経営コンサルタントへの転職は求められるレベルが高く非常に難しいです。
本記事では経営コンサルタントへ転職したい人に向けて、企業から求められる要素や、コンサルの仕事内容を解説します。
目次
経営コンサルタントへの転職に求められる要素
ここからは経営コンサルタントが求められる経験などについて以下の分類別に解説します。
- 経験・スキル
- 学歴
経験・スキル
経営コンサルタントへの転職では、実際に経営企画や会社の役員、マネージャーなど、企業の中枢で「ヒト・モノ・カネ」を動かした経験があると有利です。
そもそも経営コンサルタントは、会社の経営に関わる課題を解決する非常に重要な仕事です。そのため、コンサルタントに対する経営者や企業側の目線はかなり高くなります。
また、企業の抱える課題には経営における「ヒト・モノ・カネ」などあらゆる課題が含まれるので、実際にこれらの要素をうごかした経験がある人は転職でも評価されやすいです。
他に評価されやすい経験としては、金融業界や銀行での法人営業、ベンチャーキャピタルでの経験などがあります。
ただ、いずれも実際に勤務していただけでなく、そこで成果をあげるなどの「実績」をあげているかが重要です。
学歴
コンサルティングファームでは、イメージの通り地頭の良さが求められるので、地頭の良さを判断する材料として学歴は重要視されます。
とくにコンサルタント未経験の人は、学歴で判断される傾向が強いです。そのため、大学を卒業していない場合や、出身大学によっては不利になってしまうこともあります。
未経験から経営コンサルタントになるのは難易度が高い
経営コンサルタントは、求められるスキルや経験、実績のレベルが高い傾向にあるので、未経験からの転職は簡単ではありません。
20代であればポテンシャルを評価され、採用される可能性もあります。しかしそれでも、法人営業経験を3年以上積むことは必要になる場合が多いです。
30代であれば、会社組織の「ヒト・モノ・カネ」に関する戦略立案・実行した経験、ファイナンス周りの知見など、即戦力として活かせるスキルや経験が必須となります。
もし経験やスキルに多少不安があるものの、経営コンサルタントを目指したいなら、ベンチャーや中小のコンサルタントへ転職するのも1つの手です。
大手コンサルファームは競争率も高く、難易度が高い傾向にありますが、ベンチャーや中小であれば比較的、実績がなくても採用されやすい場合があります。
また、未経験からコンサル業界へ転職を考えている人は、以下の記事を参照してみてください。
経営コンサルの代表的な企業と領域
ここからは経営コンサルタントを目指す人が知っておくべき、経営コンサルティングファームの代表的な企業と業務領域について解説いたします。
解説する企業は以下の通りです。
- ベイン・アンド・カンパニー
- マッキンゼー・アンド・カンパニー
- ボストンコンサルティング
- アーサー・D・リトル
- PwCコンサルティング
ベイン・アンド・カンパニー
ベイン・アンド・カンパニーは、徹底した結果主義を掲げる経営コンサルファームです。
一見正しいと思える答えや、理論的に正しく実行不可能な答えではなく、企業と社会の最大価値を追求した本当の答えを求めるスタンスを取っています。
海外オフィスとの連携が多く、グローバルワンチームで活動しており、海外案件へのチャンスも多いです。NPOやNGOなどの非営利団体に無償でコンサルティングをおこなっているのも特徴です。
マッキンゼー・アンド・カンパニー
マッキンゼー・アンド・カンパニーは、トップ経営コンサルティングファームの1つ。
Fact-base(事実に立脚する)、Analytical approach(分析的アプローチ)の概念、科学的で倫理的な問題解決方法論を世界で初めて確立させたファームです。
手掛けるプロジェクトはワールドワイドであるため、英語力は必須です。
多種多様な課題に対する研究活動をおこなっていたり、民間、公共の他、公益事業や非営利機関へのサポートもおこなっているファームです。
ボストンコンサルティング
ボストンコンサルティングは、「カスタムメイドの解決策」の哲学を持ったコンサルティングファームです。
クライアント企業と密なパートナーシップを構築し、お互いに協力し合うことで、独自の解決策やインサイトを生み出し、優れた成果を実現していくことを目標にしています。
様々なバックグランドを持った優秀なコンサルタントチームが形成され、徹底的なディスカッションを通じて問題解決に導いていくスタイルを取っています。
アーサー・D・リトル
アーサー・D・リトルは「技術をいかにビジネスや社会に応用するか」をビジョンにもち、技術力とマネジメントコンサルティングに強みをもつ経営コンサルティングファームです。
