結論、未経験で戦略コンサルタントへ転職するのは非常に難易度が高いです。
コンサルタント業界には、人事・IT・シンクタンク・運用などのいくつか種類がある中で、最高峰に位置するのが「戦略コンサル」とされております。
そのため、総合コンサルティングファーム出身の方やM&Aなどを得意とする外資系コンサルティングファーム、5大商社のトップ営業マンの出身が多い世界です。(もちろん、例外もあります。)
とはいえ、難易度が高い分、いずれにしても戦略コンサルタントとして転職することは、ご自身のキャリアとしてステータスになりますし、コンサルタントとしての経験が増えれば、次の転職などのキャリアパスとしても大きな武器になります。
正直な話、いきなり戦略コンサルへの転職は非常にハードルが高いです。そういった方は、「転職」という手段を活用して中長期的な視点で将来、「戦略コンサルタント」になることは可能です。
これはご自身のキャリアで大きく選択が変わってきますので、気になる方は下記よりお問い合わせ頂ければと思います。
目次
戦略コンサルティング業界とは?
コンサルティング業界には、様々な分野があります。
経営、IT、総合など様々な得意分野に分かれたくさんの会社が存在します。
その中で戦略コンサルティングとは、主に事業戦略、経営戦略、組織戦略やコーポレートビジョン、中期計画策定など多岐の渡ります。
代表的な戦略系コンサルティングファームとは?
戦略系コンサルティングファームは世界中で展開している企業がほとんどです。
活動の場は日本のみならず日本企業の「海外新規参入」など大きな仕事も多数請け負っています。
ここでは代表定期な戦略コンサルティングファームを紹介します。
ボストン・コンサルティンググループ
ボストンコンサルティンググループは、1963年に設立された戦略コンサルティングファームです。
全世界に50か国以上、90以上のオフィス、約16000人のスタッフが働いています。
「Working with client」「カスタムメイドの解決策」の哲学の元、クライアントと緻密なパートナーシップを築き、お互いが協力することで、単独では出せない成果を引き出すことが特徴です。
そして、世界中にオフィスがあることから、世界各国におけ産業や経営機能について豊富な経験をもとにコンサルティングを展開しています。
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コーポレイトディレクション
コーポレイト ディレクションは、1986年にボストン・コンサルティング・グループに在籍していたコンサルタント10名により、国内初の独立系経営戦略コンサルティング会社として設立されたファームです。
こちらは、欧米の経営戦略のノウハウを日本企業の経営と融合させているのが特徴です。
また、日本生まれのファームとして、社内の協調性やチームワーク重視が外資系ファームに比べより強いことが特徴です。
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ローランド・ベルガー
ローランド・ベルガーは、ドイツ・ミュンヘンに本社を置く、ヨーロッパを代表する経営戦略コンサルティングファームです。
1967年に創業し、現在では世界36カ国、50オフィスと2,400人を超えるスタッフを在籍しており、世界的なコンサルティングファームです。
さらに企業特徴としては、短期的な企業価値向上・株主価値向上ではなく長期的な視点での成長や、経営学のセオリーに偏ったトップダウンアプローチを採るのではなく企業の文化・社員の意思を尊重する事、アントレプレナーシップを尊重する文化が特徴です。
<HPはこちら>
またITコンサルティングファームの認識が強いと思いますが、日本で人気の企業が、アクセンチュアです。続いてドリームインキュベーター、マッキンゼー、リブなどが挙げられます。
アクセンチュアの場合は、戦略にいける方は限られているおり、成果を出しても異動が難しい部署にはなりますが、コンサルティング業界の経験を一度ステップとして踏むことは非常に良い選択だと感じます。
仕事内容は?
戦略コンサルとは、範囲が広く、その他の経営・IT・事業・人事などのコンサルを網羅し、これらすべてを解決する仕事です。
そのため、範囲がかなり広く、『企業の悩みや問題を聞き、それを一緒に解決し、戦略的に物事を進める』ことが求められます。
例えばですが、
- 赤字を出している部門を黒字に転換したい
- 新規事業を立ち上げようとしているがリスクは?
- 海外展開を計画しているが適した販売チャネルは何か?
など、様々な案件があります。
大まかな依頼としては企業として経営戦略を共に練り上げ、収益を上げる為に作戦を立てる事なのです。
具体的な順序としては、
①ヒアリング
②提案
③初回ミーティング
④調査・分析・報告
⑤最終報告
といった感じです。
企業の社運を賭けた一大プロジェクトであればあるほど、一つのファームに依頼はしませんので、提案が納得いただかなければ契約もできません。
打ち合わせには会社役員や社長などが参加することも多々あります。しかも案件は企業内で解決できるような内容ではなく高額費用を払ってでも依頼するような内容です。
自身の知識力のほかに、様々な経験や相手を納得させるようなプレゼン力、だれでもわかるような説明力、いろいろな質問にもお答えできる力など、非常にたくさんの能力を必要とする高度な仕事内容です。
戦略コンサルへ転職するための経験は?
