  • 造園施工管理技士
  • 建設機械施工管理技士

ここからは、それぞれの資格について、概要や試験内容を解説します。

建築施工管理技士

施行管理技士の仕事は、決められた工程内に建物の品質が確保されるよう施工管理をおこないます。発注者や設計者との打ち合わせ、各施工図のチェック、工程管理、各工事の技術的指導などさまざまなことをおこないます。

公共性のある重要な7000万円以上の建築一式工事、3500万円以上の建築一式以外の工事では、これらの資格を有する主任技術者、監理技術者を専任で置く必要が生じます。

受注できる案件の金額に上限が設定されていないため、都市開発やタワーマンション、高層マンションなどを建築するためには、この資格を取得しておかなければなりません。

2級建築施工管理技士は建築、躯体、仕上げの3種類の資格に分かれ、業務の幅に制限を与えられています。全ての領域に関わりたいとすれば、3回受験して3回合格しなければなりません。

試験は学科試験と実地試験の2種類に分かれます。

試験内容は、学科試験では「建築学」「施工管理法」「法規」の3つ、実地試験では「建築」「躯体」「仕上げ」の3つがあります。

建築施工管理1級の合格率は以下の通りです。

年度 学科試験 実地試験
2017年 39.7% 33.5%
2018年 36.6% 37.1%
2019年 42.7% 46.5%

一方、2級の合格率は以下の通りです。

年度 学科試験 実地試験
2017年 38.7% 28.9%
2018年 25.9% 25.2%

土木施工管理技士

土木施工管理の仕事は、原価管理、安全管理、工程管理、品質管理の4つです。土木に関する施工管理なので都市計画や河川の修繕など公共事業の管理業務をおこなうことになり、街にとって縁の下の力持ちのような存在です。

試験内容には学科試験と実地試験があり、内容はそれぞれ1級と2級で分かれます。また、2級については土木、鋼構造物、薬液注入の3種別に分かれておこないます。

1級の試験内容は、「土木工学」「施工管理法」「法規」の3つで、施工管理法については実地試験もおこなわれます。

2級の試験科目は1級と同じ3種類です。ただ、施工管理法については取得する資格の種別により、それぞれ内容が専門的なものになります。

土木施工管理の資格の合格率は以下の通りです。

年度資格学科実地
2019年1級54.7%45.3%
2018年2級63.4%35.0%

電気工事施工管理技士

電気工事施工管理技士の仕事は、他の施工管理と一緒で大きく原価管理、安全管理、工程管理、品質管理を管理します。その中でも電気関連なので、内装との兼ね合いが強くなってきます。配電盤の数や配線をどこからどこへ通すのかなど、オフィスのインフラ関連を扱ったりします。

試験は学科と実地に分かれ、それぞれ学科では「電気工学」「施工管理法」「法規」、実地では「施工管理法」をおこないます。

2019年の1級合格率は、学科試験で56.1%、実地試験で73.7%です。

管工事施工管理技士

管工事施工管理技士の仕事は、他の施工管理と一緒で大きく原価管理、安全管理、工程管理、品質管理を管理します。

その中でもとくに、管を扱うので水道関連やガス関連などインフラ関連を扱うことになります。うまく配置しなければ、下水のにおいがこもって住人やオフィス内の人間に悪影響を与えますので、重要な仕事です。

試験は学科と実地に分かれ、学科では「機械工学」「施工管理法」「法規」、実地では「施工管理法」をおこないます。

2019年合格率のデータは以下の通りです。

資格学科実地
1級33.2%52.7%
2級57.0%40.4%

造園施工管理技士

造園施工管理技士は、他の施工管理と一緒で大きく原価管理、安全管理、工程管理、品質管理を管理します。その中でもとくに、造園や住宅・オフィスの景観を扱いますので、将来的な資産価値の低減を抑えたりします。

