不動産業界は、大変複雑な業界構造です。
職種のポジションによって、条件も転職難易度も転職後の職場環境も大きく異なってきます。
それぞれを一緒に見ていきながら、そもそもあなたご自身が不動産業界に向いているか、どのようにマッチした会社を見つければ良いのかを見ていきます。
目次
不動産業界の業務内容
不動産業界に転職するためには、そもそもどんな業務があるのかを知る必要があります。
不動産業界は大きく以下の3つに分けられます。
- 不動産(賃貸・売買)仲介業
- ディベロッパー業
- 不動産管理業
ここでは、それぞれの職種の業務内容を解説していきます。
不動産(売買・賃貸)仲介業
不動産(売買・賃貸)仲介業は、買いたい人(借りたい人)と売りたい人(貸したい人)をマッチングさせる仕事のことです。
不動産を買い手(借り手)と売り手(貸し手)を探すことが主な業務です。
不動産仲介業は買い手(借り手)と売り手(貸し手)のマッチングが成功したら仲介手数料をいただいて収益にしています。
不動産売買の仲介手数料は(取引高×3%+6万円)に基づいて計算され、仲介会社に入ってきます。
一方で、不動産賃貸の仲介手数料は取引をした賃貸の0.5ヶ月分です。
また賃貸仲介業は、不動産が住居用なのか店舗・オフィス用なのかでも案件幅が変わってきます。
ディベロッパー業
ディベロッパーとは、不動産開発業者のことです。
具体的に不動産開発業者とは、大規模な宅地造成やリゾート開発、再開発事業、オフィスビルの建設やマンション分譲といった事業の主体となる団体・企業のことです。
例えば、大規模商業施設である六本木ヒルズなどがあります。
民間業者や所有者・権利者のみならず周辺住人、自治体や、場合によっては政府が絡んだ仕事をします。
不動産管理業
不動産管理業は、不動産投資のオーナーと入居者の間に立って物件の管理をおこないます。
さらに物件の安定維持に努め、入居者の不満を解消し、オーナーと入居者それぞれが満足のいく住居環境の保持・改善をする仕事です。
そのため、不動産管理業は、マンションやアパートの資産価値が低減しないように不動産を管理します。また、ルーティンワークと専門性が必要な仕事になります。
感覚的には不動産業界の中もで安定した公務員的な立ち位置になります。
不動産業界が求める人物像
不動産業界が求める人物像は以下のような人です。
- コミュニケーション能力が高い
- 忍耐力・ストレス耐性がある
- 根気・ガッツがある
- 相手に信頼される丁寧さがある
- 目標達成意欲がある
- 期待値調整ができる
不動産業界にはハキハキ元気な体育会系の人が多いです。
また、即戦力になりたいのであれば、宅地建物取引士やマンション管理士の資格を取ることもオススメします。
ある程度の不動産に関する知識を持っておくことで、お客様に対してベストな提案ができるようになります。
不動産業界で女性の転職事情
不動産業界は、体育会系・ブラック・男性中心といったイメージがあると思います。
しかし、業界全体が徐々に社会の要請を受けてホワイト化している部分もあります。
近年の不動産業界は、女性の単身世帯が増えていることもあり、女性専門の不動産会社も出てきています。
そういった所にくるお客様は女性の不動産アドバイザーを求める場合が多いので、女性でなければ不動産業務をおこなえません。
男性の視点では気づかないようなことも女性がいることでお客様にさらに良い提案が可能になります。
また、不動産取引には多数の事務処理が必須になってきます。
登記簿確認・チラシ作成・経費処理・ベンダー交渉・資材取り寄せ・電話受付などこういった内勤業務も多々あります。
細やかな仕事は女性のほうが丁寧なこともあり、不動産業界の女性の需要は伸びています。
このような背景を踏まえた上で、近年は女性ならではの視点で活躍している人が不動産業界にたくさんいます。
女性が不動産業界を選ぶ時の注意点
女性が不動産業界を選ぶときの注意点として以下の3つがあげられます。
- 育休があるか
- 社内の女性比率
- ワークライフバランス
実際に厚生労働省の発表している「育休復帰支援プラン」によると育休取得率が80%以上になっています。
「社内の女性比率」に関して、たくさんの女性がいる会社は女性を大切にしている会社だと考えられます。
たくさんの女性がその会社にいる意味を知ることが大切です。
「ワークライフバランス」に関して、女性は結婚・子育てがあるので注意が必要です。
不動産業界では労働時間・休日に関してはとくに注意するべきです。
女性の転職なら転職エージェント
女性の転職なら転職エージェントがオススメです。
女性は結婚・子育てがあるので、男性とは違った転職活動になります。
