失業保険を受給するためにハローワークで求職登録をすると、雇用保険受給者初回説明会の日時を指定されます。
しかし、何らかの事情で雇用保険受給者初回説明会に行けなくなったらどうすれば良いのか、また待遇面でどのような不都合があるのか気になる人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、雇用保険受給者初回説明会の必要性や行けない場合のリスク、対処法を実績10年超えのプロの転職エージェントが解説します。
雇用保険受給者初回説明会に行けないとどうなる？参加は必須？
雇用保険受給者初回説明会に行けない場合、ハローワークによって対応パターンが3つあります。
- 求職活動実績を1回作れば問題なし
- 動画か説明会資料の確認＋求職活動実績1回
- 日程変更をして説明会に出席
必ずしも対応が同じとは限らないので、憶測で決めつけずにハローワークの職員に確認しましょう。
求職登録をおこなう際に雇用保険受給者初回説明会に案内されるのは、失業保険の受給方法を正しく理解してもらうだけでなく、求職活動実績を作れるからです。
求職登録をおこなうと、初回認定日までに1回分の求職活動実績を求められます。雇用保険受給者初回説明会は1回分の求職活動実績になるので、行けない場合は初回認定日に必要な1回分の実績要件を満たせなくなってしまいます。
雇用保険説明会（職業講習会）に参加出来ない場合は、初回認定日の前日までに求職活動が1回以上必要になります。
また、求職活動実績の作り方にはさまざまなルールが設けられているため、初回認定日までに戸惑う人も少なくありません。そのため、詳しい説明を受けられる雇用保険受給者初回説明会はルールを理解するための貴重な機会です。
説明を受けずに求職活動をおこなったとしても、ルールに沿って活動しなければ求職活動として認定されず、失業保険の受給が翌認定日まで先延ばしにされる可能性があります。そのため、雇用保険受給者初回説明会への参加を必須としているハローワークは多いです。
受給についての重要な説明となりますので、ハローワークで必ず受講していただきますようお願い致します。
すべてのハローワークで雇用保険受給者初回説明会への参加が必須条件となっているわけではありませんが、指定日に行けない場合は日程変更を提案しているケースも多数あります。
日付変更は可能です。最初の失業認定日前日までに受けてください。
雇用保険説明会については別の日程に変更することが可能です。
ハローワークでは雇用保険受給者初回説明会は重要なものとしており、求職登録をした者全員に参加を促しているため、日程を変更してでもなるべく参加するようにしましょう。
雇用保険受給者初回説明会に行けないことのリスク
雇用保険受給者初回説明会に行けない場合は、以下のようなリスクがあります。
雇用保険受給者初回説明会に行けなくなったときのために、どのような影響があるのかよく確認しておきましょう。
次の認定日まで失業保険の給付が先送りになる可能性がある
雇用保険受給者初回説明会に行けなかった場合、次の認定日まで失業保険の給付を先送りにされる可能性があります。
説明会は初回認定日に必要な1回分の実績要件を満たす役割も担っているため、説明会に出席せず、かつ求職活動も実施しなかった場合は、不認定となってしまうからです。
また、ハローワークによっては雇用保険受給者初回説明会の参加が必須なケースもあるため、求職活動実績をおこなったとしても不認定となる可能性がある点にも注意が必要です。
失業保険の支給を再開するために追加手続きが必要な場合がある
雇用保険受給者初回説明会に行かずに失業保険の給付が先送りになった場合は、支給再開の手続きが必要になる場合があります。
失業保険の支給を再開するためには、翌認定日の前日までにハローワークの雇用保険給付窓口に行かなければならないからです。
やむを得ない理由と認められず不認定処分となった場合も、来所できなかった認定日の次の認定日前日までに雇用保険給付窓口に来所していただければ、来所できなかった認定日の翌日以降の期間については認定を受けられるようになります。
