「失業手当をもらいたいけど、毎回ハローワークに行くのは大変…」「転職サイトやエージェントを使った活動も実績になるの?」と悩んでいる人は多いと思います。
実は、求職活動の実績はハローワーク以外でも作ることができます。たとえば、転職サイトで求人に応募したり、民間の転職エージェントと面談したり、オンラインセミナーを受講するなど、自宅からできる方法もあります。
この記事では、転職のプロの視点でハローワーク以外で認められる求職活動の代表的な方法を8つ紹介し、それぞれのやり方や注意点、実績として認められないケースまで分かりやすく解説します。
失業手当の求職活動実績とは?
失業手当をもらうには、求職活動の実績を作る必要があります。しかし、「ハローワークに行かないと実績にならない」と思っている人も多いでしょう。
ここでは、求職活動実績の基本的なルールと、ハローワーク以外の活動が認められる理由をわかりやすく説明します。
- 求職活動実績の基本ルール
- ハローワーク以外の活動がなぜ認められるか
- 自己都合退職と会社都合退職で必要な実績回数の違い
求職活動実績の基本ルール
求職活動実績とは、失業保険を受給するために必要な「就職しようとする意思を行動で示した証拠」のことです。失業認定日ごとに原則2回以上の求職活動をおこない、ハローワークに報告する必要があります。
求職活動実績の必要回数は以下のとおりです。
認定日 | 必要な実績回数 | 備考 |
---|---|---|
初回認定日 | 1回 | 雇用保険受給者初回説明会への参加で充足 |
2回目以降 | 2回以上 | 認定期間(原則4週間)ごとに必要 |
認定期間は、基本的に4週間ごとに区切られています。この期間の中で、2回以上の求職活動実績を作る必要があります。ただし、最初の認定日については例外です。初回は「雇用保険受給者初回説明会への参加」が1回分の実績としてカウントされるため、ほかに活動をする必要はありません。

ハローワーク以外の活動がなぜ認められるか
ハローワーク以外での活動も実績として認められるのは、雇用保険法で「求職活動」の範囲が広く定義されているからです。
ハローワーク以外が認められる3つの理由を以下にまとめました。
理由 | 内容 |
---|---|
法律上の定義が広範囲 | 雇用保険法では「就職しようとする積極的な活動」と定義しており、ハローワークに限定していない |
民間の職業紹介事業者が正式に認可 | 厚生労働大臣の許可を受けた転職エージェントや人材紹介会社の活動も認められている |
就職機会の確保 | 厚生労働省が求職者の就職機会を広げるため、民間サービスの利用を推奨している |
今では、多くの人が転職活動で民間の転職サイトやエージェントを利用しています。インターネットを使って求人に応募したり、Web面談やオンラインセミナーに参加したりと、時間や場所にとらわれず柔軟に活動できるようになりました。

自己都合退職と会社都合退職で必要な実績回数の違い
求職活動実績の必要回数は、退職理由によって若干異なります。ただし、認定期間ごとに必要な回数そのものは変わりません。
退職理由別の実績回数と給付条件を以下で確認しましょう。
退職理由 | 初回認定日 | 2回目以降 | 給付制限期間 |
---|---|---|---|
自己都合退職 | 1回(説明会で充足) | 2回以上/認定期間 | 2ヶ月 |
会社都合退職 | 1回(説明会で充足) | 2回以上/認定期間 | なし |
特定受給資格者 | 1回(説明会で充足) | 2回以上/認定期間 | なし |
自己都合で退職した場合、2か月間の給付制限期間があります。この期間中も、失業手当を受け取るためには求職活動の実績を作っておく必要があります。一方、会社都合で退職した場合は給付制限がなく、初回認定日の翌日から手当の支給が始まります。

