銀行員といえば元々はエリートコースでしたが、昨今の新卒採用の縮小や業務削減の動きが加速しており、かなり厳しくなっています。
リストラを危惧した方や一般職の方、同期の2割しかなれない支店長のポストがさらに減り退職を検討されている方など、銀行員から転職する方は年々増え、前年から3割以上増えている傾向があります。
銀行員は現在、約40万人ほどいらっしゃいますが、Fintechの活動も強まり、ネット銀行組が昇進し、役員に登用されるケースも増えてきており、人件費を始めとしたコストカットが行われ、相談される方が増えてきました。
今回は、銀行員からの転職についてお伝えし、転職すべき人のサポートを行いたいと考えております。
目次
銀行員からの転職は有利!
先ほど銀行の現状に対して少しネガティブなコメントをしましたが、実は世間から見た銀行員イメージはかなり良いです。
あなたの年齢や経歴にも勿論よりますが、銀行員の方は転職先から歓迎される傾向にあります。
社会人としての最低限のマナーが整っている、高学歴、数字周りの細かい仕事をこなせる、勤勉、そして銀行で培ってきた知識とノウハウ。
これらは転職市場でも高く評価されます。
これらの強みを上手くアピール出来れば、転職先としても様々な選択肢が出てきます。
弊社、すべらないキャリアエージェントでは、転職者の相談に乗るCA(キャリアアドバイザー)と企業の採用の相談に乗るRA(リクルーティングアドバイザー)を兼任しています。
そのため、両方の特徴を把握した上での求人の紹介ができるという強みがあり、実際に書類選考通過率は大手の6倍、内定率は4倍と圧倒的なサポート力が特徴です。
銀行員からの転職理由
先述したように、銀行員の仕事には魅力も多いのですが、それでも転職しようと考える人は多いようです。
私が転職支援してきた中では、このような理由で転職を考える人が多いですね。
- 年功序列の環境から抜け出したい
- 理想的な営業手法ではない
- 銀行の将来性が不安
では、以下で詳しく説明していきますね。
年功序列の環境から抜け出したい
銀行というのは業界柄、古くからある企業がほとんどで、それに伴って企業体質が古い、と感じる人が多いようです。
そのため、今どき問題になってしまいそうなパワハラが横行している会社もあるようです。
私は入社後3年以内の転職は基本的におすすめしていないのですが、このように心身に異常をきたしかねない場合には早めに転職するかしないかを決断しましょう。
基本的には、若いうちの転職の方が希望の業界・職種に転職しやすいです。
理想的な営業手法ではない
私が転職支援してきた人の中で多かったのは、営業手法に疑問を持っている人たちです。
個人営業と法人営業にわけてお話ししますね。
個人営業を担当している人たちの中には、自分の提案がお客さんのメリットになっているにだろうかと悩んでいる人が多かったです。
というのも、銀行側から課せられたノルマを達成するために、手数料が高いものを優先的に売れと言われることが多く、自分の理想とのギャップを感じている人が多いんです。
また、転職する人たちの間では、法人営業でも理想とかけ離れていると感じているようです。
どうしてもお願い営業のような方法を取らざるを得ず、スキルが身につかないのではないかと不安に感じている人が多いです。
そのため、課題解決力が求められる法人営業に転職したいと考えるようになるようですね。
銀行の将来性が不安
地銀の合併の法律が緩和され、菅政権での地銀の統廃合が実施されたため、業界的に不安があることで転職を考える人も多いですね。
例えば、自分の所属していた銀行が子会社としょて吸収された場合、出世がしにくくなることが考えられるからです。
このような場合、元から親会社にいた人材が昇進の際優先されることが多いためです。
このように予期せぬタイミングで自分のキャリアプランが頓挫する可能性が高まっている不安感から、転職しようと決断している人もいますね。
年齢ごとにおすすめの転職先
