ハローワークで失業認定を受けるためには、4週間に2回の求職活動実績を作る必要があります。しかしセミナーや職業相談を受けるために、何度もハローワークに足を運ぶのは大変だと感じている人も多いのではないでしょうか。
1日2回の実績が認められるなら、求職活動に何度も通う必要がなくなり、かなり楽になりますよね。
今回は1日2回分の求職活動実績を作る方法や、おすすめの求職活動スケジュールを、10年以上の転職支援実績を誇るプロのエージェント目線で紹介します。
求職活動ごとの所要時間の目安や注意点についても解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
求職活動実績を1日2回作ることは可能
失業認定のための求職活動実績は、同じ日に2回分以上作ることも可能です。実績作りに「1日につき1回まで」という制限は設けられていないため、ハローワークの規定に沿っていれば複数回分として認められます。たとえば、午前中に求人検索をして午後に職業相談を受ければ、それぞれが独立した実績としてカウントされます。
ただし、同じ内容の活動を短時間に繰り返しても別扱いにはなりません。同じ求人に何度も応募する、同じ相談を繰り返すといった行為は実績として認められないため注意が必要です。内容や手段にバリエーションを持たせることが大切です。
また、認定日までに何度もハローワークへ足を運ぶのが負担に感じる人は、事前に求職活動のスケジュールを立てておくと効率的です。たとえば「この日は午前中にセミナー参加、午後はエージェント面談」といった形でまとめて行えば、1日で複数の実績を確実に積み上げられます。

求職活動実績を1日2回作る際のポイント
1日2回の求職活動実績を作る際には、以下のポイントを押さえておきましょう。
- 同日に異なる活動を2回おこなう
- 求職活動ごとの所要時間の目安を知っておく
- 実績作りは失業認定日の前日までに終わらせる
ポイントを押さえておかなければ、求職活動をおこなったにもかかわらず、実績に認定されない可能性があるので注意してください。
同日に異なる活動を2回おこなう
求職活動実績を1日で2回分作りたい場合は、同日に異なる活動を計2回おこなう必要があります。なぜなら、同日に同じ活動を複数回おこなったとしても、1回分の実績しか認められないからです。
たとえば以下のようなケースは、実績が1回とみなされます。
- 異なる種類のセミナーに立て続けに参加した
- 職業相談を2回おこなった

失業保険の受給に必要な求職活動の回数と、効率のよい実績獲得方法を以下の記事にまとめていますので、ぜひ併せてチェックしてみてください。
求職活動ごとの所要時間の目安を知っておく
1日2回の求職活動実績を作るには、求職活動ごとに目安となる所要時間を確認しておきましょう。所要時間の目安がわかればスケジュールを組み立てやすくなり、2回分の実績を効率よく積み上げられます。
求職活動ごとに目安となる所要時間を一覧にまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。
求職活動 | 所要時間の目安 |
---|---|
インターネット経由の求人応募 | 15分〜30分 |
ハローワークの職業相談 | 30分〜1時間 |
セミナー受講 | 1時間〜2時間 |

なるべく短時間で終わる求職活動を他の活動と組み合わせると効率的です。
実績作りは失業認定日の前日までに終わらせる
求職活動の実績作りは、失業認定日の前日までに終わらせましょう。認定日当日に作った実績は当日分には含まれず、次回分の扱いとなります。
ハローワークに出向く回数を減らすために、認定日当日に実績を作ろうと考えていると、今回分の実績が足りなくなってしまう可能性があります。

以下の記事では失業保険の初回認定日までに必要な求職活動や、認定日当日の求職活動について詳しく解説しています。
失業保険の受給についてさらに詳しく知りたい人は、併せてチェックしてみてください。
1日2回の実績を作る際におすすめな求職活動の組み合わせ
1日2回の求職活動実績を確実に作るために、おすすめな求職活動の組み合わせを4パターン紹介します。
それぞれの詳細を確認して、自身が取り組みやすいパターンを見つけてみてください。
ハローワークのセミナー+職業相談
ハローワークのセミナーと職業相談を組み合わせれば、1日2回の求職活動実績を作れます。
ハローワークのセミナーは1〜2時間単位でおこなわれることがほとんどなので、受講する場合は所要時間が少なめの職業相談と組み合わせるのがおすすめです。
ハローワーク主催のセミナーがどのようなものか気になる人は、東京労働局のイベントページをチェックしてみてください。