ただし、求職活動実績の回数ルールは他の人と同じです。どの場合でも、計画的に実績を積み重ねることが大切です。 認定日の直前に焦らないよう、早めに行動しておきましょう。
自己都合退職の人が失業保険をもらう方法や求職活動実績の作り方については下記の記事で詳しく解説しています。
【一覧表で比較】ハローワーク以外で認められる求職活動8つの方法
ハローワーク以外でも、求職活動として認められる方法はいくつもあります。自分の生活スタイルや転職の進め方に合った方法を選ぶことが大切です。
ここでは、8つの方法をわかりやすく一覧表にまとめ、それぞれの特徴や難易度、証明の仕方を比較しています。
方法 | 難易度 | 所要時間 | 自宅完結 | 証明方法 | おすすめ度 |
---|---|---|---|---|---|
1. 転職サイトから求人に応募 | ★☆☆ | 10〜30分 | 〇 | 応募完了メール、応募履歴画面 | ★★★ |
2. 転職エージェントと面談 | ★★☆ | 30〜60分 | 〇 ※オンライン対応時 |
職業相談証明書 | ★★★ |
3. オンラインセミナー受講 | ★☆☆ | 30〜90分 | 〇 | 受講証明書、受講完了メール | ★★★ |
4. 合同説明会・転職フェア参加 | ★★☆ | 2〜4時間 | △ ※オンライン対応時 |
参加証明書 | ★★☆ |
5. 民間キャリア相談 | ★★☆ | 30〜60分 | △ | 相談証明書 | ★★☆ |
6. 労働派遣事業者カウンセリング | ★★☆ | 30〜60分 | △ | カウンセリング証明書 | ★☆☆ |
7. 選考対策セミナー参加 | ★★☆ | 60〜120分 | 〇 ※オンライン対応時 |
受講証明書 | ★★☆ |
8. 資格・検定試験受験 | ★★★ | 試験による | △ | 受験票、受験証明書 | ★☆☆ |
上記の8つの求職活動について詳しく解説していきます。
1. 転職サイトから求人に応募する
転職サイトから求人に応募する方法は、最も手軽で自宅から完結できる実績作りの方法です。24時間いつでも応募できるため、認定日直前でも対応しやすいのが特徴です。
応募から実績認定までの流れは以下のとおりです。
- 転職サイトに会員登録する
- 興味のある求人を検索・応募する
- 応募完了メールまたは応募履歴画面をスクリーンショットで保存
- 失業認定申告書に「応募日」「企業名」「応募方法」を記入
大切なのは、必ず「応募を完了すること」です。求人を見たり、お気に入りに登録しただけでは、求職活動の実績としては認められません。応募後に選考を辞退しても実績になりますが、同じ求人に何度応募しても1回分しかカウントされません。

2. 民間の転職エージェントと面談・相談をする
転職エージェントとの面談は、求職活動の実績を作りながら転職の準備も進められる非常に効率的な方法です。
面談から実績認定までの流れは以下の通りです。
- 転職エージェントに登録する
- キャリアアドバイザーとの面談日程を調整する
- 面談を実施する(対面またはオンライン/30〜60分程度)
- 面談後、「職業相談証明書」の発行を依頼する
- 失業認定申告書に「面談日」「事業者名」「相談内容」を記入
転職エージェントとの面談が求職活動の実績として認められるのは、その会社が厚生労働大臣の許可を受けた「職業紹介事業者」として正式に登録されているからです。面談はオンラインでも対面でも、どちらでも実績としてカウントされます。

3. オンラインセミナー・Webセミナーを受講する
オンラインセミナーの受講は、自宅から参加でき、転職に役立つ知識も習得できる方法です。
セミナー受講から実績認定までの流れは以下のとおりです。
- セミナー情報を検索する
- 希望のセミナーに申し込む
- セミナーに参加する(最後まで受講することが重要)
- 受講証明書または受講完了メールを保存する
- 失業認定申告書に「受講日」「セミナー名」「主催者名」を記入
求職活動の実績として認められるのは、転職に関係する内容のセミナーです。たとえば「履歴書の書き方」「面接のコツ」「業界の研究」などが当てはまります。同じ内容のセミナーを何度受けても1回分しかカウントされないので、できるだけ違う内容のものを選びましょう。

