この記事では、機械設計職から機械設計職へ転職する場合、機械設計職から営業などの異業種へチャレンジをする場合、未経験から機械設計職への転職をする場合の3パターンについて、転職を成功させる方法を徹底解説します。
また、求められるスキルや失敗しない企業の選び方についても解説をします。
目次
機械設計の転職で重視されるのはスキルと経験
機械設計の全体的な転職事情について解説します。
機械設計職への転職で最も重視されるのは「スキル・経験」です。
そのため、スキル・経験を活かして転職をすれば比較的成功させやすいと言えます。
十分なスキルや経験があれば、年齢もそこまで重視されません。40代、50代でも十分に転職可能です。
一方で、未経験から機械設計を目指す場合には「ポテンシャル・年齢」が重視されるので、第2新卒や20代の人であれば可能性があります。その際には、工学系の学部や高専を卒業していることが条件になる場合が多いです。
機械設計職の転職は大きく分けて以下の3タイプに分かれます。
- 機械設計から機械設計への転職
- 機械設計から異職種への転職
- 未経験から機械設計への転職
ここからは、この3タイプ別に転職成功のコツを解説していきます。「そもそも転職するべきか?」といったキャリアへの悩みがある人は一度、プロのカウンセラーにご相談することをオススメします。
機械設計からの転職なら同業種がおすすめ
冒頭でもお伝えしたように、機械設計職への転職は「スキル・経験」が重視されます。そのため機械設計職から別企業の機械設計職への転職は非常に有利です。
機械設計からの転職方法
機械設計職を続けながら、他の企業に転職をしたいということは、現在勤務している企業に何かの不満があることになります。
あなたが転職を考える要因は何でしょうか?
機械設計から同職種に転職するときは以下のようなことに気をつける必要があります。
- 自分の技術と転職先の製品との親和性
- 転職先での働き方
- 転職先の環境
1.「自分の技術と転職先の製品との親和性」について
同じ機械設計でも、例えば自動車メーカーであれば、完成車メーカーとサプライヤーのように、専門とする分野が違うと、求められるスキルや人物像が異なります。
そのため、機械設計から同職種へ転職をする際は、自分が携わっていた製品、技術と転職先との共通点が重要になります。
2.「転職先での働き方」について
転職を考える要因として、「現職での働き方に不満がある」ことがあります。
例えば、エンジニアとして働いていきたい希望とは逆に、管理職になることを打診されたり等です。
エンジニアとして働き続けるためには、「現場で働く環境に転職する」か、「特定労働派遣として働く」の2つ方法があります。
現場で働く環境への転職は、求人企業とのニーズさえ合えば可能ですので、企業研究を行えば比較的容易です。
派遣として働く場合は機械設計技術のニーズがある企業のプロジェクトに派遣され、プロジェクトが終われば別のメーカーでのプロジェクトにアサインされる形になるので、現場で働き続けることが可能です。
派遣だとしても現職と同程度の給与が見込めるので選択肢の1つとしてオススメです。
3.「転職先の環境」について
転職の要因が「職場の雰囲気や環境が自分にマッチしない」という場合、求人情報などから、実際に職場でどのように働くのか、どんな環境なのかをリサーチして転職する必要があります。
しかし、具体的な労働環境を求人票などから自分1人で情報収集するのは難しいので、解決策として転職エージェントを利用することがオススメです。
転職エージェントは実際に企業を訪問したり、採用担当と密に連絡を取っているので、働く環境を具体的に知っています。
転職で年収を上げる3つの方法
機械設計職への転職で年収を上げる方法は以下の3つがあります。
- 中小企業から大手企業へ転職する
- 現職でキャリアアップする
- 海外企業へ転職する
もしあなたが現在、中小企業で働いているなら大手企業へ転職することで年収のアップが見込めます。大手企業と中小企業では初任給などの給与レンジも異なりますし、昇給のペースやボーナスの金額が変わるからです。
しかし、大手企業になると他部署の交流や社内用の資料作成など、業務内容が増えたり、残業時間が長くなったりといった問題もありますし、それによってやりがいを感じなくなってしまう人もいます。