銀行からの転職では30歳を境に転職先など、大きく状況が変わってきます。
それぞれの年代で考えられる転職先についてまとめてみました。
29歳以下は「金融業界以外」も可能
20代の方であれば、「ポテンシャル」を重視し、第二新卒や20代の若手を採用したいと考える企業が多いので、未経験の業界・職種へのチャレンジも可能です。
具体的な転職先として考えられるのは以下のような企業です。
- IT業界
- Web業界
- 人材業界
- コンサルティング業界
- 不動産業界
- メーカー
- ベンチャー企業
異なる業界であっても企業や職種によって年収を上げることも可能です。
企業がこういった20代の未経験者を採用する基準としては主に2つあります。
ズバリ、能力と継続性です。
能力とは、銀行での経験が自社で活かせるかどうか、利益を出せそうかどうか。継続性は、辞めないかです。
基本的には3年程度働かないと「採用コスト」を回収することはできません。そのため、活躍と定着を望むことから短期離職した方の採用ハードルは厳しくなります。
採用ハードルを上げないためには「なぜ転職したいのか」「なぜ志望するのか」転職理由と志望動機が大切になります。
安易に現職からの不満だけでは「コイツ反省してないし、同じ失敗繰り返すな…」と思われてサクッとお見送りになります。
転職支援をしていると、このような人をよくお見受けします。優秀なのに自責思考ができていないのはとてももったいないです。
転職理由や志望理由で、採用側にネガティブな印象を与えないようにするには、一定のコツが存在します。
このようなコツを知る、最も効率の良い方法は転職エージェントを利用することだと私は考えています。
弊社は銀行員からの転職支援に豊富な経験がありますので、相談していただければ、無料で選考対策のサポートをさせていただきます。
❐企業とのつながりが密で豊富な情報を保有
❐企業別の徹底した選考対策が可能
❐書類通過率は大手の6倍、内定率は4倍
少し話が逸れましたが、先ほど述べた転職先の中でも20代の銀行員が特に評価されやすい業界は以下のようなものがあります。
- 財務系・経理系の業務効率化のSaaS
- 金融系のwebマーケティング
上記のような職種は、銀行での業界知識がとても重宝されます。
無形商材を扱っている業界ですので、市場価値も上がりやすく転職先としておすすめです。
30歳以上の銀行員
先ほども述べたように、30歳を超えてからは、「即戦力採用」が基本となるので、銀行の経験が活かせる企業への転職の方が成功率が高いです。
知識や経験が活かせる「金融業界」であれば、十分にニーズがあります。
安定性と高収入のバランスが取れていますし、おすすめといえます。
考えられるのは以下のような業種です。
- 外資系金融機関
- 信用金庫
- 保険会社
- 証券会社
- クレジットカード会社
違う業界に転職する場合には、「営業経験」が必須となります。
しかし、実際のところ以下のような理由から、30歳以上で金融業界以外へ転職をされる方は少ない印象です。
- 『企業側の採用目線』企業ニーズ
- 『安定性』を求めているため
- 『給与水準』が変えられないため
年齢を重ねていくと転職のハードルが上がってきます。
残念ながら銀行員として10年以上働いて習得できるスキルは、『銀行内部でしか役に立たない』ものが多く、新しい業界への転職は難しいといえます。
そのため、営業経験がある場合は、汎用あるスキルとして企業側から評価を頂くことが多いといえます。
また最近は、「数字周りの細かいタスクがこなせる」「リスク管理能力が高い」という銀行員特有のスキルを活かして、スタートアップや上場前のベンチャー企業のCFO職として活躍している方も多くいらっしゃいます。
CFOへの転職に関しては、以下の記事で細かく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
40代を超えると転職は難しい
結論、40代以降の方は転職をオススメしません。