また、リクルートエージェントやdodaなどの転職サービスで求職活動実績を作る際の方法や注意点を下記の記事で紹介しています。
4. 企業の合同説明会・転職フェアに参加する
合同説明会や転職フェアは、たくさんの企業が集まり、企業の担当者から直接話を聞けるイベントです。
合同説明会参加から実績認定までの流れは以下のとおりです。
- 合同説明会の情報を検索し、事前申込をおこなう
- 当日会場に参加する(オンライン開催の場合はWeb参加)
- 興味のある企業ブースを訪問し、エントリーする
- 参加証明書を受け取る
- 失業認定申告書に「参加日」「イベント名」「主催者名」を記入
ただ参加するだけではなく、実際に企業へエントリーする等の具体的行動が求職活動の実績として認められる条件です。参加証明書は、多くの場合、会場の受付で発行してもらえます。
5. 民間企業主催のキャリア相談を受ける
民間企業がおこなっているキャリア相談サービスを利用しても、求職活動の実績として認められます。ただし、その会社が厚生労働省に登録された「職業紹介事業者」であることが条件です。
キャリア相談から実績認定までの流れは以下のとおりです。
- 職業紹介事業者として登録されている企業を確認する
- キャリア相談の予約をして実施する
- 相談証明書の発行を依頼する
- 失業認定申告書に「相談日」「事業者名」「相談内容」を記入
その会社が「職業紹介事業者」かどうかは、厚生労働省の「人材サービス総合サイト」で調べることができます。また、ただの雑談や情報集めだけでは実績として認められません。求人への応募や転職の方向性など、具体的な相談内容を考えてから利用しましょう。

ただ話をするだけや情報を聞くだけでは実績として認められないため、あらかじめ具体的な相談内容を考えて臨むことが大切です。
6. 労働派遣事業者のキャリアカウンセリングを利用する
派遣会社に登録し、キャリアカウンセリングを受けることも実績として認められます。ただし、単なる登録だけでは不十分です。
カウンセリングから実績認定までの流れは以下のとおりです。
- 労働派遣事業者に登録する
- スタッフと就業先の相談をおこなう
- カウンセリング証明書の発行を依頼する
- 失業認定申告書に「カウンセリング日」「事業者名」「相談内容」を記入
派遣会社に登録したり、登録説明会に参加しただけでは、求職活動の実績にはなりません。登録後に、担当スタッフと具体的な働き先について相談したり、仕事の紹介を受けたりすることが必要です。派遣の働き方に興味がある人にとっては、実績を作りながら仕事のチャンスを広げられる良い方法です。

7. 転職エージェント主催の選考対策セミナーに参加する
転職エージェントが開く選考対策セミナーに参加すれば、求職活動の実績を作りながら、面接などの選考で役立つスキルも身につけることができます。
セミナー参加から実績認定までの流れは以下のとおりです。
- 転職エージェントのセミナー情報を確認し申し込む
- セミナーに参加する(履歴書添削、面接対策など)
- 受講証明書を受け取る
- 失業認定申告書に「受講日」「セミナー名」「主催者名」を記入
書類の添削や面接の練習など、実際の選考に役立つスキルを学べるため、本格的に転職活動を進めたい人におすすめです。

8. 再就職に役立つ資格・検定試験を受験する
再就職に役立つ資格や検定の試験を受けることも、求職活動の実績として認められる場合があります。ただし、どの試験が対象になるかはハローワークによって異なるため、事前に確認しておく必要があります。
資格試験受験から実績認定までの流れは以下のとおりです。
- 再就職に役立つ資格試験を選ぶ
- 事前にハローワークに実績として認められるか確認する
- 試験に申し込み、受験する
- 受験票または受験証明書を保管する
- 失業認定申告書に「受験日」「資格名」「主催団体名」を記入
求職活動の実績として認められやすい資格には、ITパスポート、ファイナンシャルプランナー、簿記検定、宅地建物取引士などがあります。大切なのは、自分が目指す職種や業界に関係のある資格を選ぶことです。