本来であれば、失業認定を受けるために来所するのは認定日当日ですが、前回不認定となった人は認定日の前日までに来所する必要があります。
ハローワークからの心証が悪くなる
雇用保険受給者初回説明会を無断欠席した場合は、ハローワークからの心証が悪くなる可能性があります。雇用保険受給者初回説明会には定員があり、参加者一人ひとりのために席が設けられているからです。
当日は出欠を取るので、無断欠席した人の名前はハローワーク側が把握できるようになっています。また、雇用保険受給者初回説明会の際に配布される「雇用保険受給資格者証」にも本人の氏名が書いてあるため、名前を印象づけてしまう可能性があります。
認定日までに求職活動実績を作る必要が出てくる
雇用保険受給者初回説明会に行けない場合、認定日までに自力で求職活動実績を作る必要があります。
雇用保険受給者初回説明会は求職活動実績になるため、参加が必須ではないハローワークの場合でも、行けなかった場合は実績を得られないからです。
失業保険の初回認定日には、1回分の求職活動実績が必要です。行けない場合は実績要件を満たせないので、他の方法で実績を作らなければなりません。
雇用保険受給者初回説明会への参加が求められる理由
雇用保険受給者初回説明会への参加が求められる理由は、失業保険を受給するために守らなければならないルールや心構え、求職活動実績の作り方や認定日の流れなどを正しく理解してもらうためです。
自己流で求職活動をおこなったとしても、認定日に実績として認められないケースがあり、失業保険の支給が翌認定日まで見送られてしまう恐れがあります。
雇用保険受給者初回説明会では、求職活動実績となる判断基準についても詳しい解説があるため、確実な実績作りのためにも参加しておくと安心です。
また、雇用保険受給者初回説明会では認定日に必要となる「雇用保険受給資格者証」と「失業認定申告書」が発行されます。
2つの書類を受け取るためにも、行けないとわかった時点で日を改めて参加できるようハローワークに相談してみてください。
雇用保険受給者初回説明会に行けないときにやるべき行動
雇用保険受給者初回説明会に行けないときは、無断で欠席するのではなく以下の流れに沿って行動しましょう。
雇用保険受給者初回説明会に行けないときの対応を知っていれば、落ち着いて適切な行動ができるようになります。
事前に連絡して事情を説明する
雇用保険受給者初回説明会に行けないとわかった時点で、ハローワークに連絡して事情を説明することが大切です。
行けない理由を明確に伝えれば、状況によっては柔軟に対応してもらえる可能性があります。事情を説明する際には、なるべく具体的に伝えるようにしましょう。話に説得性が増し、理解を得られやすくなります。
ただし、以下の理由は自己都合での欠席扱いとなるため、ハローワークからのフォローを得られない可能性があります。
- 説明会の日程を忘れていた
- 旅行
- 趣味や娯楽に関する用事
- 引っ越し
また、ハローワークによっては電話以外の連絡方法が指定されている可能性もあるので、連絡方法を事前に確認しておきましょう。
日程変更の可否を確認する
雇用保険受給者初回説明会に行けない旨を伝えた後は、日程変更の可否を確認しましょう。雇用保険受給者初回説明会はハローワーク側が受講を推奨しているため、日程変更に応じてもらえる可能性が高いと考えられます。
日程変更を希望せずに電話を切ってしまうと、雇用保険受給者初回説明会を受けられず、求職活動の方法が不明確なままで実績作りをしなければならなくなります。
説明会の代替措置があるかを確認する
雇用保険受給者初回説明会の変更可能日がかなり先になってしまうときは、説明会の代替措置があるかを確認してみてください。
ハローワークによっては、雇用保険受給者初回説明会を動画で視聴できる可能性があります。「雇用保険受給資格者のしおり」を熟読するより内容を理解しやすくなるので、出席時と同等の知識を得られます。
しかし、動画視聴の場合は基本的に求職活動実績にカウントされないため、実績が付くのか確認しておきましょう。
初回認定日までに1回分の求職活動実績を作る
初回認定日までに雇用保険受給者初回説明会に行けない人は、他の方法で1回分の求職活動実績を得る必要があります。雇用保険受給者初回説明会は1回分の実績になるので、日程変更ができない場合は自力で実績を作る必要があるからです。