これは銀行員出身の方に限らず、転職市場では40歳を超えた方にはより専門性を求められるので、20代・30代の方と比較すると転職が難しくなります。
また、銀行員の方が40代・50代になってくると、給与も相当高額になっている方が多いと思います。
転職する場合はその給与を払って採用する価値のある人材なのかという部分をかなり厳しくジャッジされますので、選考難易度はさらに上がります。
上記を加味して判断すると、現職でどうしようもないという状況でない限り、銀行員を続けられることの方がメリットが大きいと思います。
どうしても転職をしたいという場合は、知り合いのコネクションを用いて企業の管理部門や財務部門などのポジションに転職する方法がオススメです。
年代を問わず人気なのは「公務員」
年代を問わずに銀行員からの転職先として人気なのが「公務員」です。
銀行の「安定」や「長期雇用」という点に魅力を感じていた方にはオススメです。
銀行の体育会系のノリや縦社会に馴染めなかった方は、公務員に転職することが多いですね。
元銀行員の方は、公務員への転職はそこまで難しくない印象です。
定年後のキャリアパス
再就職先としておすすめなのは銀行で勤めていた頃の関連企業です。子会社や、融資していた企業で、財務アドバイザーとして雇用される可能性があります。
この記事を読んでいる人ならご存知かもしれませんが、銀行から融資を受けるには審査があります。
どれだけ健全な経営をしているのかを財務諸表などを通じて厳しくチェックされるのです。
そこで、この審査に関する知識がある人が社内にいれば、当然通りやすくなります。
このように、銀行で勤務していた経験を活かした再就職先であれば、探すこともできると思います。
ただ、注意点として、年収が低下してしまうことが挙げられます。
銀行に定年まで勤めていた人であれば、一般的に見て高い年収をもらっていた人が多いと思います。
しかし、再就職してからは、年収が大幅に下がってしまうのが一般的です。
魅力的な再就職先でも年収を理由に候補に入れない転職者もいますが、このようなギャップがあるのが当たり前なので覚えておきましょう。
銀行からの転職での面接のポイント
銀行員から転職する際に面接で意識するべきポイントをまとめてみました。
特に相談をいただく事の多い「面接でのアピールポイント」と「よくあるお見送りの理由」についてまとめてみました。
面接でのアピールポイント
どんなに優秀な方やトップセールスで営業力のある方でも、いざ面接で自分個人を売り込むとなると、上手く話せなくなることがしばしば見られます。
志望企業に見合ったスキルや経験、マインドを持っているのに、面接で自分を上手くアピールすることができずに内定を得られないのです。
面接はアピールする場です。
そういった意味で何をアピールすべきなのか、これは志望される企業で結論変わります。
早い話、相談を頂いたほうがいいのですが、これでは課題を解決できないかと思いますので、多くの転職者に当てはまる例を大きく2つご紹介します。
- ビジネスマナーや考える姿勢などのスタンス・マインド面
- 数字・目標達成意欲を含めた実績
面接では、専門的なアピール(経験)と人柄(取り組み)を伝えると採用した後の活躍をイメージすることができます。
例えばですが、「銀行員時代に身につけた〇〇という部分で、御社の業務に生かせると思い…」といった具合ですね。
しかし、面接でアピールするとなると、その企業の社風や求めている人物像によって伝え方や内容を変える必要があります。
具体的にアピールできるポイントとしては、経営者や富裕層など、一般的に高難易度とされる顧客に営業した経験です。
このような顧客に対して営業する際、どのようなポイントを工夫したのか、どれほど再現性があるのかを面接で話すと高評価ですよ。
弊社のように、企業の採用担当者と直接つながりを持っているエージェントに相談していただければ、企業ごとの面接対策をより細かい粒度で、密度を濃く1対1で行う事が出来ます。
お困りの際は、ぜひご相談くださいね!