より確実に実績を積みたい場合は、リクルートエージェントのオンラインセミナーや面談サービスなど、自宅で手軽に参加できる方法を併用すると効率的です。
どちらも無料で利用でき、受講証明書も自動で発行されるため、スムーズに実績を増やせます。
これはNG!実績としてカウントされない活動と不正受給のリスク
求職活動の実績を作るときは、「どんな活動が認められて、どんな活動が認められないのか」を正しく理解しておくことが大切です。
ここでは、実績として認められない具体的な例と、虚偽の申告によって不正受給とみなされるリスクについて説明します。
実績として認められない活動
以下の活動は、一見すると求職活動のように思えますが、ハローワークでは実績として認められません。
活動内容 | 認められない理由 |
---|---|
求人情報の閲覧・検索のみ | 応募という具体的な行動を伴っていない |
転職サイトへの登録のみ | 登録は準備行為であり、求職活動そのものではない |
電話やSNS等による非公式な問い合わせのみ | ハローワークや職業紹介事業者を経由していない |
派遣会社への登録のみ | 登録後に就業相談や仕事の紹介を受ける必要がある |
履歴書・職務経歴書の作成のみ | 準備行為であり、外部とのやり取りを伴っていない |
知人・友人への相談のみ | 客観的に証明できない(面接に進んだ場合は可) |
これらの活動に共通しているのは、「実際の行動がない」「他者とのやり取りがない」「証明できる記録がない」という点です。求職活動の実績として認められるためには、求人に応募したり、相談したり、セミナーに参加したりといった、はっきりとした行動と証拠が必要です。

虚偽申告による不正受給
実際にはおこなっていない求職活動を申告すると、「不正受給」とみなされ、厳しいペナルティを受けることになります。
不正受給のペナルティについては以下のとおりです。
ペナルティ | 内容 |
---|---|
受給資格の即時喪失 | 以降の失業保険給付がすべて停止される |
全額返還命令 | 不正受給した金額をすべて返還する必要がある |
追加納付命令 | 不正受給額の最大2倍(合計3倍)の支払いを命じられる |
延滞金の発生 | 年率5%の延滞金が返還・納付完了まで加算され続ける |
ハローワークでは、求職活動の実績について企業へ確認の電話をしたり、提出された証拠書類を照合したりして調査をおこなっています。そのため、虚偽の申告は高い確率で発覚し、前述のような厳しい処分を受けることになります。

失業保険の手続きや流れをより詳しく知りたい人は下記の記事もチェックしてください。
「求職活動のふり」と「正当な実績作り」の違い
ネット上で「求職活動のふり」という言い方を見かけることがありますが、これは非常に危険です。ここでは、問題になる行為と、ハローワークで正式に認められる正しい実績作りの違いをわかりやすく説明します。
問題となる「ふり」の例は以下のとおりです。
- 応募していない求人について、応募したと虚偽の報告をする
- 参加していないセミナーについて、参加したと虚偽の報告をする
- 架空の職業相談をでっち上げて申告する
これらはすべて不正受給に該当し、発覚すれば厳しいペナルティを受けます。
さらに、正当な実績作りを以下にまとめました。
- 実際に転職サイトから求人に応募する(内定を辞退する可能性があってもOK)
- 実際にセミナーに参加する(転職意欲が低くてもOK)
- 実際にエージェントと面談する(すぐに転職する気がなくてもOK)
大切なのは、「実際に行動しているかどうか」という点です。就職への意欲があまり高くなくても、実際に活動をおこない、正確に報告していれば問題ありません。
たとえば、転職サイトで求人に応募したあと、書類選考で落ちたり、自分から辞退した場合でも、「応募した」という行動自体が実績として認められます。