こういったことに問題を感じるなら、現職でキャリアアップするのも1つの手です。
現職で与えられる仕事に真摯に取り組み、実務経験を積めば、評価制度のしっかりしている企業であれば昇給やボーナスが望めます。
また、転職をするにしても現職で身につけたスキルは重宝されるので、今の仕事で経験を積むこともオススメです。
企業によっては機械設計技術者試験の資格を取得することで手当がもらえることもあるので、手当を目標に資格の勉強をすることもオススメです。
最後の選択肢として、海外企業への転職があげられます。
海外企業への転職では日本での機械設計職の技術力が評価され、給料が高くなりやすいです。語学習得についても、企業によっては通訳がつくので、問題はありません。
しかし海外企業へ転職をする際は、海外の企業は日本に比べて成果主義であることに注意してください。海外では終身雇用制度はなく、スキルが使えないと判断されるとすぐに解雇されたり、厳しい面があります。
30,40代になると、求められるスキルは上がる
機械設計職への転職ではスキルが重要になりますが、年齢が上がるにつれて、マネジメントスキルやチームを率いた経験があるのか等、業務以外のスキルも重視されます。
また、30代以上になると自動車メーカーから航空業界など、専門となる分野を変えての転職は難しくなります。もし転職をするなら、自分の専門分野を活かして、大企業やより専門的な企業への転職で年収を上げることができます。
機械設計から異業種への転職は難しい
機械設計から営業職やマーケティング職といった未経験の職種に転職をする事は基本的に難しいです。
また、機械設計から異職種への転職を考えているなら、出来るだけ早めの決断が必要になります。なぜなら、未経験職種への転職は年齢を重ねるにつれて難しくなるからです。
20代のうちはポテンシャル採用をしてもらえるので、未経験でも転職を成功する可能性はあります。しかし、30代になると即戦力としての採用がメインになるので、スキルや経験の伴わない未経験からの転職は難しくなってしまいます。
機械設計から異職種への転職方法
未経験職種への転職方法としては、大手求人サイトや、ハローワーク、友人からの紹介など挙げられますが、結論もっともオススメなのは転職エージェントの利用です。
なぜなら、難しい未経験職種への転職は、転職エージェントを利用する事で内定率が高まるからです。
未経験職種へ転職する際は、新卒に年齢やポテンシャルで劣ってしまう分、現職で得たスキルや経験を面接でアピールするしかありません。
転職エージェントは1人では行えない面接や志望動機の添削をプロの視点から行ってくれます。
また、エージェントは企業の採用担当から直接どんな人を採用したいかヒアリングをしており、企業の求める人物像を把握した上で、面接の対策や応募書類の添削をしてくれるので、内定率が格段に上がります。
しかし転職エージェントはサービスの構造上、担当になるエージェントのスキルや経験によってサービスの質が変わってしまいます。そのため、転職エージェントを利用する際は最低でも2社、複数のエージェントを利用して比較検討する事がオススメです。
弊社では独自の審査基準によって厳選された優良エージェントのみが在籍しているので、質の高い面接対策が可能です。
異職種への転職では現職の知識を活かすのがオススメ
異業種への転職では基本的に、現職で得たスキルや知識が活きる様な業界を転職先にすることをオススメします。
例えば、自動車メーカーで機械設計をしていた人なら、同じ自動車を扱う営業職がオススメです。
なぜなら、機械設計として働いて得た知識から、転職先で扱う商材をサービスや機能だけでなく、技術的な面でも理解している事は採用する企業側にとっては大きなメリットになるからです。
またスキル面では、ロジカルな考え方やコミュニケーションスキルが活かせる業界を選ぶと良いでしょう。
機械設計職では効率的に働き試行錯誤をする必要があり、商品について技術説明をするので、ロジカルシンキングやコミュニケーションスキルが得られます。
この2つのスキルはどういった業界職種であっても求められるものですので、積極的にアピールをしましょう。
機械設計に未経験で転職するのは難しい
機械設計職は専門職であり、資格や経験が求められるので、未経験からの転職は難しいです。
しかし、不可能ではありません。
