失業認定を受けて失業保険を受給するためには、認定日までの間に2回の求職活動が必要です。しかし、求職活動実績を作るには手間がかかるため、職業相談だけで2回の実績を稼ごうと考えている人もいるのではないでしょうか。
失業手当を受給するためとはいえ、なるべく負担の少ない方法で認定日までの求職活動を済ませたいですよね。
そこで今回は、職業相談2回で求職活動実績を作るポイントや注意点を、数百人以上の転職支援をおこなってきたベテラン転職エージェントが徹底解説します。

【要注意】1日2回の職業相談では求職活動実績の要件は満たせない
1日2回職業相談をおこなったとしても、求職活動実績の要件は満たせません。1日に同じ内容の求職活動を何度おこなったとしても、実績は1回分しかカウントされないからです。
1日に2回職業相談をおこなうと、2回目以降の相談は1回目との一連の求職活動とみなされてしまいます。そのため、たとえ同じ日に3回職業相談をおこなったとしても、やはりカウントされる回数は1回のみです。
1日2回の職業相談で必要実績を満たせたと思っていると、認定日に失業認定を受けられなくなる可能性があるので十分注意しましょう。
職業相談で2回分の求職活動実績を作るためのポイント
職業相談で2回分の求職活動実績を作ろうと考えている人は、以下のポイントを押さえておきましょう。
- 職業相談は別日におこなう
- 相談内容をあらかじめ考えておく
- ハローワークが空いているタイミングで職業相談を受ける
- 求職申込みの後に職業相談を受ければ2回分の実績になる
ポイントを知っておけば、職業相談を効果的に活用するコツが掴め、スムーズに求職活動実績を作れます。
職業相談は別日におこなう
2回とも職業相談で求職活動実績を作りたい人は、職業相談を受ける日付を分けるようにしましょう。先ほどお伝えしたように、同じ日に職業相談を繰り返しても1回分の実績にしかならないからです。
同日におこなう同じ内容の求職活動は、原則的に一連の活動として扱われます。職業相談1回ごとにそれぞれ実績が付くわけではないので、少なくともハローワークに2回は足を運んで職業相談を受ける必要があります。
ついつい後回しにしがちですが、認定日が近づくと焦ってしまいますので、都合に合わせてタイミングを決め、計画的に職業相談をおこなうようにしましょう。

相談内容をあらかじめ考えておく
職業相談を受ける際に相談する内容をあらかじめ考えておけば、効率的に求職活動実績を作れます。相談窓口で内容を考えていると、なかなか本題に入れず相談時間が長引いてしまうからです。
求職活動実績を重視して職業相談を利用する場合は、明確な答えを引き出せる相談内容を考えておけば、職業相談を短時間で済ませられる可能性があります。
職業相談を短時間で終わらせたい人は、以下の質問例を参考にしてみてください。
- この求人の応募状況について詳しく教えてください
- この会社の残業状況や残業手当について教えてください
- この会社に転勤の可能性はありますか?
- 私の経歴で適性のある職種を教えてください
- リモートワークが可能な求人はありますか?

ハローワークが空いているタイミングで職業相談を受ける
ハローワークで職業相談を受けるときは、なるべく空いている時間帯に足を運ぶのがおすすめです。混雑する時間に行くと待ち時間が長くなってしまい、スムーズに職業相談を受けられない可能性があります。
11時〜15時までの時間帯は相談窓口が混み合う可能性が高いため、ハローワークが業務を開始する8時半〜10時半くらいまでに受付を済ませておくのが望ましいです。早起きが苦手な人は、15時以降〜16時頃までに足を運んでみてください。

求職申込みの後に職業相談を受ければ2回分の実績になる
求職申込みの後に職業相談を受ければ、1日に2回分の求職活動実績を作れます。同日に異なる求職活動をおこなった場合はそれぞれの活動に実績が付き、求職申込みが1回分の実績として個別にカウントされるからです。
厚生労働省のサイトには求職活動実績の基準として、以下のように記載されています。
- 職業相談に引き続き職業紹介を受けた場合
- 職業相談に引き続き求職活動支援セミナーを受けた場合
- 求職申込みに引き続き職業相談を受けた場合
- 企業説明会等において複数の事業所と個別に面談を行った場合
参考:厚生労働省