ハローワーク以外での求職活動が認定されるまでの流れ
ハローワーク以外で求職活動をした場合は、その活動が実績として認められるまでに、いくつかの手順を踏む必要があります。
求職活動実施から認定までの流れは以下のとおりです。
ステップ | 内容 | ポイント |
---|---|---|
①活動実施 | 8つの方法から選び実施 | 最後まで完了させることが重要 |
②証拠取得 | 証明書やメールを保存 | 応募完了メール、受講証明書など |
③申告書記入 | 失業認定申告書に記入 | 活動日、事業者名、内容を具体的に |
④ハローワーク提出 | 認定日に申告書を提出 | 雇用保険受給資格者証も持参 |
まず、8つの方法の中からいずれかを使って求職活動をおこない、応募や受講などを最後まで完了させましょう。途中でやめてしまうと実績として認められないことがあります。
認定日には、失業認定申告書と雇用保険受給資格者証をハローワークに提出します。担当者から質問されることもありますが、正直に答えれば大丈夫です。実績が認められると、数日後に失業手当が振り込まれます。

ハローワーク以外で実績を作る際に押さえておくべき注意点
ハローワーク以外で求職活動の実績を作るときには、いくつか注意すべきポイントがあります。これらをしっかり理解しておけば、確実に実績として認められ、スムーズに失業保険を受け取ることができます。
ここでは、ハローワーク以外で実績を作る際の注意点を解説します。
証拠書類は必ず保管する
求職活動をおこなったことを証明できる書類やデータは、必ず保管しておきましょう。ハローワークから提出を求められることはあまりありませんが、万が一に備えて認定日までは保管しておくことが大切です。
保管すべき証拠書類を以下にまとめました。
活動内容 | 保管すべき証拠 |
---|---|
転職サイトからの応募 | 応募完了メール、応募履歴のスクリーンショット |
転職エージェント面談 | 職業相談証明書、面談確認メール |
オンラインセミナー受講 | 受講証明書、受講完了メール |
合同説明会参加 | 参加証明書、受講完了メール |
資格試験受験 | 受験票、受験証明書 |
スマートフォンで撮った写真やスクリーンショットは、誤って消してしまわないよう注意しましょう。クラウドに保存しておくと安心です。メールの場合は、専用のフォルダにまとめておくと、認定日前に探す手間がかかりません。

失業認定申告書は正確に記入する
失業認定申告書は、正確で具体的に書くことが大切です。あいまいな内容や事実と違うことを書くと、ハローワークから確認の連絡が来たり、実績として認められないことがあります。
記入時は以下の点に注意しましょう。
- 活動日は正確な日付を記入する(○月○日)
- 事業者名は正式名称で記入する(株式会社○○、○○転職エージェントなど)
- 活動内容は具体的に記入する(「求人に応募」ではなく「インターネットを通じて○○社の△△職の求人に応募」)
- 連絡先は事業者の電話番号や所在地を正確に記入する
- 略語や省略は避け、正式名称を使用する
転職サイトから応募した場合は、企業名だけでなく「応募した職種」や「応募方法(インターネット)」も書きましょう。
また、転職エージェントとの面談では、「面談した」だけでなく「キャリアアドバイザーと面談し、職務経歴の相談と求人紹介を受けた」といった具体的な内容を書くことが大切です。

dodaのセミナーの申告書の書き方は以下の記事で解説していますのでチェックしてください。
認定日前日までに実績を作る
求職活動の実績として認められるのは、認定日の前日までにおこなった活動だけです。認定日当日の活動は次回認定日の求職活動として扱われますので注意しましょう。
認定日が近づいてから慌てないように、あらかじめ計画的に実績を作ることが大切です。認定日から逆算して、「いつ・どの活動をするか」をスケジュールに入れておくと安心です。
計画的な実績作りの例は以下のとおりです。
- 認定日の2週間前:転職サイトから1社応募(1回目の実績)
- 認定日の1週間前:オンラインセミナーを受講(2回目の実績)

