航空業界のグランドスタッフ(地上勤務職員)を辞めたいと考えても「女性だとグランドスタッフからの転職は難しい?」や「どんな転職先がおすすめなのか?」などの転職で悩みを抱える人は多いです。
グランドスタッフからの転職(再就職)では、転職理由を明確にした上で、現在の仕事の不満点を前向きな理由に言い換える工夫が必要です。そして、適切な会社選び・面接対策をして、転職活動の後悔を防ぎましょう。
今回は、グランドスタッフからの転職難易度を現役転職エージェントが解説します。転職を失敗しないように、強みが伝わる志望動機のポイントや未経験からの異業種転職のコツを理解しておきましょう。
グランドスタッフからの転職は有利?
グランドスタッフの転職難易度は高いです。
なぜなら、航空業界以外で経験やスキルを活かせる場が少なく、グランドスタッフとして働いた経験が直接的に他の仕事に生かせる可能性は低いからです。
またグランドスタッフ(航空業界)からの転職は、転職先の業界や職種、年齢によって有利か不利かが異なります。
例えば、グランドスタッフとして働いていた人がIT業界への転職(再就職)を考えていても、仕事内容が大きく異なるため転職は不利になりがちです。
しかし、中途採用では年齢や転職先企業によっても有利か不利かが異なるため、グランドスタッフから転職する場合の転職市場について理解しておきましょう。
30代以降の転職(再就職)は苦戦しがち
30代以降にグランドスタッフから転職(再就職)するのは不利になりがちです。
グランドスタッフからの転職に限らず、20代までの転職では経験やスキルよりもポテンシャルや将来性などで採用されます。
しかし、30代以降になると過去のキャリアやスキル経験で採用されるため、グランドスタッフの経験が生かせる業界でなければ転職が不利となる可能性が高いです。
そのため、グランドスタッフから未経験の業界や業種へ転職したい人は、20代のうちに転職しましょう。

グランドスタッフからの志望動機
グランドスタッフから転職する際におすすめの転職理由は下記の2つです。
- グランドスタッフとして働いた経験をもとにキャリアアップしたい
- 異なる業界への転職は成長したい意思を伝える
グランドスタッフから未経験の業界へ転職する際でも、転職理由の伝え方次第で合否がわかれる可能性もあります。
そのため、グランドスタッフで働いたからこそ言える理由を考えられれば、同業界への転職だけでなく、未経験の業界への転職も成功しやすくなるでしょう。
グランドスタッフとして働いた経験をもとにキャリアアップしたい
転職希望先が同じ航空業界の場合には、グランドスタッフとして働いた経験をもとにキャリアアップしたい旨を伝えましょう。グランドスタッフとして働いたことがあるかどうかで、面接官の評価も変わります。
中でも、英語検定やTOEICの資格を取得していればスキルの高さがわかりやすいため、可能な人は資格も取得しておくことをおすすめします。
同業界への転職は、自分自身が過去に積み上げてきた経験や実績を活かして、キャリアアップを図る意欲的な姿勢を示すことが重要です。面接官が納得できるような理由を伝えられるかどうかが転職成功の鍵となるでしょう。
異なる業界への転職は成長したい意思を伝える
未経験で異なる業界への転職をする際には、転職によって自分自身の成長に繋げたいという意思を伝えましょう。
未経験者の中途採用では、即戦力よりも入社後の意欲や向上心、やる気などで判断されることが多いです。
また、グランドスタッフとして働いた仕事内容が直接的には活かせなくても、コミュニケーション能力や視野の広さはどんな業種でも活かせます。
過去の経験と転職後にどのような形で活かせるのかを伝えた上で、転職によって成長したいという意思をしっかり伝えられれば転職に成功する可能性は高いでしょう。

グランドスタッフを辞めたいと感じる退職理由
グランドスタッフを辞めたいと感じる人の代表的な転職理由は下記の3つです。
- シフト制で体力的にもきつい上に年収が低い
- 仕事内容にやりがいを感じづらくクレーム対応が大変
- 業界や働き方の点で将来性に不安を感じる
現在グランドスタッフからの転職を考えているなら、上記の転職理由で転職した人の経験を参考にしながら転職活動に活かせるでしょう。