技術力の高い企業に対し、全社戦略・事業戦略や技術経営(MOT)、知的財産マネジメントを手掛けています。
プロフェッショナルな雰囲気とは裏腹に、暖かい社風で、コンサルタントの成長を見守るスタンスをもつファームです。
PwCコンサルティング
PwCコンサルティングは、世界各地で公共・民間に対してサービスを提供している経営コンサルティングファームです。
クライアント企業との実績的な取り組みを通じ、「本質的な競争優位」の創造をコンセプトにしています。
大手としては珍しく、先進的でチャレンジ性のあるプロジェクトであれば、会社規模に関わらずプロジェクトを手掛ける、自由性とフレキシブルがあるファームです。
経営コンサルタントの仕事内容
経営コンサルタントは企業に対し経営のアドバイスをおこなうスペシャリストです。
クライアントから経営状態をヒアリングし、課題を分析、問題解決に導いていきます。企業がコンサルタントに相談する内容は、マネジメントや人事戦略、財務関係などの経営に関わることです。
そのため、経営コンサルタントには、経営の他、社会経済の高い知識をはじめ、情報処理能力やコミュニケーション能力が必要とされています。
経営コンサルタントのスケジュール
ここからは経営コンサルタントとして働く際のスケジュールを紹介します。
今回は、入社3年目のある経営コンサルタントの例を紹介します。
10:00 | 出社。留守電とメールのチェック。 |
10:20 | 10日後のプレゼンに向けた準備をおこなう。 方向性は確認済みなので、論点を整理しワークプランを検討。 リサーチ会社へ依頼をしたり、アポイント調整などをおこなう。 |
12:30 | プロジェクトの違う社員とランチ。お互いの情報交換をする。 |
13:30 | 競合他社へインタビューのため移動。 インタビューの流れをシミュレーションする。 |
15:15 | インタビュー終了。 クライアント先へ資料をもらいプレゼン材料を揃える。 |
17:00 | 溜まっている留守番電話とメールの対応。 |
18:00 | プロジェクトチームの定期ミーティング。 競合のインタビュー内容を共有し、深掘り。 |
20:00 | ミーティングの議事録を共有し、クライアントからもらった書類に目を通し分類・整理。 |
21:00 | 帰宅 |
経営コンサルタントのやりがい
経営コンサルタントのやりがいは、経営に関わる大きなプロジェクトを任されること、企業の課題を解決したときの大きな達成感です。
企業の課題はコンサルティングを依頼する程度なので、レベルは高いものの、それだけ課題を解決したときの喜びも大きいです。
また、プロジェクトの成功をクライアント企業と一緒に喜べるのも、経営コンサルタントの醍醐味です。
経営コンサルの年収は679万円
大手転職サイトであるdodaの「職種別平均年収ランキング【最新版(2019年)】」によると、経営コンサルの年収は679万円です。
コンサルティング業界全体の平均年収は574万円なので、コンサルの中でも経営の領域はとくに年収の高い領域だとわかります。
ただ、基本的にコンサル業界の年収は専門とする領域よりも、企業内での職位による変動が大きいです。
コンサル業界における大まかな職位ごとの平均年収は以下の通りです。
アナリスト | 500〜800万円 |
コンサルタント | 600〜1,300万円 |
マネージャー | 1,000〜2,000万円 |
パートナー | 2,000万円以上 |
未経験からの転職で就くことの多いアナリストと、一定の実績が必要なマネージャーでは、年収がおよそ倍ほど変わります。
そのため、もちろん経営コンサルの年収は高いものの、より高い年収を目指すのであれば高い年収の領域を選ぶよりも、自分が成果を残せる領域、会社を選ぶほうが重要です。
また、コンサルタントの年収について詳しく知りたい人は以下の記事を参照ください。
経営コンサルタントへの転職を成功させるなら転職エージェントがオススメ
コンサルタントへの転職はハッキリ言って難しいです。地頭の良さや、ポテンシャルを面接でうまく伝える必要があるためです。
ポテンシャルなどをうまく伝えるには面接対策が必要ですが、1人で面接対策をするにしても何をすればいいかわかりませんよね。
そんな人は転職エージェントの利用がオススメです。
転職エージェントはあなたにマッチしたコンサルの求人を紹介してくれ、面接対策などのサポートをしてくれます。とくにコンサル業界へ特化したエージェントであれば、ケース面接など、コンサルだからこその面接対策方法についても教えてくれます。
弊社では、コンサル業界への支援実績が豊富なエージェントを多数紹介しておりますのでお気軽にご相談ください。
末永 雄大
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