失業認定日が近づくと、「求職活動実績をどうやって作ろう」と焦る人も多いのではないでしょうか。
求職活動実績が足りないときに活用したいのが「転職フェア」や「就職イベント」への参加です。
これらのイベントは、ハローワークでの職業相談と同じように「求職活動実績」として認められます。
本記事では、イベント参加が求職活動実績として認められる方法や、イベント参加時の注意点、裏ワザ的な活用法までわかりやすく解説します。
転職フェアの参加は求職活動実績として認められる
転職フェアや合同企業説明会などのイベントは、失業保険の「求職活動実績」として認められます。
特にハローワークが主催または公認しているイベントは、実績として申告しやすく、参加証明などの書類があれば確実性が高まります。
民間が主催するイベントでも、内容によっては認められます。ただし、参加の「証明」が求められる点に注意が必要です。
転職フェアが求職活動実績として認められる方法
転職フェアにただ参加するだけでは、求職活動実績として認められるには不十分です。
ここでは、実績と認められるための具体的な方法を紹介します。
- 企業ブースで個別相談をする
- 会場内で開催されるセミナーに参加する
- 参加企業にエントリーする
企業ブースで個別相談をする
転職フェアの個別相談は、「求人応募や企業へのアプローチ」と見なされ、求職活動実績としてカウントされます。
転職フェアでは、出展企業のブースで個別に相談できる機会があり、企業担当者との接触は「面談・説明の受講」として認定対象になります。
ブースでは「求人内容を詳しく聞く」「履歴書を持参して提出する」「担当者と名刺交換をする」などの行動をとっておくと、実績として認められやすいです。
 
会場内で開催されるセミナーに参加する
転職フェアでは、会場内で就職活動に関するセミナーや講座が同時に開催されることが多いです。
就職支援を目的とした内容であれば、正式な活動と認定されます。
- 面接対策
- 履歴書の書き方
- 職種別の就職市場動向 など
セミナーでは参加証明が配布される場合もあるため、必ず受け取っておきましょう。
 
参加企業にエントリーする
転職フェアに参加するだけでなく、気になる企業にその場でエントリーをおこなうことで、より確実に求職活動実績となります。
フェア内での企業エントリーは求人応募という形になるため、実績として認められます。
履歴書や職務経歴書を提出したり、Webフォームからエントリーした記録を残したりすれば、ハローワークへの証明資料として有効です。
 
また、イベントでのエントリーはその場で面接に進むケースもあるため、積極的に活用しましょう。
転職フェアが求職活動実績として認められないケース
転職フェアは便利な求職活動手段ですが、すべてが「実績」として認められるわけではありません。
認定されないケースもあるため、事前に注意点を把握しておく必要があります。
単なる参加だけでは実績にならない
転職フェアに参加しただけでは、求職活動実績としては不十分です。
例えば、会場を一通り見るだけでは、「求人への応募や情報収集をしていない」と判断されやすいです。
実績として認められるには、就職に向けた能動的な行動が必要であり、受け身の参加だけでは認められません。
 
参加証明書を取得・保管していない
転職フェアが実績として認められるかどうかは、「証拠の有無」に左右されます。
証明書がないと実績の裏付けができないため、無効になることがあります。民間主催のイベントの場合、参加証明書が出るとは限りません。
そのため、自分でスクリーンショットやメール、申込完了画面の保存をしておく必要があります。
 
転職フェアに参加する方法
転職フェアに参加するには、事前の情報収集と参加登録が重要です。
多くの転職フェアは公式サイトや転職支援サービスの案内ページで開催情報を公開しており、参加にはWebサイトからの事前申込みが必要な場合もあります。
特に大規模なイベントでは、入場チケットやQRコードによる受付が必要なケースも増えています。
開催形式も「会場型」「オンライン型」「ハイブリッド型」など多様化しており、自身の状況に合った参加スタイルを選択可能です。
 
参加企業やタイムスケジュールを確認しておくと、当日の動きがスムーズになり、より効果的な求職活動実績につなげられます。
転職フェアの参加に必要な持ち物
転職フェアに参加する際は、実績として認められるように証明書の取得に必要なものを忘れずに持参する必要があります。
- 本人確認書類(免許証やマイナンバーカード)
- 履歴書
- 筆記用具
- メモ帳
- 参加証明書 など
企業ブースでの相談や面談を希望する場合は、履歴書や職務経歴書のコピーを複数用意しておくとスムーズです。
筆記用具やメモ帳も持参しておくと、企業説明会での情報整理に役立ちます。
 
オンライン参加の場合でも、事前に印刷用の参加証明書が発行されるケースがあるため、メールやマイページの案内を事前に確認しておきましょう。
失業保険認定日に必要なもの
失業認定日にはハローワークに来所し、求職活動の内容を報告する必要があります。
スムーズに認定を受けるために、以下の書類を必ず持参しましょう。
失業認定申告書
失業認定申告書は、失業認定日に最も重要な書類のひとつです。求職活動実績の記録と申告をおこなう公式な書類であり、失業認定には失業認定申告書の提出が必須です。
申告書には、認定対象期間中に行った求職活動の内容や、就職状況、アルバイトの有無などを記入します。
求職活動実績は最低2回分が必要で、活動日や内容、応募先などを正確に記載する必要があります。
 