特に、「20代かつ、モノ作りに強い熱意がある人」と「20代かつ大学で機械系の勉強をしていたり、資格のある人」であれば成功する可能性があります。
未経験からの転職で必要な資格は若さ
未経験からの転職で必須になるのは、20代であるという若さとCADのスキルです。他に資格があれば転職に有利になりますが、未経験の場合はポテンシャルや熱意が重要になります。
他に転職で有利になる経験としては以下が挙げられます。
- 大学で機械系を勉強していること
- 英語などの語学力
- 機械設計技術者試験の資格
- CADに関する資格
大学で機械系について勉強していることは、未経験からの転職では大きく評価されます。なぜなら、CADだけでなく機械設計の基礎などを学んでいることは、それだけ現場で即戦力として働けることを期待されるからです。
また、英語力があると評価されやすいです。
なぜなら、機械設計職として開発した技術を学会誌などで発表する際は日本語でなく英語で情報発信をするからです。
他にも新たな技術に興味を持って情報収集をする際など、英語で書かれた学会誌を読んだりと英語力が必要になります。
機械設計技術者試験の資格は専門的な資格なので、未経験であってもこの資格があるだけで採用確率は大きく上がります。
この資格を取得するには実務経験が必要になりますが、3級であれば不要なので未経験からでも取得することは可能です。
未経験から機械設計職への転職成功例
私は転職エージェントとして、数多くの転職をサポートしてきましたが、実際に未経験から機械設計職への転職を成功された人はいます。
その人は20代で、飲食業で副店長をしており、機械設計は全くの未経験でした。しかし、「何が何でもモノづくりができる設計者になるんだ!」という強い思いがあり、転職を検討していました。結果としてとても厳しい転職活動にはなりましたが、その覚悟感に惹かれた企業から採用を獲得しました。
他にも、学生時代に機械設計を学んでいたり、ロボコンに参加していたなど、実務経験とは違う別の場所で機械設計に触れる機会があった人も転職を成功させています。
この様に、未経験からでも心からモノづくりに携わりたい!という強い思いがあれば転職は不可能ではありません。
なので、未経験を理由に転職を踏みとどまっている人がいるのなら、その気持ちを無駄にせずぜひチャレンジしていただければと思います。
機械設計職なら派遣社員から正社員になれる
一般的に派遣社員が正社員になる事は難しいですが、機械設計職では派遣社員から正社員になる事は珍しい事ではありません。
機械設計職で必要とされるものはスキルなので、派遣社員であってもスキルを磨けば派遣先で正社員へと引き抜きされることもありますし、転職を成功させることもできます。
他の職種では経歴を重視されて派遣社員だと正社員になる事が難しい場合がありますが、機械設計は専門職でそのような事はないので、安心して現職でスキルを磨き続ける事がオススメです。
また、スキルを磨く際は機械設計技術者やCAD利用技術者試験などの資格を取る事で正社員への転職を有利に進める事ができるのでオススメです。
機械設計の転職には転職エージェントがオススメ
機械設計職は企業によって扱う商品や求められるスキルが全く違うので、業務内容や職場環境でのミスマッチが起こりやすいです。
ミスマッチを防ぐためには企業分析が必須になりますが、具体的な業務内容や実際に必要となる残業時間など、全てを把握することは難しいです。そこでオススメなのが転職エージェントの利用です。
転職エージェントは企業の採用担当とコミュニケーションを頻繁に取っており、実際に企業を訪問しているので、求人だけではわからないリアルな職場環境を熟知しています。
末永 雄大
最新記事 by 末永 雄大 (全て見る)
- 転職エージェントは登録だけで良い?リクルートエージェントに登録するとどうなる? - 2022-11-26
- 接客業から転職するならどこがおすすめ?辞めてよかったと感じる理由とは? - 2022-11-26
- SESからの転職はできない?おすすめの転職先や成功させるポイントを解説 - 2022-10-31
- ホテルマンから転職する際の注意点!成功させるコツや未経験でもおすすめの業界を解説 - 2022-10-31
- 消防士からの転職で多い転職先は?代表的な転職理由や成功させるポイントを解説 - 2022-10-31