2回の職業相談を求職活動実績にする際の注意点
職業相談2回で求職活動実績を作る際には、先に伝えた「別日に職業相談をする」という点が最大の注意点ですが、他にも以下の点に注意してください。
注意点を把握しておけば認定日までの確実に実績を作れるので、安心して求職活動に取り組めます。
認定日の職業相談は次回分の実績になる
認定日に職業相談を受けても今回分の実績にはならず、次回分扱いになるので注意しましょう。実績作りには締切が設けられており、認定日の前日までとなっているからです。
ハローワーク枚方のサイトにわかりやすい記載があったので確認してみてください。
※認定日当日におこなった求職活動は、次回の認定対象期間の活動となります。(当日の失業認定申告書には記入できません)
参考:ハローワーク枚方
このように、認定日に慌てて実績を作ったとしても当日の活動実績は翌認定日のものになります。

必ずハンコをもらう
職業相談を受ける際には、ハンコのもらい忘れに注意しましょう。ハンコがない場合は求職活動をおこなった証明ができないため、認定日に実績として認めてもらえないからです。
認定日には、求職活動の実績として個人の申告内容と証明できるものの2点が揃っているかを確認します。
職業相談をおこなったとしても、ハンコがなければ事実を裏付けるものがなく、実績として認めてもらえません。

相談内容を忘れないうちに記録しておく
職業相談を受けたら、相談内容を忘れないうちに記録しておきましょう。相談日から日数が経つと相談内容を忘れてしまう可能性があります。
相談内容は失業認定申告書に記入しなければならないので、職業相談をおこなった際には早めに失業認定申告書に記入するようにしましょう。
失業認定申告書には例えば以下のように記載します。
◯◯株式会社の採用年齢と福利厚生についての確認

職業相談を2回受けた際の求職活動実績を失業認定申告書に記入する方法
職業相談を2回受けた際に、求職活動実績を失業認定申告書に記載する流れは以下の通りです。
以下に記入例を用意したので、参考にしてみてください。

出典:失業認定申告書

職業相談を2回受ける以外に効率的に求職活動実績を作る方法
効率的に求職活動実績を作りたいのなら、職業相談だけに絞らず、他の求職活動を併用するのがおすすめです。
これらの活動を職業相談と組み合わせれば、さらに効率的な実績作りができるようになります。ハローワークのセミナーに参加する
ハローワークを主軸として求職活動実績を作りたい人は、ハローワークが主催しているセミナーに参加するのがおすすめです。
セミナーでは座って話を聞いているだけなので、職業相談のように会話をする必要がなく、気楽に参加できます。
開催セミナーはハローワークの出入り口付近の掲示板にはられているチラシや、ハローワークインターネットサービスのイベント検索・一覧で確認してみてください。

ハローワークで求人に応募する
ハローワークで求人に応募すると、求職活動実績が作れます。職業相談で気になる求人についての疑問点を解消できた際には、応募も視野に入れて検討してみてください。
ハローワークから応募する場合は、履歴書や職務経歴書の書き方などを対面で教えてくれるため、1人で書類を作るより質の良いものが作成できます。
職業相談後に求人に応募すれば1日で2件の求職活動実績を作れますので、実績取得の効率も上がりますよ。

転職エージェントのオンラインセミナーに参加する
ハローワークの職業相談と、転職エージェントのオンラインセミナーを組み合わせるのもおすすめです。オンラインセミナーなら、インターネット環境さえ整っていれば自宅で1〜2時間程度で求職活動実績を作れます。
オンラインセミナーの開催先としておすすめなのは、リクルートエージェントです。
人材紹介に関してトップクラスの実績を持つリクルートエージェントでは、求職者向けのサービスが充実しており、実績申告が可能なオンラインセミナーも充実しています。

オンラインセミナーについてさらに詳しく知りたい人は、以下の記事でリクルートエージェントやdodaのオンラインセミナーについての情報もチェックしましょう。
転職エージェントでキャリア相談を受ける
ハローワーク以外でプロのアドバイスを受けてみたい人や、自分の強みを明確に把握しておきたい人は、転職エージェントでキャリア相談を受けてみてください。
転職エージェントのキャリアアドバイザーは転職支援の経験が豊富で、求職者の分析力に長けています。特に、リクルートエージェントのキャリアアドバイザーは、個人のスキルやキャリアを掘り下げて強みを見つけることを得意としています。
ハローワークには非正規雇用の職員も多く、転職支援のスキルにムラがある傾向がありますが、リクルートエージェントのキャリアアドバイザーは実績豊富なプロばかりなので安心です。