シフト制で体力的にもきつい上に年収が低い
グランドスタッフを辞めたいと感じる人の転職理由として、シフト制で体力的にきつい上に年収が低いことが挙げられます。
華やかなイメージがありますが、勤務体系も不規則であったり、年収が10年目でも400〜500万円程度であったりと低いです。
福利厚生として、飛行機代が安く購入できるメリットはありますが、海外旅行をしない人にとってはあまりメリットを感じられないでしょう。
仕事内容にやりがいを感じづらくクレーム対応が大変
仕事内容にやりがいを感じづらくクレーム対応が大変なのも、グランドスタッフを辞めたいと感じる理由の1つです。
グランドスタッフは空港内で仕事をすることがほとんどのため、トラブル発生時にクレーム対応をしなければいけません。
飛行機の発着時間の遅れや社内手続きのミスによる対応が続くと、やりがいよりも大変さを感じる人が多いです。
また、イレギュラー対応が続くとプライベートの予定が立てづらくなってしまうため、ライフワークバランスを重視している人は辞めたいと感じやすいでしょう。
業界や働き方の点で将来性に不安を感じる
航空業界や働き方の点で将来性に不安を感じるのも、グランドスタッフを辞めたいと感じる理由の1つです。
リーマンショックや新型コロナウイルスのように、景気動向が悪くなると企業の存続に関わります。
そのため、景気動向に左右されずに自分に力をつけて「どこでも働ける力をつけたい」と転職をする人が多いです。
また、グランドスタッフは働き方が不規則なことから、長期的に続けるのは体力的に厳しいと考えている人も多いことが辞めたいと感じる主な理由です。
グランドスタッフおすすめ転職先・キャリアパス
グランドスタッフからの転職先・キャリアパスでおすすめな職種は下記3つです。
- グランドスタッフからCA
- 航空業界に関連する専門学校やスクールの講師
- 未経験での募集も多い事務職や営業職
グランドスタッフでの経験を活かしたり、未経験でも採用されやすい職種だと転職できる可能性が高いです。
どの職種へ転職するかセカンドキャリアを悩んでいる人は、職種別の詳細を参考にして転職活動を行いましょう。
同じ航空業界であるCA
グランドスタッフ経験者は、同じ航空業界であるCA(キャビンアテンダント)に転職する人も多いです。CAの勤務形態も不規則ですが、求人を出している数が多いため20代であれば転職できる可能性は高いです。
しかし、不規則勤務で体力的にハードなのはグランドスタッフと同じなため、将来的に続けられるかどうかも見極めた上で転職を検討しましょう。
航空業界に関連する専門学校やスクールの講師
グランドスタッフの転職先でおすすめなのが、航空業界に関連するエアラインスクールや専門学校での講師です。グランドスタッフとして働いた経験やスキルを活かせるため、少しでも活用したい人におすすめです。
ただ、実務経験1年前後だと転職は難しく、最低でも5年以上は必要となります。どうしても、航空業界に関連するエアラインスクールや専門学校での講師として働きたい人は、応募条件に当てはまるまで転職を我慢しましょう。
未経験での募集も多い事務職や営業職
グランドスタッフからの転職では、未経験での募集が多い事務職や営業職もおすすめです。専門的なスキルが必要ないことが多いため、異なる職種で働きたい人は検討してみましょう。
また、基本的には土日祝日休みとなり、転職先によってはグランドスタッフよりも年収が上がる可能性も高いため、条件面に不満を抱えている人は興味のある職種への転職をおすすめします。
リクルートグループへの転職
グランドスタッフからの転職を考えている人は、リクルートグループへの転職なら有利になる可能性もあります。
リクルートグループの採用では、経験やスキル以外にも人物を中心に判断しているため、やる気や向上心があれば未経験でも転職できる可能性が高いです。
また、リクルートグループへの転職に成功し、何年か経験を積むことでキャリアアップにも繋がるため非常におすすめです。
しかし、有利になる可能性があるというだけで、リクルートグループなら必ず採用されるわけではありません。そのため、事前準備を怠らずに、転職希望先の企業がどんな人物を求めているのかを見極めてから選考に臨みましょう。

