街を1からデザインしていくようなスケールの大きな仕事にあこがれてディベロッパーへの転職を希望される人は多いですよね。
結論、ディベロッパーへの転職はとても難易度が高いです。
今回はディベロッパー職の概要と、ディベロッパーへの転職を有利に進めるための知恵について解説していきます。
目次
ディベロッパーに転職できる人の特徴
ディベロッパーへ転職できる人に求められることは、転職先が大手企業であるか中小企業であるかによって変わります。
以下では中小企業ディベロッパーの転職事情と大手企業ディベロッパーの転職事情について説明していきます。
中小企業ディベロッパーへの転職
中小企業であれば、転職の難易度はそこまで高くはありません。
会社によっては未経験や学歴不問の会社もありますので、経験や資格がなくても転職できます。
中小企業であれば確かに転職はできます。しかし以下の能力は必要になってきます。
- 会社と現場を何度も移動できる体力
- 幅広い年齢層の人とスムーズにコミュニケーションを取る対応力
- 不動産業界や現場の作業内容に関する多くの知識
- 相手に納得してもらう論理的な思考力
これらが揃っていなければ、続けていくことが難しいハードな業界であることは認識しておいたほうがよいでしょう。
大手企業ディベロッパーへの転職
大手企業を目指すとなると話は変わり、転職の難易度は一気に高くなります。
実際のところ、学歴フィルターを設定している企業は多くあり、MARCH出身者レベルでは採用の選考を通ることは難しいです。
仮にフィルターは通ったとしても、東大・早稲田・慶応出身者でもことごとく落ちていくのがディベロッパー業界の現状です。
大手ディベロッパーの場合は、前職が外資系コンサルタント出身で、即戦力として働ける程の高い仕事力がなければ、未経験で転職することは難しいでしょう。
ディベロッパーの転職を有利にする資格とスキル
難易度が高いディベロッパーへの転職を少しでも有利にするには一定の資格とスキルが必要になります。
専門的な資格は即戦力になるアピールができる強いツールです。
そんな資格とスキルについて以下で詳しく解説していきます。
ディベロッパーの転職が有利になる資格6選
ディベロッパーへの転職において、取得しておいたほうが良い資格をご紹介します。
資格については、下記6つの資格があると有利に選考を進められます。
- 宅地建物取引士
- 不動産鑑定士
- 土地家屋調査士
- 管理業務主任者
- 司法書士
- 行政書士
実務経験がなくても取得できる資格ですので、是非取得しましょう。
宅地建物取引士は、通称「宅建」と呼ばれる資格で、不動産売買に必要な国家資格です。
不動産ディベロッパーには5分の1の割合で宅建有資格者を配置しなければならないので、資格の中でも1番有利になる資格といえます。
試験合格率は平均15%前後で、難易度はやや高いです。
不動産鑑定士は、不動産の価値の鑑定をおこなうために必要な国家資格です。
もっている人が少ないため、有利に選考を進めることができる資格です。
試験合格率は3%前後で難易度は非常に高いといえます。
土地家屋調査士は、登記目的の測量と登記をおこなうために必要な国家資格です。
試験合格率は10%前後でやや難易度はやや高いといえます。
管理業務主任者は、マンションの管理組合へ、管理委託契約の説明や管理事務報告をおこなうために必要な国家資格です。
マンションの管理業務をおこなう際には、国土交通省からの指定人数の管理業務主任者を配置しなければならないので、マンション運営のディベロッパーからはニーズが高い資格です。
試験合格率は20%前後です。
司法書士は、登記や供託の代行をおこなうために必要な国家資格です。
試験合格率は4%前後で難易度は非常に高いといえます。
取得している人は少ないため、転職時に有利な資格といえます。
行政書士は建築業許可申請などをおこなうために必要な国家資格です。
試験合格率は13%前後で、難易度は宅建よりやや高いです。
ディベロッパーの転職が有利になるスキルは英語力とコミュニケーション能力
ディベロッパーで重要なスキルは主に以下の2つです。
- 英語力
- コミュニケーション能力
不動産業界はグローバル化をしており、商談相手が外国の企業になることがあるので英語力が重要になります。
国内の土地開発だけではなく、海外の都市開発にも業務の範囲は広がっていますので、英語力はディベロッパーにとって必須のスキルであるといえます。
意思疎通が図れなければ一切仕事にならないので、専門用語を使って、スムーズにコミュニケーションがとれるレベルまでの英語力が必要です。
TOEICの点数であれば800点以上は 最低でも必要になります。
企画開発だけでなく、業務を同時進行させていくために設計、施工、広告、販売、などの幅広い分野の人と関わるので、コミュニケーション能力は必要です。
コミュニケーションを業務内でうまくに取ることで、業務をスムーズに進めることができます。
ゼネコンとディベロッパーの仕事内容は違う
不動産業界のディベロッパーの仕事内容は主に、土地や街の開発業務をおこなうことです。
ディベロッパーの仕事は、以下のような開発事業です。
- 宅地開発
- 新築マンション開発
- 都市の再開発
- 都市開発
- リゾート開発
事業には様々な企業が関わる中で、主体となって企画開発をメインにおこなうのがディベロッパーなのです。
それに対しゼネコンは「総合建設会社」のことをいいます。