試験内容は学科と実地に分かれ、学科では「土木工学」「施工管理法」「法規」、実地では「施工管理法」についておこないます。

建設機械施工管理技士

建設機械施工管理技士の仕事は、他の施工管理と一緒で大きく原価管理、安全管理、工程管理、品質管理を管理します。

その中でも、物理的な建設機械を使いますのでとくに安全管理には気を付けなければなりません。

作業に必要な機械の数や使用する職人の数など原価計算も重要な役目になります。このようにプロジェクトの実務実行の中核を担う極めて重要ポジションと言えるでしょう。

試験は学科と実地に分かれており、それぞれ学科では「土木工学」「建設機械原動機」「石油燃料」「潤滑剤」「建設機械」「建設機械施工法」「法規」、実地では「土木および機会」の内容を試験します。

2019年の試験合格率は、学科で25.1%、実地で63.8%です。

施工管理資格の勉強方法

資格取得のためには、実務経験を積むことと、学科知識を得ることの両方が必要になります。

実務経験については、真面目に業務をこなしながら先輩やリーダーに職責・職務範囲を広げるようなコミュニケーションを積極的にとることで、レベルアップを早期にはかっていきましょう。

一方、学科知識には現場だけで得ることは難しいです。そのため、学生時代のように勉強しなければなりません。方法は、独学・通信教育・各種予備校の講座を受講することの3つが挙げられます。

独学は、教材費だけですので、コストが安くなる代わりに、教材選定・カリキュラム作成・学習工程管理などをすべて自分でおこなわなければなりません。

一方で、通信教育はさまざまな教材会社から映像授業やWebストリーミング、DVD授業などを配布され、テキストの問題を解いていく形になります。独学・通信教育それぞれが自らのモチベーションが大切な要素になります。

最後に、各種予備校で講座を受講する方法です。

これは、通信教育の受講の代わりに、実際の対面式の授業を学生のように受講することになります。

そのため、与えられたレールを歩いていくだけになり、自己管理はほぼ不要になります。なので、言われたことだけをやり続けましょう。その代わりコストは一番高くなります。

施工管理の転職事情

施工管理は、建築業界だけでなくさまざまな業界に有利な経験として評価されます。施工管理を取得した人の転職先として、以下の4つが例として挙げられます。

  • 不動産業界
  • 大手ゼネコン
  • ディベロッパー
  • 公務員(技術者採用)

施工管理職の人は、あらゆる業種の人と関わる機会が多く、コミュニケーション力が身につくため、他の業種に関しても、有利に働くケースが多いです。

建設業界のキャリアのスタートは、正社員としてその企業に雇われるだけではありません。派遣社員などでも資格を取得しアピールができれば、その企業の正社員を目指すことができます。

さらに、地元の建設会社に就職、1級の施工管理技士を取得し、何件もの事を行ってきたなどの経歴であれば、大手ゼネコンに転職することも可能です。

施工管理士は、ニーズの高い資格です。経験を積んでいる場合は、建設業界だけでなくさまざまな転職することが可能です。

改めて今の環境を見直し、転職もふくめたライフプランを考えていきましょう。

未経験で施工管理になるには

未経験で施工管理になるには、転職エージェントの利用がおすすめです。

施工管理職は、資格がなくてもできる仕事です。

しかし、資格があることによって、現場監督など建設現場で、全体の指揮をとるポジションにつくことが可能です。そのため、建設現場におけるキャリアアップをお考えの場合は施工管理の資格が必要です。

しかし、資格を取るには時間とお金がかかります。学科知識だけでなく、実務経験も必要です。今の仕事の経験ががどのように転職活動に活かせるのか、転職先の雰囲気が自分とマッチするのか不安ですよね。

そんな人には転職エージェントがぴったりです。転職エージェントは、自己分析や面接対策だけではなく、転職した後のフォローまで転職のプロが手伝ってくれます。

とくに、弊社には独自の基準で選考された優良エージェントが多数在籍しています。そのため、かなり手厚いサービスを受けられます。

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海老原 舜

【大手/スタートアップ/web/人材/海外/地方/コンサル/エグゼクティブ/製造/建築/医療/金融など】多岐に渡る転職支援に強みを持ち知見を有する。

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