記入ミスや虚偽の申告があると、支給が遅れるだけでなく、最悪の場合は不正受給とみなされ返還義務が生じる可能性もあるため、正確な記入が大切です。
雇用保険受給資格者証
雇用保険受給資格者証は、ハローワークから失業保険受給資格があると認定された人に発行される証明書です。
本人確認と受給資格の証明として必要であり、毎回の認定日に必ず提示が求められます。
雇用保険受給資格者証には、失業認定の履歴や支給状況、ハンコなどの記録欄があります。
職業相談などハローワークの活動を通じて実績を作った場合は、裏面にハンコが押されていることが多く、実績の証拠として重要な役割を果たします。
転職フェア以外で簡単に求職活動実績を作る方法
転職フェアへの参加は有効な求職活動手段ですが、都合や開催時期が合わないこともあります。
そんなときは、他の手段で簡単に求職活動実績を作れます。
ここでは、特に「ハンコがもらえない」「時間がない」「オンラインで済ませたい」といった場合にも有効な方法を紹介します。
ハローワークで職業相談をする
ハローワークの窓口で職業相談を受けることは、もっとも一般的な求職活動実績の1つです。
- 求人の紹介
- 職業訓練
- 応募書類の添削
- 面接対策
- 失業保険
- 就職・転職全般の悩み など
相談では希望職種や条件をもとに求人の紹介を受けるだけでなく、キャリア全般の相談もできます。
1回の相談で1件の実績としてカウントされ、雇用保険受給資格者証の裏面にハンコが押されるため、証明として確実です。
 
ハローワークの職業相談だけで求職活動実績を2回作る方法は、下記の記事で詳しく解説しています。
オンラインセミナーを受講する
近年では、転職やキャリアアップに関するオンラインセミナーも求職活動実績として認められるケースが増えています。
内容は業界研究、応募書類の書き方、面接対策など多岐にわたっており、自宅にいながら参加できるのが最大の魅力です。
特にハローワーク主催のウェビナーや、厚生労働省と連携している民間サービスのセミナーであれば、実績として認められる可能性が高くなります。
 
証明書がなくても、参加履歴のスクリーンショットやセミナー案内のメールなどを保存しておくと、証拠として認められます。
オンラインセミナーで求職活動実績を作る方法を詳しく知りたい人は、下記の記事を参考にしてください。
転職サイトから求人応募する
転職サイトを利用して求人に応募する行為も求職活動実績になります。
特に大手転職サイトでは、応募履歴がマイページに残るため、後から活動内容を証明しやすいというメリットがあります。
1回の応募で1件としてカウントされ、履歴書・職務経歴書の提出が伴っていれば、実績としての信頼性も高まります。
応募した求人の会社名、応募日、ポジション名などを控えておくと、認定日の申告時にスムーズです。
 
具体的行動が伴わないものは実績として認められないので、実際に「応募する」というアクションが必要です。
求職活動実績を応募のみで作る方法を知りたい人は、下記の記事を参考にしてください。
転職エージェントでカウンセリングを受ける
転職エージェントとの面談(キャリアカウンセリング)も、求職活動実績の1つとして認められます。
エージェントとの面談では、現在のキャリア状況の整理、希望条件のヒアリング、求人紹介などがおこなわれます。
リクルートエージェントなどの大手エージェントは、面談後に報告書や通知書などの証明書を発行してくれることがあり、証明資料として有効です。
 
転職エージェントのカウンセリング・面談方法を詳しく知りたい人は、下記の記事を参考にしてください。
転職フェアの活動実績によくある質問
転職フェアの活動実績によくある質問と回答をまとめました。
ただし、単にイベントに参加するだけでは実績として認められません。
求職活動実績としてカウントされるには、会場で個別ブースで企業担当者との相談や、セミナーや講演に参加などの行動が求められます。
また参加証明書を受け取ったり、エントリー履歴を保存したりすることで、活動の証拠として活用できます。
マイナビのセミナーでも求職活動実績を作ることは可能です。詳しくは下記の記事を参考にしてください。
特に地方や中小企業中心のフェアでは、求人企業数に対して求職者数が多いため、競争率が高くなりがちです。
ただし、採用率の低さを補うように企業担当者と直接話せる貴重な機会があるため、企業研究や自己PRの場として活用する価値は十分にあります。
即採用に至らなくても、企業とのつながりや情報収集の面で大きなメリットがあります。
ただし、録画視聴は参加履歴の確認が難しく、本当に内容を視聴したかの証明がしにくいため、ハローワークでは求職活動実績として受け付けられないケースもあります。
求職活動実績として認められるかどうかは、あくまで「証拠を残せるかどうか」がポイントとなります。
オンラインセミナーで求職活動実績を作りたい人は、以下の記事をご参考ください。
ハローワークは証拠書類や履歴をもとに確認をおこなっており、整合性が取れないと不正受給扱いになります。
特に同じ企業に何度も応募したり、面接日が架空であることが発覚した場合は、支給停止や返還請求、悪質な場合は詐欺罪に問われることもあるので要注意です。
失業保険は本来、就職を真剣に目指す人を支援する制度なので、正しい手順で実績を積み重ねることが大切です。
求職活動のふりや嘘で失業保険を受給するリスクは、下記の記事で詳しく解説しています。
