ハローワークの職業相談+求人応募
ある程度応募の意思が固まっている企業がある人は、ハローワークの職業相談と求人応募をセットでおこなうのがおすすめです。
職業相談から求人応募につなげれば、履歴書や職務経歴書の作成をサポートしてもらえるだけでなく、求職活動実績の要件を満たせます。

転職エージェントのオンラインセミナー+キャリア相談
転職エージェントでオンラインセミナーを受けてからキャリア相談をおこなえば、自宅から1日2回分の求職活動実績を得られます。
オンラインセミナーで就職に役立つ知識や情報を得ると同時に、キャリア相談で就職活動の具体的な方向性を決められる点がメリットです。

以下の記事では、リクルートエージェントのオンラインセミナーと、転職エージェントとして知名度の高いdodaのセミナー、マイナビのセミナーについて詳しく解説しています。
オンラインセミナーについてさらに詳しく知りたい人は、ぜひ目を通してみてください。
転職エージェントのキャリア相談+求人応募
転職エージェントで応募を検討している求人がある人は、キャリア相談から求人応募につなげるのがおすすめです。
キャリア相談時に企業への効果的なアピール方法を相談してから求人に応募すれば、1日2回分の実績を効率的に作れるだけでなく、選考も有利に進められます。

キャリア面談の内容やリクルートエージェントの登録については以下の記事が参考になります。併せて確認しておきましょう。
認定日直前でもOK!1種類の求職活動でサクッと実績作りをクリアする裏ワザ
認定日直前になっても実績が作れていない人は、1種類の求職活動で実績認定をクリアできる裏ワザを試してみてください。
同日に同じ種類の求職活動をおこなっても1回分の実績しかもらえませんが、求人応募のみ例外的に1日で複数回の求職活動実績が認められます。
つまり1日で2社の求人に応募すれば、1種類の求職活動で2回分の実績に認定されます。

求職活動の裏ワザについてさらに詳しく知りたい人は、以下の記事も併せて一読してみてください。
1日2回の求職活動実績が認められる「失業認定申告書」の記入方法

失業認定申告書は、ハローワークで失業認定を受けるために必要な書類です。失業認定を受けなければ失業保険(雇用保険)が給付されないので、求職活動実績を申告し受給者資格の有無を確認する目的があります。
求職活動実績を申告する際の記入内容と書き方は以下の通りです。
- 求職活動の方法:(ア)〜(エ)から該当する方法に◯を付ける
- 活動日:求職活動をおこなった日付を記入する
- 利用した機関の名称:利用したサービスを記入する(ハローワーク△△、リクルートエージェント、マイナビなど)
- 求職活動の内容:どのような求職活動をおこなったのか簡単に記入する(職業相談、◯◯セミナー参加、株式会社××に求人応募など)
認定日が間近に迫っている人は、求職活動実績が正しく認定されるよう、書き方を確認しながら記入してみてください。
1日2回求職活動実績を作る際に知っておくべきことや注意点
1日2回の求職活動実績を認定してもらうためには、いくつかの注意点や失業保険の仕組みについて理解しておくことが大切です。
初回認定日に必要な求職活動は1回以上
初回の認定日のみ、求職活動実績が1回だけでも失業認定を受けられます。理由は、失業手続きをおこなった日から初回認定日までの期間が通常より短いからです。
初回認定日までに実績を2回作っても問題はありませんが、人によっては損をしたような気持ちになる可能性があります。また、1度受講したセミナーには再度参加できない点にも注意が必要です。

