警察官から転職は難しい?おすすめ転職先や未経験から成功するコツ

警察官から転職は難しい?

リクルートエージェント

警察官を辞めて転職したいけど「民間で通用するのか不安…」「元警察官の人を優遇してくれる求人はあるのか?」そんな悩みを抱えている現職・元警察官の方は少なくありません。

警察官からの転職(再就職)では、転職理由を明確にした上で、現在の仕事の不満点を前向きな理由に言い換える工夫が必要です。そして、適切な会社選び・面接対策をして、転職活動の後悔を防ぎましょう。

今回は、警察官からの転職難易度・おすすめ転職先を現役転職エージェントが解説します。警察官からの転職を失敗しないように、強みが伝わる志望動機のポイントや、民間企業への未経験キャリアチェンジのコツを理解しておきましょう。

警察官から転職は難しい?

警察官からの転職は可能ですが、面接で苦戦する傾向にあります

警察で得た経験やスキルを活かして民間企業で活躍している方や、男性・女性関わらず実際に転職に成功した方が多くいます。

注意点として、面接で「面接でうまくアピールできない」「話が伝わらない」といった壁に直面する方が少なくありません。

その理由の一つが、警察官の仕事はあまりにも特殊で、民間企業の採用担当者がその業務内容を理解しにくいという点にあります。

たとえば「交番勤務で住民対応をしていました」「地域の巡回業務を担当していました」と話しても、それがどんなスキルにつながるのか、ビジネスの文脈でイメージしてもらうのは難しいのが現実です。

だからこそ、面接前の準備は非常に重要です。

転職エージェント末永
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リクルートエージェントなど警察官からの転職支援実績が豊富なエージェントを活用することで、自分の強みを民間企業目線で伝える練習ができ、内定への道がぐっと近づきます。

40代以降の転職(再就職)は難しい

警察官に限らずですが、年齢によって転職できる難易度が異なります。

たとえば、20代であれば素直さやコミュニケーション能力などで今後に期待する「ポテンシャル採用」があるため、スキルなし・未経験からでも転職(再就職)は難しくありません。

転職する際に、年齢の壁となるのは40代からです

理由は、40歳以上になると求人数は減る傾向にあるからです。しかし、年長者には若者世代にはないさまざまな人生経験があるため、職種によってはそのような経験を活かし、強みになることがあるため諦める必要はありません。

また、警察からの離職率は約1%と低いです。総務省が発表した平成29年「地方公務員の退職状況等調査」の結果によると、全国の警察官は約26万人で、退職者は2728人でした。

これは、定年退職や退職勧奨などを除いた自己退職者の人数です。特徴として、離職者のうち25歳以下の割合が高くなっています。

警察官になったものの、実際に働いてみてギャップを感じたり、自分には向いていないという理由で退職を決意する人が多くいるようです。年齢が若いうちに退職することで、自分に合った職種を見つけやすいというのも理由の1つです。

20代前半の男女や初任科生(警察学校)で離職してしまった人は、転職エージェントを利用するのがおすすめです。なぜなら警察官という仕事は特殊なため、他の民間企業で活かすことのビジネススキルが身についていない場合が多いからです。

転職エージェント末永
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リクルートエージェントは日本トップクラスの転職エージェントで、警察官から民間企業への転職支援実績が豊富です。転職する際はまずは登録して、自分に合った求人探しをおすすめします。

警察官から転職を検討するのに多い理由

警察官からの転職を検討するのに多い理由は、以下の通りです。

  • プライベート時間が確保できない
  • つらいと感じることが多い
  • 厳しい上下関係に耐えられない

それぞれの理由について、詳しく説明します。

プライベート時間が確保できない

警察官の勤務形態は、各都道府県や所属する部署によって様々ですが、大きく分けて「毎日勤務制」と「交替勤務制」の2種類があります。しかし、勤務終了後にすぐに帰宅できるわけではありません。

事件や事故が発生すれば、休日が仕事になってしまうことも多くあります。さらに、事件解決後にはさまざまな手続きや処理を行うので、その分拘束時間が長くなります。

このような勤務形態で働く警察官は、プライベート時間が確保できずに趣味を楽しめなかったり、家族と過ごす時間が減ってしまうことが原因で、転職を考える人も多くいます。

つらいと感じることが多い

警察官は、事件や事故などの現場にいち早く駆け付けなければなりません。そのため、現場の光景がトラウマになってしまうこともあります。

また、交通違反者や犯罪者、暴力団関係者の相手をする場面もあり、警察に対して口汚い言葉で罵ってくる人も中にはいるでしょう。これらは警察官の仕事をしているうえで避けては通れないことですが、精神的につらいと感じ、退職する人も多くいます。

