失業保険を受給するためには、初回認定日までに1回以上の求職活動実績が必要です。また、失業保険の受給手続きをおこなった後は雇用保険受給者説明会に参加しなければなりません。
しかし、失業保険の受給要件について詳しくない人にとって、雇用保険受給者説明会が求職活動実績になるのか気になるのではないでしょうか。できれば初回認定日までの実績作りは楽な方がいいですよね。
そこで今回は、説明会のみで初回認定日に必要な実績要件を満たせるのか、また初回認定日の概要や注意点を、転職支援歴10年超えの実績を持つ転職エージェントが徹底解説します。

初回認定日までは説明会のみで実績作りはOK!
求職登録をしてから初回認定日までには、雇用保険受給者初回説明会の参加だけで求職活動実績は満たせます。
初回以降は認定日の間に2回の求職活動実績が必要ですが、初回の認定日に必要な求職活動実績は、自己都合退職・会社都合退職問わず1回のみです。
理由としては以下の点が挙げられます。
- 待機期間があるから
- 給付制限があるから
- 実績作りの仕組みに慣れるため
それぞれの理由を確認して、認定日の仕組みをよく理解しておきましょう。
待機期間があるから
初回認定日が雇用保険受給者説明会のみで実績要件を満たせる理由として、失業保険受給申請時の待機期間が挙げられます。求職活動を始めるのは待機期間が終わった後なので、本来なら4週間ある活動期間のうち1週間分減ってしまいます。
活動日数が短くなった補填策として、通常2回必要な求職活動が1回でも実績要件が満たせるように配慮されているのです。

給付制限があるから
初回認定日までには失業保険の給付制限があることも、求職活動実績が1回だけで容認される理由の1つです。自己都合退職をした人は、1〜3ヶ月の間失業保険の給付制限があり、求職活動をおこなったとしても、初回認定日までに失業保険の給付を受けられない人も多いからです。
初回認定日は、失業認定を受けた日から約1ヶ月後の日程をハローワークから指定されます。しかし、失業保険の給付が開始されるのは、7日間の待機期間と給付制限が満了した翌日からです。
たとえ給付制限が最短の1ヶ月だったとしても、待機期間と合わせると初回認定日の後になることが多いのです。

実績作りの仕組みに慣れるため
初回認定日までは、実績作りの仕組みに慣れるための期間でもあります。実績作りのルールを理解するための猶予期間でもあるのです。
失業認定を受けるための実績作りにはルールが設けられており、最初は戸惑う人が多いです。そのため、初回認定日までは自己都合退職・会社都合退職ともに、雇用保険受給者説明会のみの実績で活動要件を満たせるようになっています。

求職活動を効率的におこなうためには、転職エージェントに登録しておくのがおすすめです。転職エージェントならキャリア相談やオンラインセミナーに参加でき、自宅で実績作りが可能になります。
特にリクルートエージェントは、人材紹介の専門企業として長年の実績を持ち、多数の人を希望の再就職先に結びつけています。転職エージェントのパイオニアとして確かなサポート力を持っているため、心強い後ろ盾となってくれますよ。
初回認定日に必要な求職活動実績の作り方については、以下の記事でも詳しく解説しています。ぜひこちらもチェックしてみてください。
雇用保険受給者説明会の概要
雇用保険受給者説明会では、失業保険の申請をした人が受給資格を得るためのルールや注意事項の他、求職活動の進め方などについて説明があります。
認定日の手続き方法や職業訓練についての解説もあるので、必ず参加しましょう。また、失業保険の受給に必要な書類である「雇用保険受給資格者証」や「失業認定申告書」も説明会で配布されます。
雇用保険受給者説明会に参加する予定がある人は、併せて以下の点も確認しておきましょう。
どれくらいの時期に雇用保険受給者説明会を受けるのか、ある程度の目処が付いていれば、予定を調節しやすくなります。
案内を受けるタイミング
雇用保険受給者説明会の案内を受けるタイミングは、7日間の待機期間が満了してから1〜2週間前後が目安です。
日時はハローワークからいくつか提案してもらえる場合もありますが、基本的に指定された枠で参加するのが基本の流れとなっています。

雇用保険受給者説明会の所要時間
雇用保険受給者説明会に要する時間は、1時間〜2時間くらいです。ハローワークによって多少時間差があるものの、念のため2時間くらいのスケジュールを空けておきましょう。
あまりタイトなスケジュールにすると、予定がずれ込む可能性があります。最寄りのハローワークまでの移動時間も含めて考えておくことが大切です。

説明会のみで初回認定日を迎えるまでの準備
雇用保険受給者説明会のみの実績で初回認定日を迎えるまでには、以下の準備をしておきましょう。
これらの準備をしておくことで、初回認定日の手続きがスムーズにおこなえます。
受給資格者のしおりを確認しておく
雇用保険受給者説明会のみの実績で初回認定日を迎える前に「受給資格者のしおり」の内容を確認しておきましょう。受給資格者のしおりには、雇用保険受給者説明会の流れが一通り記載されています。
雇用保険受給者説明会の内容を忘れても、「受給資格者のしおり」で初回認定日の正しい手続き方法を確認できます。
ハローワークによっては解説動画の視聴を促される場合もあるので、必ず確認しておくようにしましょう。