良くあるお見送り理由
金融業界出身者など銀行出身者の方の転職支援をしてきて、お見送り理由として多いものを2つ紹介します。
- 特有のルールや規制が多いことなど外部要因を理由に転職している
- 課題解決型の営業をするには、経験や知識が不足している
まず、1つ目の「外部要因を理由に転職している」についてです。
銀行などの金融業界は、入社時点で仕事の進め方が完全に決まっていたり、厳しいルールが存在する事も多いと思います。
そのルールや規制を息苦しく思う一方で、なかなか自分から働きかけたりできず、転職という手段を用いて脱却しようすると、採用側からすると「他責思考が強い」と判断されてしまう場合があります。
退職理由を話す際には、その要因を解消する為に自分がどんなアクションを起こしたのか、エピソードを用いて話しましょう。
次に2つ目の「経験や知識の不足」についてです。
こちらも銀行員の方に多いお見送り理由です。
銀行の営業の特徴から、課題解決型の営業を行ってきた経験はあまりないと思います。
営業職として転職する場合には、いかに顧客志向をもって課題解決をすることが出来るかが大切になってきます。
面接の際には、銀行での業務をしていた時に、どうやって顧客に課題に向き合っていたかについて語れるとアピールにつながります。
転職すべきでない銀行員の特徴
先ほど銀行員の方は転職市場で高く評価されると言いました。
とはいえ全員が転職で成功できる訳ではありません。
銀行員にも様々な職種や状況はありますので、以下に当てはまる方は転職のタイミングをずらす事が必要かもしれません。
- 新卒1年目で転職を検討している方
- 30代以上で未経験転職を検討している方
- 役職・報酬など労働条件が恵まれている方
なぜ転職のタイミングをずらした方がいいのか、その理由を以下で説明していきますね。
新卒1年目で転職を検討している方
新卒の方はまだ、社会人としての基礎的なビジネススキルや、社会の厳しさを知らない方がほとんどです。
そんな中で、新卒1年目で転職をする方はビジネススキルがまだ成熟しておらず、「転職してきても同じようにすぐ退職してしまうのでは?」と言う懸念を転職先に抱かれやすいので、リスクが高いです。
そういったリスクを避けるために、一般的には3年以上は同じ会社でビジネススキルや、目の前の仕事をやりきる力をつけたほうがキャリアアップには繋がるといえるでしょう。
とはいえ職場環境やどんな仕事をしているかによって、一概に3年続けるべきとは言えないので、一度転職エージェント等に相談をしてみるというのも手です。
30代以上で未経験転職を検討している方
銀行員などの業界に関わらず、どの職種でも30代をすぎると基本的に業界や職種を変えた転職は難しいです。
なぜなら、30代以降の転職の場合、企業側もマネジメント人材や即戦力の人材を求めるようになるからです。
また、未経験の業界・職種への転職の場合は年収が確実に下がります。そのため、年収面で折り合いがつかないというケースも多いです。
30代以上の方で転職を検討しているならば、現職での知識や経験が活かせる金融業界内での転職がおすすめです。
もしくは、営業経験を生かして、別の業界の営業職に転職するという、同職種への転職も可能です。
役職・報酬など労働条件が恵まれている方
転職後に年収が下がってしまうケースが多いので、その点に折り合いをつけられるなら良いですが、「できるだけ年収は落としたくない」という方は、現在の会社に残る選択肢も検討すべきです。
銀行から転職する場合、有利な資格はあるのか?
銀行員として勤務をしていると、仕事柄、様々な資格を取得する機会があると思います。
有利な資格はありますが、転職する職種や業界によって活かせるかは変わってきます。
例えば、ファイナンシャルプランナーや証券外務員といった資格は証券や保険会社への転職を考えている場合は有利に働くと思います。
しかし、IT業界やWeb業界のような業界に転職を考えている場合は、特別有利になることはありません。
経理や財務へ転職を希望するのであれば、簿記や公認会計士などの資格が有利になりますが、他の業界では有利に働かないのと同じです。
大事なのは資格を持っておる事ではなく、その資格を活かして業務にいかした経験があるかどうかです。
転職市場では業務経験ベースでしかアピールすることが出来ないので
資格をアピールしたい場合は、それに付随した実務経験を語れるようにしておきましょう。
銀行員からの転職を成功させるには
銀行員は市場価値の高い職種で重宝されますが、面接でスキルや経験を面接官にうまく伝えることは難しいです。1人で面接対策をするのが難しい場合は転職エージェントを活用することがオススメです。
転職エージェントは、企業の採用担当と普段からコミュニケーションを取っているのでうまく面接官にアピールする方法を熟知しています。
実は、面接対策を入念に行ってくれるエージェントは少なく、エージェントであれば誰でもいい訳ではありません。
弊社では、優良エージェントが最後まで面接対策を行いますので安心してご相談ください。
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末永 雄大
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