厳しい上下関係に耐えられない

警察官の職場環境は「体育会気質」と言われています。実際、男性警察官の割合は90%以上で、上司や部下、先輩や後輩といった厳しい上下関係で成り立っています。

男性中心社会なので、女性警察官はストレスが溜まりやすいでしょう。「上司や先輩の言うことは絶対」といった風習はよくあることで、こういった職場環境が合わない人は耐えるのが難しいです。

警察官の強みとは?民間転職で活かせるスキル

「元警察官は使えない」といったネガティブな声を見かけることもありますが、実際には警察官としての経験は多くの業界で高く評価される強みになります。

民間企業に転職した元警察官の体験談を見ても、その実直さや責任感の強さ、トラブル対応力が武器になっているケースは少なくありません。

元警察官の転職先ランキングで上位に入る「セキュリティ業界」「公的機関」「市役所」などは、その専門知識や公共性への理解が活かされやすい分野です。特に「警察官から市役所への転職」は、再就職先としても人気が高く、実務経験が地域行政でも信頼される傾向にあります。

また「元警察官だらけの会社」というユニークな採用方針を掲げる企業も存在しており、同じバックグラウンドを持つ仲間同士で働ける環境は、再スタートを切るうえで心強い要素となります。

一般企業への転職においても、「報告・連絡・相談」の徹底や、高いコンプライアンス意識、ストレス耐性の強さといった警察官特有の資質は、多くの企業が求める人材像に合致します。「元警察官 求人」で検索すると、業界を問わず幅広いポジションが存在していることがわかります。

警察官として培ったスキルやマインドは、民間企業への転職先(再就職先)でも決して無駄になることはありません。むしろ、それらの強みをどう言語化し、応募企業に伝えるかが転職成功のカギとなるのです。

転職エージェントの面接対策

転職エージェントを活用することで様々なメリットを得られるため、転職に成功する確率は高くなります。ここでは一部ですが、転職エージェントのサポート内容を紹介します。

転職エージェントのキャリアアドバイザーは、求人企業の内情に詳しい人が多くいます。「どのような面接が行われるのか」「面接官はどういった点に着目しているのか」といった情報を把握しています。

転職エージェントは事前に、企業の人事担当者に「採用要件」をヒアリングしています。ヒアリングした内容から「この企業はスキルを重視しているから、面接ではこれまでの経験や実績をしっかりアピールしましょう」と、企業の選考重視ポイントを考慮しながら具体的なアドバイスができます。

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警察官から転職する際の注意点

警察官から民間企業へ転職(再就職)を目指す際には、いくつかの注意点があります。

まず、報告・連絡・相談や命令系統の明確さに慣れている元警察官ほど、民間企業の曖昧な指示や自己判断を求められる場面に戸惑うことが多いです。

警察組織は上下関係や規律が非常に厳格ですが、民間では「フラットな関係性」や「柔軟な対応」が求められる場面が多く、そこにギャップを感じやすいのです。

民間とのカルチャーギャップには十分気をつけておく必要があります。

民間とのギャップに要注意

「元警察官は使えない」といった先入観を持たれることもゼロではありません。

これは一部の企業側(面接官)が、警察官出身者に対して「真面目すぎて柔軟性がない」「民間経験がない」という印象を持っていることに起因します。

しかし、実際には警察官時代に培った責任感や冷静な判断力、突発事案への対応力は、民間でも高く評価されるべき強みです。

転職活動では「なぜ辞めたのか」「なぜその業界を選ぶのか」を明確に言語化して伝えることが重要です。とくに「警察官から市役所への転職」など、異業種へのチャレンジでは志望動機の説得力が鍵を握ります。

さらに、警察官時代の職務経歴がそのまま職務経歴書で伝わりにくい点にも注意が必要です。

一般企業の採用担当者には「交番勤務」や「巡査部長」といった職位・業務がイメージしにくいため、できるだけビジネススキルに言い換える工夫が必要です。

たとえば「住民対応によるコミュニケーション力」「緊急事案対応によるリスクマネジメントスキル」など、抽象度を上げて表現しましょう。

最後に元警察官の転職事例や求人数が豊富なリクルートエージェントといった転職エージェントを活用することも強くおすすめします。

公務員からの転職は特殊なケースが多いため、元警察官を希望する求人に応募できるか、またノウハウを持ったサポートがあると成功率は大きく変わります。

警察官からおすすめ転職先

警察官からのおすすめの転職先は以下の通りです。

  • 警備員
  • ドライバー業
  • 営業職

それぞれの転職先を、詳しく説明します。

警備員

警備員は、施設のセキュリティのチェックや見回りなど警察官の仕事と多くの共通点があります。

警察官の経験を活かしながらキャリアを積んでいくことで、役職に就くことも可能です。また、警備員の仕事は強い信頼を求められます。元警察官という経歴は信頼感を与えるため、歓迎する警備会社は多いでしょう。