雇用保険受給者初回説明会は、初回認定日までの実績要件を満たす目的でも受講が推奨されています。初回認定日に1回分の求職活動実績がなければ、不認定となり失業保険の支給は次の認定日に持ち越されてしまうため、注意が必要です。
雇用保険受給者初回説明会に行けないときのやむを得ない事情とは？
雇用保険受給者初回説明会に行けないときでも、やむを得ない事情があれば日程変更や代替措置などの個別対応をおこなってもらえる可能性が高いです。
どのようなケースがやむを得ない事情に該当するのか、具体的な判断基準を把握しておきましょう。
やむを得ない事情で行けない場合は、証明できるものを取得しておくと安心です。どのようなものが証明になるのか、併せて確認してみてください。
病気や怪我
病気や怪我によって雇用保険受給者初回説明会に行けなくなったとしても、やむを得ない事情として容認してもらえます。病気や怪我は、本人が気を付けていたとしても完全に予防できるものではないからです。
特に感染症の場合は他の参加者にも影響が出る可能性があるので、大事を取って欠席したほうがハローワーク側への配慮になります。
事故
交通事故を起こしたり、事故による交通への影響で行けなくなった場合も、やむを得ない事情として考慮してもらえます。
交通事故は予期せぬトラブルであり、本人の意思とは関係なく道路渋滞や電車の遅延などに巻き込まれることがあるからです。
天災
天災もやむを得ない事情の1つです。台風や洪水、大雪などで来所が困難なときも、正当な理由として認められます。
天災は不可抗力であり、本人に起因するものではありません。また予測不可能である点から、雇用保険受給者初回説明会に行けなくなったとしても配慮してもらえます。
天災が原因でハローワークまで足を運べなくなった場合は、来所が困難な状況がわかる写真を撮影しておくようにしましょう。
親族の危篤や忌引き
親族の危篤や忌引きなども本人都合の欠席ではないので、柔軟な対応を示してもらえる可能性が高いです。忌引きとは、通夜や葬儀などで喪に服すために各所への出席を見送ることです。
親族の危篤や忌引きを事情に雇用保険受給者初回説明会に行けなくなったとしても、ハローワークからの心証が悪くなる心配はありません。正直に事情を伝えましょう。
求職活動実績が必要になった場合のおすすめの方法
雇用保険受給者初回説明会に参加できず、1回分の求職活動実績が必要になった場合は、以下の方法で実績を作れます。
雇用保険受給者初回説明会に参加できたとしても、初回認定日の後からは自力で求職活動実績を作らなければなりません。どのような方法があるのか、事前に目を通しておきましょう。
【おすすめ！】転職エージェントのオンラインセミナー
まずおすすめなのが、転職エージェントのオンラインセミナーです。転職エージェントのオンラインセミナーなら自宅から受講可能なので、会場までの移動時間や移動コストがかかりません。
カメラをオンにした場合でも画面に映る範囲は胸より上なので、下半身まで服装に気を配る必要はなく、気軽に参加できます。
オンラインセミナーの受講先として特におすすめなのが、リクルートエージェントです。
セミナー参加後に届くメールが参加証明に使えるため、参加証明を発行してもらう必要がなく、気軽に実績が作れます。
録画視聴で実績が作れるアーカイブ受講も可能なので、服装や時間を気にすることなく、いつでも好きなタイミングでセミナーを受講できる点も魅力ですよ。
リクルートエージェントやdodaなど、セミナー関連の情報をより詳しく知りたい人は、以下の記事を参考にしてみてください。
【おすすめ！】転職エージェントのキャリア相談
初回認定日までに1回分の実績を作りたい人は、転職エージェントのキャリア相談を受けるのもおすすめです。キャリア相談を受けてから再就職先を探したほうが、より自分の適性に合う職種を絞り込みやすくなります。
転職エージェントは民間業者として、国の力に頼らず人材紹介業としてのスキルを磨いてきた実績があります。そのため、ハローワークよりワンランク上のアドバイスがもらえる点が大きなメリットです。