失業認定申告書に必要事項を記入する
認定日に提出する失業認定申告書を作成しておきましょう。ハローワークでは、失業認定申告書の情報を元に、失業状態を確認します。
必要事項が正しく記載されていれば、手続きがスムーズにおこなえるため、短時間で失業認定を受けられます。逆に失業認定申告書の書き方が間違っていたり、必要事項が書かれていなかったりした場合は、手続きに時間がかかるので注意が必要です。

初回認定日を説明会のみの実績にした場合の失業認定申告書の書き方
雇用保険受給者説明会のみの実績で初回認定日を迎える際の、失業認定申告書への具体的な記載方法を解説します。
まずは実際の記入例を確認してみてください。

求職活動実績を記入する際には、まず一番左の「求職活動をした」の(ア)に◯を付けて求職活動をおこなった旨を申告します。
求職活動の方法も(ア)に◯を付けて、求職活動をおこなった場所が公共職業安定所(ハローワーク)であることを示します。
活動日は雇用保険受給者説明会を受けた日程を記入し、利用した機関には説明会を受けたハローワークの名称を記入してください。
求職活動の内容には「雇用保険受給者説明会参加」と記入すれば、求職活動実績を正確に申告できます。

初回認定日に必要な持ち物
初回認定日を迎える際には、以下の持ち物を用意しておきましょう。
- 雇用保険受給資格者証
- 失業認定申告書
- 筆記用具
- 印鑑(インク浸透印は不可)
- 受給資格者のしおり
- 身分証明書(運転免許証やマイナンバーカード)
特に雇用保険受給資格者証と失業認定申告書は、失業認定を受けるうえで必ず必要になる書類です。忘れないように前日には用意しておくようにしてください。

初回認定日を説明会の実績のみで済ませる際の注意点
初回認定日を雇用保険受給者説明会の実績のみで済ませる際には、いくつかの注意点があります。
注意点を押さえて求職活動をおこなわなければ、実績が認定されないトラブルが起こる可能性があるので、十分に注意しましょう。
初回講習に参加しないと実績がカウントされない場合がある
利用するハローワークによっては、雇用保険受給者説明会のみでは実績としてカウントされないことがあります。説明会で案内を受ける初回講習に参加して、初めて実績として認めるシステムを採用している施設もあるからです。
認定日当日に実績不足を指摘される事態にならないよう、雇用保険受給者説明会が実績としてカウントされるのか事前に確認しておきましょう。

説明会に参加できなければ1回の求職活動が必要になる
何らかの事情で雇用保険受給者説明会に参加できなかった場合は、初回認定日までに説明会以外の方法で1回分の求職活動実績を作る必要があります。
雇用保険受給者説明会に出席しなければ、初回認定日までに必要な求職活動実績を満たせないからです。
雇用保険受給者説明会以外で実績を作れる求職活動方法には、以下のような選択肢があります。
- ハローワークでの職業相談やセミナー参加など
- 転職エージェントでのキャリア相談やオンラインセミナー参加など
求職活動方法については後ほど詳しく解説しますが、どのような求職活動をおこなうかは自分で考えなければなりません。

説明会のみで実績要件を満たせるのは初回認定日のみ
雇用保険受給者説明会に参加するだけで求職活動実績を満たせるのは、初回認定日のみです。説明会は1回しか受けられないので、2回目の認定日からは別の方法で2回分の実績を作らなければなりません。
同じ内容のセミナーや講習会は1回分とカウントされるので、たとえ説明会を2回受けられたとしても、実績になるのは最初の1回のみです。

指定された日に遅刻や欠席をしない
雇用保険受給者説明会の指定日時に、遅刻や欠席をしないことも重要です。当日に遅刻や欠席をしてしまうと失業保険の支給が遅れる可能性があります。
初回認定日に行き忘れると不認定扱いとなり、次の認定日まで失業保険の支給は繰り上げになってしまうので注意が必要です。原則として初回認定日の日時変更はできませんが、病気や面接などのやむを得ない事情の場合のみ変更が認められます。

【緊急】初回認定日までに説明会に出席できなかった!万が一のときの実績獲得方法
万が一、初回認定日までに雇用保険受給者説明会に出席できなかった場合は、以下の方法で1回分の実績を作りましょう。
雇用保険受給者説明会以外の実績作りの方法を知っておけば、2回目以降の認定日でも戸惑うことなくスムーズに求職活動を進められます。
それぞれどのようにおこなうのか、事前に確認しておいてください。
【おすすめ!】転職エージェントのオンラインセミナーに参加する
まずおすすめな方法は、転職エージェントのオンラインセミナーに参加することです。転職エージェントのオンラインセミナーなら、自宅から自由な服装で受講できます。会場まで移動する必要もないので、手軽に実績作りが可能です。
特に、リクルートエージェントは主催しているオンラインセミナーが多く、自分が受けたいセミナーを自由に選べます。アーカイブ(録画視聴)受講なら時間指定がないので、いつでも好きな時間に受講できる点もメリットです。
初回認定日が迫っているときでも、すぐに実績が作れますよ。また、2回目以降の実績作りでもオンラインセミナーは求職活動の主軸として使えるので、ぜひ登録しておきましょう。