女性の転職時に考えることは以下のように個人によって様々です。
- 仕事と家事の両立を重視するのか
- キャリアアップを目指すのか
- ワークライフバランスを求めるのか
そんな時に強い味方になってくれるのが転職エージェントです。
自分では調べづらかったり、調べられない企業の内情について転職エージェントは詳しい情報を持っていることが多いです。
また、女性が働きやすい企業を紹介してくれたり、今後のキャリア形成についてのアドバイスなどのサポートもしてくれます。
1人で転職活動をするのが不安な人に転職エージェントはオススメです。
不動産業界の職種別の仕事内容
不動産業界で人手を多く必要とするのは「営業職」と「事務職」です。
営業職と事務職で勤務体系が変わってきます。
営業職はお客様の人数に応じて必要となりますし、事務職は不動産取引が発生すればするほど必要になってきます。
ここでは、営業職と事務職の仕事内容を紹介します。
不動産営業職の仕事内容
不動産営業職といってもたくさんの種類があります。
今回は、不動産営業の仕事の中でも人数の多い3つの仕事内容を紹介します。
- 不動産販売
- 不動産賃貸仲介
- 不動産販売仲介
不動産販売営業とは、自社やグループ会社で所有する土地や投資用マンション、戸建て住宅などの不動産を個人の顧客に向けて販売する職種です。
不動産賃貸仲介とは、賃貸マンションや賃貸住宅を、借りたい人に対して説明し、賃貸契約の提案をする仕事です。
取り扱う不動産については、自社で所有している場合と、ほかの企業が所有しているケースがあり、他社の不動産を取り扱う場合、代理店として営業することになります。
不動産販売仲介とは、個人や企業などが所有する不動産を代理店として販売する仕事です。
幅広い業務内容がある不動産営業職の中でも、取り扱う商品の仕入れから、提案、クロージングまでの1連の流れをおこなわなければならないため、難易度は高い仕事です。
不動産事務職の仕事内容
事務職は、主に経理・総務で構成されています。
不動産事務職の仕事内容は主に以下の6つです。
- 送金手配・確認作業
- 電話・問い合わせへの対応業務
- 書類作成・契約書作成
- WEB上の不動産の情報を更新する作業
- 事務作業
- チラシ作り
不動産業界の企業紹介
不動産業界はたくさんの企業があります。
今回は不動産業界を大きく以下の3つに分け、各有名な企業を紹介していきます。
- 不動産営業
- ハウスメーカー
- ディベロッパー
不動産営業で有名な企業
不動産営業の有名な企業は、以下の4つがあります。
- 東急不動産
- 住友不動産
- リクルート住まいカンパニー
- 野村不動産
住友不動産はオフィス・商業施設・マンションなど様々な不動産を持っています。
リクルート住まいカンパニーはリクルート系の子会社です。
主に賃貸住宅、新築マンション、新築一戸建て、土地 中古マンション、中古一戸建を扱っています。
「SUUMO」がリクルート住まいカンパニーです。
野村不動産は、野村系の不動産子会社です。
スポーツクラブのメガロスなども運営しています。
ハウスメーカーで有名な企業
ハウスメーカーで有名な企業は、以下の3つがあります。
- 大和ハウス
- オープンハウス
- 積水ハウス
新規住宅から最近ではリノベーション案件なども担当しています。
大和ハウスはサブリースに強く、注文住宅・建替えを主にしています。
オープンハウスはマンション建設に強みがあり、積水ハウスは新規建売に強みがあります。
ディベロッパーで有名な企業
ディベロッパーで有名な企業は、以下の3つです。
- 三井不動産
- 東京建物
- 三菱地所
そのため、一般的な不動産営業のイメージよりは大手企業の誘致や自治体から案件を受けての都市開発するイメージです。
三井不動産はららぽーとの開発・運営などをおこなっています。
東京建物は不動産に関するあらゆる事業を展開している強みを活かした事業機会の獲得や、環境への取り組み・社会変化への対応にも力を入れています。
三菱地所はあの丸の内に多くあるビルを開発・運営しています。
不動産業界への転職をするなら転職エージェントを利用しよう
不動産業界に転職を成功させたいなら転職をサポートしてくれる転職エージェントがオススメです。
転職エージェントは本来、自分1人でおこなう転職活動をサポートしてくれます。
不動産業界のことを理解した上で、あなたの強みを存分に生かして、適切な方法で転職を成功させましょう。
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末永 雄大
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