以下の記事では転職エージェントの賢い使い方を解説しています。求職活動の負担を減らしたい人は、チェックしておくことをおすすめします。
転職サイト・エージェントで求人に応募する
転職サイト・エージェントからの求人応募も求職活動実績になるので、職業相談の内容に困った時に使える手段として候補に入れておきましょう。
転職サイト・エージェントなら、認定日前日に実績が足りない場合でも、自宅から求人応募が可能です。時間があまりないときでも短時間で実績作りが完了するのも魅力ですね。
ハローワーク以外からの求人応募でも、応募した事実を証明できれば実績として認めてもらえます。応募画面のスクリーンショットや、応募完了後の確認メールを認定日まで保存しておいてください。

以下の記事では求職活動の裏ワザを多数紹介しています。効率的に転職活動実績を作りたい人は、目を通しておきましょう。
【緊急!】どうしても1日2回分の求職活動実績が必要な人におすすめのプラン
認定日直前でどうしても1日2回分の求職活動実績が必要な人は、以下のプランで1日2回分の実績を稼げます。
時短になる方法や、時間的な融通が利く方法のみをピックアップしたので、緊急時に試してみてください。
職業相談⇒職業紹介
職業相談を受けた流れで職業紹介を依頼すれば、一連の活動で2回分の求職活動実績を得られます。
職業相談と職業紹介は同じ活動のようなイメージがありますが、それぞれ異なる求職活動として区別されているからです。
厚生労働省で、「一連の活動だが、2回以上の求職活動とみなす場合」として正式に認められているので、それぞれ別にカウントしても問題ありません。

職業相談⇒求人応募
気になる求人がすでにある人は、職業相談の流れから思い切って求人に応募してみましょう。職業相談から求人に応募すれば1日で2回分の実績要件を満たせるだけでなく、再就職に大きく近付ける可能性があります。
また、いずれもハローワークでの求職活動となるので、実績証明が簡単なのもおすすめポイントです。
ただし、実績を満たすためだけに求人に応募して辞退することを繰り返せば、企業に迷惑がかかるだけでなく、悪質性を疑われる可能性があります。求人応募する際には、企業選びを真剣におこなうことが大切です。

【おすすめ!】職業相談⇒転職エージェントのオンラインセミナー
職業相談を利用して1日2回の求職活動実績を作る際に最もおすすめなのが、職業相談からオンラインセミナーへの参加です。
オンラインセミナーのアーカイブ(録画視聴)受講なら、時間や場所に縛られることなく、その日のスケジュールに合わせて求職実績を作れます。
たとえば日中にハローワークで職業相談を受け、夜にはオンラインセミナーに参加すれば、1日2回の実績作りが可能です。
また、カメラやマイクをOFFにしたままで受講できるので、身だしなみを気にする必要もありません。リクルートエージェントならアーカイブ受講が可能なセミナーも多く、土壇場の実績作りでも頼りになります。

職業相談で求職活動実績を2回作る際によくある質問
職業相談で求職活動実績を2回作る際によくある質問を紹介します。気になる質問がある人は、こちらで回答をチェックして疑問を解消しておきましょう。
厚生労働省のサイトには「原則として前回の認定日から今回の認定日の前日までに2回以上の求職活動が必要です。」と明記されており、「2回以上」という表現には「2回」も含まれているからです。

ただし、認定日までに受付で事情を話せば、もらい忘れたハンコを押してもらえる可能性があります。ハローワークを介しておこなわれた求職活動であれば、ハローワークに記録が残っているからです。
ハンコをもらい忘れた日から日数が経つと、確認作業が大変になる分時間がかかってしまいます。もらい忘れに気付いたら、速やかに申告しましょう。
就職先を一度決めると長期間在籍することになるので、焦って決めると後悔する可能性があります。時間がかかったとしても、自分で納得できる就職先を見つけましょう。
ハローワークの職業相談が混み合っているときは、転職エージェントのキャリア相談を利用してみてください。キャリア相談は事前予約が可能なので、待ち時間なく相談を受けられます。
なかでもリクルートエージェントは、利便性だけでなくアドバイス力の高さにも優れています。質の高いキャリア相談を受けてみたい人は、気軽に利用してみてください。
職業相談2回で求職活動実績を作るよりオンラインセミナーの活用がおすすめ!
効率的に求職活動実績を作りたい人は、職業相談を2回受けるよりオンラインセミナーを活用してみてください。
リクルートエージェントのオンラインセミナーは受講できる種類が豊富な点や、受講後に届くメールを参加証明として利用できる手軽さが魅力です。
また、異なる種類のセミナーを受講すれば複数回の実績を作れ、アーカイブを選べば日時を問わずに実績作りが可能です。