以下の記事ではリクルートエージェントやdodaなど人気のある転職エージェントのオンラインセミナーについての情報や、求職活動実績をセミナーばかりで作る方法をまとめてあります。
併せて読むと、オンラインセミナーでの求職活動がさらにイメージしやすくなりますよ。
【おすすめ!】転職エージェントでキャリア相談
転職エージェントでキャリア相談を受けるのもおすすめです。転職エージェントのキャリアアドバイザーは人材業界での経験者が多く、求職者1人ひとりに寄り添ったサポートを得意としています。個別で担当者が付くため、
常に求職状況を把握してもらえる点も魅力です。
利用者数が業界トップクラスのリクルートエージェントなら、満足度が高いサポートを受けられます。独自の企業情報を持っているリクルートエージェントなら転職市場を的確に分析し、自分の効果的な売り込み方を教えてくれます。

転職サイト・エージェントで求人応募
転職サイト・エージェントでの求人応募も、求職活動実績にカウントされます。求職活動と認められるのは、ハローワークを介した行動のみではありません。
ハローワークを介さずに直接求人に応募しても、積極的な求職活動であることは事実です。応募確認画面のスクリーンショットや、応募完了メールがあれば応募証明となり、求職活動実績として認められます。

ただし、実績作りのために就職する気がない企業に応募してはいけません。その場合は、オンラインセミナーやキャリア相談など、他の方法を考えてみてください。
以下の記事では求職活動実績の裏ワザについてまとめています。効率的に実績作りを進めたい人は、チェックしておきましょう。
ハローワークで求職活動をおこなう
ハローワークでは主に3つの求職活動が可能です。
- セミナー参加
- 職業相談
- 求人応募
求職活動の拠点としてさまざまな求職活動がおこなえる場ではありますが、時折開催されるオンラインセミナーを除いて、求職活動をおこなうためには毎回ハローワークまで足を運ぶ必要があります。
また、ハローワークのセミナーは事前予約制で定員が設けられており、早めに予約しなければ席が空いていない可能性があるので注意してください。

ハローワークで求職活動実績を作る方法は、以下の記事でも詳しく解説しています。気になる人は目を通しておいてください。
初回認定日を説明会のみで済ませる際によくある質問
初回認定日を雇用保険受給者説明会のみで済ませる際によくある質問をまとめました。気になる質問があれば、回答を確認しておきましょう。
説明会ではしおりに沿って詳しい解説があるので、持っていなければ内容を十分に理解できない可能性があります。
また、今後の求職活動に必要となる「雇用保険受給資格者証」と「失業認定申告書」は説明会のときに発行されます。折り目が付かないようにクリアファイルがあると便利です。
また、ハローワークでは説明会のときに参加者の出欠を取っているので、出席確認が可能です。説明会で参加証明書の発行をおこなっていなかったとしても、慌てる必要はありません。
万が一、初回認定日に実績について尋ねられた場合でも、落ち着いて確認を依頼しましょう。
認定日までの求職活動において、実績作りのルールをややこしく感じる人が多いので、しっかり聞いて理解しておくことが大切です。
説明会で理解できなかった内容はそのままにしておくのではなく、説明会終了後に講師に質問しましょう。
とはいえ、ハローワークによっては雇用保険受給者説明会のみでは実績にならないケースもあるので、慎重に考える必要があります。
少しでも不安や心配がある場合は、雇用保険受給者説明会を受けるハローワークの受付で確認するのが確実です。説明会が1回分の実績になると明確な説明があった場合以外、自己判断で実績要件を満たしたと思い込まないようにしましょう。
ハローワークでは説明会で出席確認をおこなっているので、参加したように装うのは不可能だからです。また、説明会では「雇用保険受給資格者証」と「失業認定申告書」が発行されます。初回認定日に持っていない時点で、不参加がバレてしまいます。
参加できないことが事前にわかっているのなら、ハローワークで日程の変更を相談するなどして対応しましょう。
初回認定日以降の実績作りなら転職エージェントがおすすめ
初回認定日以降に求職活動実績を作るなら、転職エージェントがおすすめです。転職エージェントの求職活動はハローワークで正式に認められているため、活用すれば効率的な実績作りが可能です。
なかでも、リクルートエージェントは転職エージェントのなかでも人気が高く、多数の求職者が利用しています。求人情報が豊富なだけでなく、オンラインセミナーやキャリア相談など求職活動実績を作れるサービスが充実しており、再就職まで手厚いサポートを受けられます。
また大手人材会社として長年培ってきたノウハウがあるため、希望する企業とのマッチング力にも長けているほか、再就職に役立つ情報も多数得られます。
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雇用保険受給者説明会の実績で初回認定日をクリアしたら積極的に活用し、納得できる再就職先を探してみてください。