求職活動実績に認定される行動と認定されない行動を理解しておく
1日2回求職活動実績を作る際には、求職活動実績に認定される行動と認定されない行動を理解しておくことも大切です。
求職活動実績に認定されない行動を何度おこなったとしても、実績に反映されず徒労に終わってしまう可能性があります。
求職活動実績に認定される行動と認定されない行動をそれぞれリスト化しておくので、よく確認しておきましょう。
まず、求職活動実績に認定される行動は以下の4つです。
- セミナー(オンラインを含む)への参加
- ハローワークの職業相談
- 求人応募(ハローワーク、転職サイト・エージェント)
- 転職エージェントのキャリア相談
続いて、求職活動実績に認定されない行動をチェックしておきましょう。
- 求人検索・閲覧
- ハローワークへの来所
- 転職サイト・エージェントへの登録

実績目当てと思われるリスクがある
1日2回求職活動をおこなうと、ハローワークの職員から失業保険のための実績目当てと思われる可能性があります。
求職活動を1日1回とする考え方が基本なので、1日2回おこなうと上辺だけの実績作りに見られる恐れがあるからです。

不認定となっても失業保険の受給額は減らない
1日2回の求職活動実績が作れず、失業認定を受けられなかったとしても、失業保険の受給額自体は減額されません。
実績不足で不認定となると失業保険の支給は一旦見送られます。しかし、次回分に繰り越されるだけなので、次回認定されれば支給は再開されます。

認定日に求職活動実績が足りないときの対処法
認定日までに求職活動実績が足りなかった場合、通常は不認定となり失業保険の受給が見送られます。しかし、以下の対策をおこなえば、事情によっては柔軟に対応してもらえる可能性があります。
今回分の失業保険の受給を諦める前に、できる限りのことをしてみましょう。
実績が不足していることと理由を正直に話す
認定日に求職活動実績が足りなかった場合は、認定窓口で正直に申告しましょう。
ハローワークの職員は求職者の個人的な事情に寄り添ってくれるケースが多いので、実績作りができなかった理由が正当なものであれば認定を受けられたり、猶予期間をもらえたりする可能性があります。

今後の改善策と活動計画を具体的に伝える
認定日に求職活動実績が足りなかったときは、次の認定日までの実績作りがしっかりおこなえるように、今後の改善策や活動計画を具体的に伝えてみてください。
具体的な対策を伝えることで真剣さが伝わり、信頼を得られる可能性があります。

できれば当日中に求職活動実績を作る
たとえ認定日までに実績作りが間に合わなかったとしても、できれば当日中に求職活動実績を作る努力をしましょう。
実績作りが間に合わなかったとしても、ルール順守の姿勢が評価される可能性があります。

1日2回の求職活動実績の認定についてよくある質問
1日2回の求職活動実績についてよくある質問をまとめました。確実に失業認定を受けたい人は、応募や職業相談をする際の参考にしてみてください。
しかし、認定日までの期間に必要な求職活動実績は2回だけなので、1日3回実績を作ったとしても特にメリットはありません。
回数を重視するのではなく、企業応募や転職サイト・転職エージェントを併用した求職活動をおこない、再就職につなげることが大切です。

ただし明らかに再就職する気がなく、失業保険の給付を受けるために求職活動をしていると判断された場合は、失業認定を受けられないので注意が必要です。


1日2回の求職活動実績を作るならオンラインセミナーが効率的
1日2回の求職活動実績を作りたい人は、リクルートエージェントのオンラインセミナーを活用するのがおすすめです。
リクルートエージェントのオンラインセミナーなら自宅で受講でき、他の求職活動と組み合わせればスムーズに2回分の実績認定が得られます。職業相談や求人応募のようにアグレッシブな行動が必要ないので、精神的な負担が少ないのもメリットです。
転職支援の第一線で活躍する講師陣によるセミナーは、実際の就職活動に役立つヒントや最新の求人動向を知る貴重な機会となりますよ。