建築を請け負って建造することがゼネコンの役割になります。
例えば、新築マンションを開発するとした場合、外装業者、内装業者、電気業者、など色々な企業が関わってきます。
それらの業者をまとめるのが、ゼネコンと呼ばれる「総合建設会社」です。
「ディベロッパーが土地購入や企画開発をおこない、ゼネコンが開発内容から実際に図面に落とし込んで建築していく」流れで土地の開発はおこなわれます。
有名なディベロッパー企業
「実際にどんなディベロッパー企業があるのか」を知らない人も多数いると思います。
そこで以下では、大手ディベロッパー企業の特徴や年収、転職の難易度を紹介していきます。
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三菱地所
三菱地所は三菱グループの中心企業であり、不動産業界の最大手であるといえます。
丸の内の多くのビルは三菱地所が所有管理していて、安定した収入があります。
三菱地所は安定した収入があるので、堅実な事業展開をしている企業です。
三菱地所の「第116期有価証券報告書」によると、三菱地所の平均年収は1200万円越えで非常に高いです。
しかし三菱地所は、大企業といっても転職の採用はめったになく、あったとしても人数はかなり少ないです。
三井不動産
三井不動は、三菱地所と双璧をなす不動産業界の最大手です。
東京ミッドタウン、赤坂サカス、ららぽーと横浜などの大規模案件が有名で、東京ディズニーランドの親会社でもあります。
三井不動産の「第108期有価証券報告書」によると、三井不動産の平均年収は1200万円越えで三菱地所と同等に高いです。
こちらも就職難易度としては非常に高く、募集は年に1度あるかないかで、5名から多くても10名程度の募集となっております。
住友不動産
住友不動産は、不動産業界の中で売上高3位に位置していて、営業利益率の高さで有名です。
この業界の中でも、特に体育会系な企業風土であり、社員にも高い目標達成力が求められます。
住友不動産の「第87期有価証券報告書」によると、住友不動産の平均年収は670万円です。
就職難易度としては、こちらも高く、成果をいかに出せるかを裏付ける経験がないと就職することは難しいといえます。
野村不動産
野村不動は、住宅部門を強みとして持っており、営業利益の60%近くが住宅部門です。
住宅ブランドの人気が非常に高く業界の中でも1歩先をいっています。
野村不動産の「第16期有価証券報告書」によると、野村不動産の平均年収は940万で非常に高いです。
転職難易度については他大手企業にと同様にコミュニケーション力、体力、を高く求められます。
東急不動産
東急不動産は、唯一の鉄道系企業で都心部のタウンマネジメントに強みがあります。
東急東横線・東急田園都市線が乗り入れる渋谷地区や銀座地区の開発を中核事業としています。
東急不動産の「第7期有価証券報告書」によると、東急不動産の平均年収は1100万円越えで非常に高いです。
転職難易度も高く、中途採用には即戦力が求められるので実務経験がないと難しいでしょう。
新卒採用も年30人程度ですので、中途採用の人数はさらに限られることになります。
森ビル
森ビルは都内のオフィス、商業施設、住宅での賃貸が事業のメインになっています。
森ビルの営業利益の半数以上が賃貸によるものです。
森ビルの「第62期有価証券報告書」によると、森ビルの平均年収入は880万を超えていて非常に高いです。
転職難易度も高く、中途採用には即戦力が求められるので実務経験がないと難しいでしょう。
ディベロッパーへ転職する際に志望動機を考えるポイント
ディベロッパーの転職面接の際に聞かれる志望動機のポイントについてご紹介します。
どこの企業も聞かれる内容は基本的には同じになる中で、答えかたは業界それぞれに特徴がありますのでしっかりと対策するようにしましょう。
更にこの業界は非常に採用人数が少なく面接の難易度が高いので、どんな質問に対しても的確に返答できる、明確な理論武装をして面接に臨むようにしましょう。
志望動機のポイントとしては以下の項目は必須となります。
- 業界内でなぜその企業なのか
- その企業でなにをしたいのか
- 自分の能力をどう活かせるのか
このポイントの中でさらに不動産ディベロッパーが志望動機で見ているのは、志望企業を細かく分析した上で、自分が志望企業に対してどんな貢献ができるのかです。
実際に運営している物件を視察調査するのはもちろん、企業研究、経営動向、他社との比較要素など、多角的視点から企業分析していることを志望動機に盛り込む必要があります。
また、中途採用者には即戦力を求められるため、最低限の物件竣工後の運営管理の手法などの知識を頭に入れておかなければまず通りません。
ディベロッパーへの転職を成功させたいなら転職エージェント
ディベロッパーへの転職を成功させたいなら転職エージェントをオススメします。
転職エージェントは、本来自分1人でおこなう転職活動をサポートしてくれます。具体的には、ぜひ一度弊社にお問合せいただければと思います。
ディベロッパーへの転職はとても難易度が高いため、いかに面接で自分の志望動機をうまく伝えられるかが大切になってきます。
あなたの強みを生かして、適切な方法でともに転職を成功させましょう。
末永 雄大
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