ただし、焦らなくて済むように、できるだけ早めに実績を作っておくのが一番確実です。
認定日当日の求職活動については下記の記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
同じ活動の重複には注意する
求職活動の実績を数えるときは、同じ内容の活動を重複してカウントしないよう注意が必要です。活動の種類によって、数え方が変わります。
活動別のカウント方法を以下にまとめました。
活動内容 | カウント方法 |
---|---|
求人への応募 | 1社につき1回(同日に複数社応募可能) |
転職エージェント面談 | 1回の面談につき1回(同日に複数事業者も可能) |
セミナー受講 | 1つのセミナーにつき1回(同じ内容の重複受講は1回のみ) |
職業相談 | 1日につき1回(同日に複数回相談しても1回のみ) |
同じ求人に何度応募しても、実績としては1回分しかカウントされません。同様に、同じ内容のセミナーを何度受けても1回分です。ただし、違う求人に応募した場合や、内容の異なるセミナーを受けた場合は、それぞれ別の実績としてカウントされる可能性もあります。
1日に複数の実績を作りたい場合は、転職サイトで複数の企業に応募する、または応募とオンラインセミナー受講を組み合わせるなど、異なる活動を組み合わせるのがおすすめです。

失業手当の求職活動に関するよくある質問
失業手当の求職活動についてよくある質問をまとめました。
ハローワークは企業への確認や書類の照合をおこなっており、虚偽が見つかると受給資格の取消しや全額返還、さらに最大3倍の支払いを命じられます。延滞金も加算されるため、正直に活動し正確に申告することが一番安全です。
転職サイトでの応募や転職エージェントとの面談、オンラインセミナーの受講などが正式に認められています。ただし、求人を見ただけや登録しただけでは実績になりません。応募・相談・参加などの具体的な行動と、その証拠が必要です。
求人への応募は1社につき1回分なので、同じ日に3社に応募すれば3回分になります。職業相談は原則1日1回までですが、内容が違うセミナーを受ければ同日に複数カウントされることもあります。効率よく実績を増やすには、「応募+セミナー受講」など異なる活動を組み合わせるのがおすすめです。
その期間の給付が延期されるだけで、次回の認定日までに必要な実績を作れば再開されます。主な原因は、活動内容が認められない、証拠が不足している、申告内容が不正確などです。認められなかった実績は繰り越せないため、次回までに新たに2回以上の実績を作る必要があります。
一方、SNSでの問い合わせや知人経由の連絡は証明が難しく、実績として認められにくい傾向があります。判断が難しい場合は、事前にハローワークへ確認するのが安心です。
ハローワークは地域求人や職業訓練、再就職手当の相談ができる点が強みで、民間サービスはオンライン完結や求人数の多さ、手厚いサポートが魅力です。自分の転職スタイルに合わせて、両方を上手に使い分けるのがおすすめです。
ハローワーク以外で求職活動実績を作るならオンラインセミナーがおすすめ
ハローワーク以外で効率的に求職活動実績を作りたいなら、オンラインセミナーの受講が特におすすめです。自宅から参加でき、転職に役立つ知識も習得できるため、実績作りと転職活動を同時に進められます。
オンラインセミナーがおすすめな理由は以下のとおりです。
理由 | 詳細 |
---|---|
自宅で完結 | 移動時間ゼロ、交通費不要で気軽に参加できる |
証明書の自動発行 | 受講後に自動的に証明書が発行されるため手続きがスムーズ |
転職ノウハウの習得 | 履歴書の書き方、面接対策など実践的な知識が学べる |
豊富な選択肢 | さまざまなテーマのセミナーから自分に合ったものを選べる |
無料で参加可能 | 参加費無料で実績作りができる |
認定日が近いときや忙しいときは、オンラインセミナーがとても便利です。パソコンやスマホがあれば、自宅でスキマ時間に実績を作れます。

また、オンラインセミナーと転職サイトからの応募を組み合わせれば、自宅にいながら短時間で2回分の実績を作れますよ。