未経験というキーワードは無視して、戦略コンサルに転職するために必要な経験をご紹介したいと思います。
これからご紹介する要件は、任意ではなく必須要件にしている戦略コンサル企業が多いです。
戦略コンサル企業の代表例は、マッキンゼーやデトロイトなどになりますが、日本で事業を展開している戦略コンサル企業の多くは外資家です。
必要な経験としては、職種にはよりますが、実務経験2年以上、もしくは、採用ポジションに関する経験や知見が3年以上など専門性が高くないと厳しい状況です。
また、外資系が中心になりますから、語学力も問われTOEIC950を必須要件にする企業も多く見受けらますが、仮にTOEIC950がなくても面接では日本語ではなく英語で行われるケースもあるため、一定コミュニケーションがとれれば問題ないケースもあります。
応募条件やポジションは企業によって変わりますので、ご状況によっては変わってきます。
コンサル経験がない場合の求人として、法人営業経験や事業企画経験を必須としているケースが多いです。
法人営業も単なるもの売りではなくソリューション要素が多いジャンルが望ましく、無形商材系(人材・広告・金融など)の経験があるとアドバンテージになりやすいです。
選考フローが通常より長い
戦略コンサル企業の求人を見ると、選考フローにその他の求人と比べて大きな違いがありますので、ご紹介したいと思います。
通常は、書類選考→適性検査→面接2回~3回ですが、戦略コンサルの場合、面接が5回~6回になっています。
私は転職エージェントとして戦略コンサル企業の採用支援をしたこともありますが、私が見た最高面接回数は、9回です。
そもそも選考難易度が高く、応募基準も高いなかで、面接回数が9回です。未経験の求職者が仮に応募でき、面接まで進んだとしても9回の面接を突破する可能性は限りなく低い状況ですので、志望する企業によってしっかり対策が必要になると感じます。
戦略コンサルに転職するための対策は?
戦略コンサルに転職するためには、未経験ではほぼ不可能に近いのですが、転職は運も大きく影響しますので、最初から諦める必要はないと思いますが、なぜ戦略コンサルなのか?という部分は非常に重要になってくるかと思います。
基本的には面接対策なども含めると短期間で転職を決めるのは、選考フローの長さ、選考基準の高さを考えると、長期化してしまいますので、時間的な余裕があることを前提にする必要があります。
そうなると現職を続けながら面接対策をしたり、日程調整をしたりするのはかなりのストレスを感じるかと思います。
そういった意味で、1つの手段として、大手の転職エージェントや弊社を含めコンサルティング業界への支援に強いエージェント(特化しているエージェント)を利用することで、面接対策だけでなく、書類添削、給与交渉、面接の日程調整などの支援を受けることができます。
とはいえ、キャリアアドバイザーによって経験やスキルに差があるのも事実です。
エージェントによっては、偏った求人の提案をされたり、必要以上にプッシュされたり、大量の求人しか紹介されないケースもあります。
そのため、大手エージェント2〜3社、特化型のエージェントを1社程度、 まずは登録して実際にキャリアコンサルタントに直接会ってみた上で、実際にサポートを進めてもらうエージェントを比較検討してみることをおすすめします。
また、自信がある方は、転職エージェントを使わずに自分で応募しても問題ないかと思います。
「転職」はあくまでも手段ですので、今後のキャリアや将来設計なども含めて考えたい場合は、エージェントを利用するのも良いかと思います。
戦略コンサルに転職できないなら
一定期間、頑張っても戦略コンサルとして転職することができない場合は、無形商材の営業やその他のコンサル企業で働くことを視野に入れ、一度足踏みすることを検討しましょう。
今回の転職先で次に戦略コンサルとして転職するための経験を積む場として考えれば、転職にストーリー性が生まれます。
戦略的に転職活動をすることで長期的なキャリアプランを考えることができます。
戦略コンサルから退職される理由
実際に戦略コンサルへ転身することが悪いことではありませんが、良い面だけでなく、懸念点もお伝えしておくことで、具体的なイメージを掴むことができるかと思いますので、ご紹介したいと思います。
メリットとしては、年収1000万以上は当たり前の世界で、仕事内容のレベルも高くやりがいもある戦略コンサルですが、辞めてしまうも人材が多いのが特徴です。
転職理由としては、「労働時間が異常に長く、仕事内容のレベルも高いことからプレッシャーも非常に感じてしまうということです。
激務で体を壊し、退職せざる得ない人材も多くいます。
日本ではないですが、アメリカの某戦略コンサル企業では、激務による過労で、職場で死者が出たぐらいです。(※もちろん今は改善されてます)
戦略コンサルは、プロジェクトを組むことが多く、また資料作成なども大変です。そのため、入社1年目はひたすら資料作成が主な仕事である種、下積み時代になります。
そのため、戦略コンサルになるための基礎的な要件として、気力と体力が充実していることと、転職後の激務を想定し相当な覚悟が求められます。
戦略系コンサルティングファームの転職を考えている方へ
転職は、転職活動のゴールではなく、転職後に自分が長く活躍することこそが本当のゴールです。
そのため、戦略コンサルへ転職しても活躍できるのか?今後のキャリアに必要な経験なのか?しっかり考えて頂くことで転職後のミスマッチを防ぐことに繋がります。
短期離職が多い背景には、勝手なイメージと変なバイアスがかかっていることです。
しっかりと情報収集をして頂き、いきなり挑戦が難しい場合は、ステップを踏む転職活動をすることも視野に入れることをおすすめします。
漠然とした不安でもご相談をお伺いさせて頂きますので、お気軽にご相談頂けますと幸いです。
末永 雄大
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