ドライバー業

ドライバー業は、交通事故を起こしてはならない安全性が求められます。

警察官はパトロールなどで車を運転することが多いので、高い運転技術を評価される傾向にあります。交通指導を行なっていた経験は安全に運転しなければならないトラックドライバーにも共通する点で、土地勘もあることから、その能力を活かすことができます。

また、給与面でも優遇されている会社が多くあるため、年収を落としたくないという方におすすめです。

営業職

営業職は、未経験者や異業種からの転職者を積極的に採用している会社が多いです。

また、営業職は強い精神力と体力が必要とされています。外回りでは、警察時代に鍛えた体力・精神面を活かしながら活躍できるでしょう。

営業は給与が歩合制のところが多く、他職種よりも成績が給与や待遇に反映されるため、目に見える大きなやりがいを感じられる場合も多いです。

警察官からの転職体験談

警察官からの転職体験談は参考になるので、紹介します。

警察官からセキュリティ担当課長(40代・男性)

私は地方国立大学を出た後、某県警で警察官を拝命し、その業務の中でパトカー、刑事、大臣の身辺警備、機動隊の小隊長と色々な経験を積んできました。

しかし順調に出世していく中で、次第に 「民間企業で今までの経験を活かす仕事をしてみたい」 と思うようになり、35歳を契機に東京の大手電機メーカーのグループ企業に転職し、それから40歳の今までに、外資系大手小売業、日系総合エンタテインメント企業、と計3回の転職を行なっています。

今までの転職活動はすべて転職エージェント(人材紹介会社)の方を通して行って来ました。私が “こういった仕事を行いたい” という要望を出した時に、すぐ人事の方と調整して面接を設定して頂きました。面接はトントン拍子に進んでいき、結果、一週間もかからずに内定通知を頂くことが出来ました。引用元:「ELITE Network.『転職体験記』

警察官から大手企業のリスクマネジメント部門(30代・男性)

私は30代前半で警察官から民間企業へ転職しました。正直、転職を考え始めた当初は「警察官からの転職は難しい」「元警察官は使えないと思われるのでは」と、不安ばかりでした。

でも、夜勤や当直のある不規則な生活に加え、精神的なプレッシャーも大きく、体力的にも限界を感じていたんです。このまま定年まで続ける未来が見えず、今動かないと後悔すると思い、転職活動をスタートしました。

最初は何から始めていいかわからず、ハローワークや転職サイトを見てもピンと来る求人がなく、行き詰まりました。そんな時、「元警察官向け求人」「警察官だらけの会社」といったキーワードで検索してみたところ、警備会社や危機管理、コンプライアンス部門など、自分の経験を活かせそうな職種があることを知りました。

最終的には、転職エージェント(人材紹介会社)のサポートを受けながら、大手企業のリスクマネジメント部門に転職。現在は、社内不正のチェックや危機対応マニュアルの整備などに携わっています。民間に出て驚いたのは「上司が部下の意見をきちんと聞く風土」や「休日が本当に休めること」でした。警察時代にはなかった働き方に、最初は戸惑いつつも、今は心身ともに安定して働けています。

もちろん「元警察官だらけの会社」にありがちな厳しすぎる上下関係や、民間企業との温度差に苦労する場面もありますが、警察官として培った責任感や冷静な判断力は確実に評価されていると感じます。転職活動は簡単ではありませんでしたが、「警察官から転職して良かった」と胸を張って言える今の自分がいます。

転職エージェント末永
転職エージェント末永

どちらの転職体験談も転職エージェントを上手に活用して転職していますね。警察官は特殊なので、一人では転職活動が上手くいかないケースが多いですが、面接対策や志望動機のサポートを受けて、内定を勝ち取ったと言えます。

警察官からの転職で後悔しないために

警察官からの転職(再就職)は、特殊な経歴ゆえに不安を感じやすいものですが、実は民間企業で評価されるスキルも多く、キャリアの可能性は十分に広がっています。

体力・精神力・責任感・対応力といった強みは、営業職やマネジメント職、セキュリティ関連の仕事などで高く評価される傾向があります。

年齢や経験に応じて適した求人企業を見極めることで、これまでの経験を活かしながら新たな環境で活躍することも可能です。

「警察官からの転職は難しい」と感じている方こそ、自分の市場価値を見直し、今後のセカンドキャリアの選択肢を広げる第一歩を踏み出してみてください。

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末永 雄大
青山学院大学卒業後、リクルートキャリア(現リクルート)に新卒入社。リクルーティングアドバイザーとして、企業の中途採用を支援。2012年アクシス株式会社を設立。代表取締役に就任。現役キャリアアドバイザーとして転職支援を行いながら、インターネットビジネスの事業開発、講演活動、執筆活動を行っている。著書「成功する転職面接」「キャリアロジック」