グランドスタッフからの転職を失敗させない方法
グランドスタッフ(空港地上職)からの転職を成功させるためには、下記3つのポイントを理解して転職活動を進めましょう。
- 自己PRでグランドスタッフだからこそ身につけられたスキルを伝える
- なぜ転職したいのかや転職先での希望の条件を明確にする
- 転職エージェントを利用する
上記ポイントを押さえた上で転職活動を行えば、グランドスタッフからの転職を成功させられる可能性が高まるため、必ず理解しておきましょう。
自己PRでグランドスタッフだからこそ身につけられたスキルを伝える
転職活動をする際には、自己PRでグランドスタッフだからこそ身に付けられたスキルを伝えましょう。
外資系や英語を話せる人材を求めている企業に転職したい場合には、グランドスタッフとして様々な国の人とコミュニケーションを図ってきたことが大きな強みとなります。
また、英語だけでなくても日々多くの人とコミュニケーションを取るため、コミュニケーション能力を活用して臨機応変に対応できることも強みと言えるでしょう。
なぜ転職したいのかや転職先での希望の条件を明確にする
転職活動をする際には、グランドスタッフからなぜ転職したいのかや転職先での希望の条件を明確にすることも重要です。多くの人は、転職理由だけで転職後にどうなりたいのかを明確に決めていません。
しかし、転職後のことまで考えていることを面接官に伝えられれば「先を見据えて行動できる人」という印象を与えられるため、転職成功率が高まるでしょう。
転職エージェントを利用する
転職エージェントを利用するのも、グランドスタッフから転職する際のポイントです。
転職エージェントを利用すれば、自分で探すよりも効率的に条件に合った転職先(セカンドキャリア)を見つけられます。
また、書類選考や面接に関するアドバイスも受けられるため、初めて転職する人は転職エージェントを利用しましょう。
グランドスタッフの職務経歴書
- グランドスタッフから異業種・未経験職種へ転職する場合は「営業職」「事務職」が多くなります。
しかし、未経験での挑戦になるためポテンシャル採用です。そのため「営業職」「事務職」ができそうな内容を記載することで通過率を上げることができます。
営業職であれば営業ができそうな経験や考えを記載しますし、事務職であれば事務職で求められるスキルを記載しなければなりません。
そのため、リクルートエージェントやマイナビエージェントなど転職エージェント(無料)や有料で対応してくれる書類添削サービスもありますので、利用頂くと良いかと思います。
面接の通過率を上げる方法
グランドスタッフは書類選考の通過率は高い水準にありますが、面接で自分を売り込む事が苦手な方が多く、面接で苦戦する方が多いです。
これを裏返すと、面接対策をきちんと行えば内定率を大幅に上げる事が出来ます。つまり、グランドスタッフからの転職では面接対策が非常に重要になってきます。
自分自身で意識する点としては「質問に対して端的に話す」ことが大切になってきます。
Aという質問に対しての答えが、見当違いなBという答えで答えてしまったり、必要以上のことを答えてしまうと、面接では不合格になります。
そのため、面接では面接官の質問に端的に答えることが重要となります。「結論〜、理由としては〜、具体的なエピソードは〜、」を意識されると良いかと思いますよ。
面接は「自分を売り込むこと」が必要です。採用ニーズをしっかりと意識した売り込みが通過率を上げるポイントの1つです。
グランドスタッフからの転職で後悔しないために
グランドスタッフ(空港地上職)から転職する際には、転職する目的や転職理由を明確にしておく必要があります。
曖昧な状態で転職活動をしても、面接官へ好印象を与えることはできず、転職に失敗してしまう可能性が高いです。
この記事で解説した転職を成功させるポイントやおすすめ転職理由をもとに、グランドスタッフからのセカンドキャリアを成功させましょう。
転職支援実績No.1!日本最大級の定番エージェント
マイナビエージェント
20代支持率No.1!若手を採用したい企業の求人が多数
doda
転職者満足度No.1!サポート力に定評のある転職エージェント