業界大手のリクルートエージェントは利用者からの信頼が厚く、個人の強みを引き出す力や新たな可能性を見つけ出す力に長けています。
転職サイト・エージェントからの求人応募
転職サイト・エージェントから求人に応募するのも1つの方法です。ハローワーク以外での求人応募も求職活動実績となるので、魅力的な企業を見つけたときには積極的に応募を検討してみましょう。
転職サイトは自分で求人を検索するスタイルなので、自分のペースで求職活動を進めたい人に向いています。転職エージェントはあらかじめ条件を提示しておくとキャリアアドバイザーが一緒に求人を探してくれるため、より効率的に求人を絞り込めます。
ハローワークでの求職活動
ハローワークは国が運営する就職支援の拠点として、複数の求職活動がおこなえます。
- 職業相談
- 求人応募
- セミナー受講
職業相談では再就職に関する悩みや求人の詳細確認、自己分析など総合的な相談に乗ってくれるので、気軽に利用してみましょう。求人応募の際にはハローワークが応募手続きをサポートしてくれるので、応募書類の作成が不安な人も安心です。
また、ハローワークでは再就職に役立つセミナーが定期的に開催されています。対面でのセミナーを受講したい人は、開催日を確認して早めに参加予約をしておきましょう。
以下の記事では、求職活動実績の裏ワザや初回認定日に必要な求職活動実績の作り方について紹介しています。ぜひ併せて目を通してみてください。
雇用保険受給者初回説明会に行けないときによくある質問
雇用保険受給者初回説明会に行けないときによくある質問をまとめました。
気になる質問がある人はここで確認しておきましょう。
認定日に必要な「雇用保険受給資格者証」や「失業認定申告書」は雇用保険受給者初回説明会で配布されるので、対面形式のほうが都合がいいからです。
1つ注意しなければならない点は、Web視聴が可能な場合でも実績にならない可能性があることです。通常、雇用保険受給者初回説明会に出席すると実績になるため、同じように考えていると実績要件を満たせない可能性があります。
雇用保険受給者初回説明会がWeb視聴可能であっても、実績になるかは事前に確認しておきましょう。
雇用保険受給者初回説明会には参加枠が設けられており、席を空けてもらっている以上は一報入れておくほうが丁寧な印象を与えられます。また、事情を汲んでもらいやすくなる点もメリットです。
ハローワークによっては、連絡方法を電話以外に指定している場合があるので、事前に確認しておきましょう。
趣味関連のイベントや個人的な用事での欠席は、雇用保険受給者初回説明会に参加しない理由として不適切と判断されます。
不適切な理由で欠席した場合は、代替措置を案内してもらえない可能性があります。求職活動実績の作り方についても正しい理解ができない恐れがあるので、個人的な理由で雇用保険受給者初回説明会を欠席するのは避けましょう。
遅刻すると会場に入れてもらえなかったり、出席扱いにならない可能性があるので十分に注意する必要があります。
スケジュールがタイトで遅刻しそうな場合は、雇用保険受給者初回説明会の日程を変更してもらえないかハローワークの受付で相談してみてください。
当日より前にスケジュールの都合が悪くなったときは、早めに連絡すると日程をずらしてもらえます。当日行けなくなった場合でも、病気や事故などやむを得ない事情があれば柔軟に対応してもらえる可能性が高いです。
雇用保険受給者初回説明会に行けなくなった場合は、電話連絡の際に他の日付で参加できないか尋ねてみてください。
雇用保険受給者初回説明会に行けないなら転職エージェントのオンラインセミナーを活用しよう
雇用保険受給者初回説明会に行けず、自力で求職活動実績を作らなければならない場合は、転職エージェントのオンラインセミナーを活用しましょう。
リクルートエージェントのオンラインセミナーなら、実績対策になる複数種類のセミナーが常時開催されており、自宅で簡単に受講できます。
アーカイブ(録画視聴)受講が可能な点も魅力で、時間や場所に縛られずに自分の都合に合わせて実績を作れます。また、服装や髪型にも気を遣う必要がないので、リラックスしながら実績を作れます。
