第二新卒の面接は、新卒の就職活動とも通常の転職活動とも違う、独自の対策をする必要があります。
この記事では、第二新卒が転職面接で成功するための3つのポイントについて、面接時の回答例を提示しながら解説します!
この記事を読み終わった頃には、初めての転職面接に自信が持てるようになるでしょう。
第二新卒で内定を獲得する面接攻略法
第二新卒の転職面接を成功させるコツは、ズバリ、以下の3点です!
- 第二新卒の市場価値を理解し、新卒や経験の長い転職者との差別化を図る
- 企業が第二新卒に求めていることを理解する
- 逆質問で志望度をアピールする
以下では、それぞれを解説した上で、面接での回答例をご紹介します。
第二新卒はポテンシャル採用
第二新卒の面接は通常の中途面接とは違い、ポテンシャル採用を行っているケースがほとんどです。このポテンシャル採用は経歴や実績だけではなく、仕事上で感じた課題に対して改善や実績を残すためにおこなった行動やプロセスを評価されます。
そのため、結果よりもプロセスの言語化を中心に準備していきましょう。プロセスを具体的に話す場合の注意点は、時間がかかりすぎないようにすることです。
採用担当が面接で見ていること
基本的には転職面接の場合、第二新卒も中途面接も、入社後の配属先が決定していることがほとんどです。そのため、1次面接2次面接には上長や上級上長が面接することが多いです。
このような理由もあり、第二新卒の面接では面接は以下の4つの視点から見られています。
- チームワーク
- 実務遂行力
- 企業への貢献可能性
- 会社への理解度
1つ目は、「チームに馴染めるかどうか」です。仕事はチームで一緒にすることが多いため、チームメンバーとの相性や上手く溶け込めるかどうかは最重要ポイントとして見られています。
2つ目は、「実務をすぐにこなせそうか」です。チームで実務をこなすためには、前職での仕事を構造的に理解しているかどうかを確認してきます。その仕事がなぜおこなわれていて、どのような順番でこなしていけばいいのかを構造的に整理する思考法は次の職場でも活生かせます。
3つ目は「当該企業に貢献をもたらすか」です。売上や利益のみならず、仕組みややり方などでの効率化も含めて、企業に貢献できる人材であるかを見られています。
4つ目は、「会社への理解度」です。求人情報の条件だけを見て他の情報をどんな仕事かのイメージができていない印象を与えかねません。複数のサイトや人を経由して情報収集をしましょう。
面接では貢献できることをアピールしよう
面接では、企業に貢献できる人材であることをアピールしましょう。ただ、貢献=売上だけを指すのではありません。
たとえば、総務部に所属して書類整理の仕方を新しく効率的な方法に変えたことによって、仕事にかかる時間を30%低減させたことも十分なアピールポイントになります。仮にそういう実績を持っているのであれば直接売上には関わっていませんが、利益増加させる貢献を果たしています。こういった、何らかの貢献をもたらせる人材であれば採用される可能性は大きくなってくるでしょう。
そのためには、まず現職時に仕事達成するために課題となっている点を整理できていることと、それが発生している原因は何なのかを整理していること、そしてそれを解決するためにはどうすればいいのかを整理しておくと良いでしょう。
具体的にはA3の紙に現職で大変だったことをたくさん書いてください。そこに、なぜ大変だったかを書きなぐって、それを解決するためにはどうしたのか、を書き記してみてください。
その中で、1番使えるな!と判断した事象をもとに面接時のアピールへと繋げてみましょう。
逆質問のコツ
面接の最後によく聞かれるのが、「では、逆に何か質問はありませんか。」です。
これは、10社面接したら9社は聞いてくるのではないでしょうか。これによって、企業側は転職希望者の志望度を測っています。質問は準備していないと中々浮かんでこないものです。
何を聞けばいいか分からない場合もあるかもしれません。福利厚生や条件面などは最後のオファーが出たタイミングで聞く方が無難です。ここでは、なるべく仕事そのものに直結した話をした方が良いでしょう。
具体的な事例を取り上げて志望順位が高いことをアピールするには以下のような質問例があります。
- A事業とB事業でターゲット層が似ているが、カニバリゼーションは生じていないか。
- A事業の○○というところが気になったのです。しかし、それを生み出せた過程にはどんなことがあったのでしょうか。
- A事業は単価が安いですが、●●というところで経費を削減することで利益率を増加させていらっしゃるように思えたのですが、いかがでしょうか。
こういった質問ができると、実際に働くところまでしっかりイメージできている印象を与えることができます。
面接での質問内容と回答例
面接は、ご自身をプレゼンする場です。準備で勝負が決まっています。だからこそ、どんなことが聞かれたとしても適切な回答ができるように準備しておきましょう。面接の一般的な流れとしては以下の通りです。
- 自己紹介
- 自己PR
- 志望動機
- 退職理由・転職理由
- 長所・短所
- 社会人経験で学んだこと
- 転職先に求めること・達成させたいこと
以下ではそれぞれについてポイントを回答例と共にご紹介します。
自己紹介
転職面接での自己紹介とは、会社員としてのあなたを紹介する場です。そのため、どんな学歴を経てどんな仕事をしてきたのかなどを3つ程度に分けて説明すると良いでしょう。
その中で、現職の実績などがあればそれを得られた理由や背景構造を説明できるとさらに良いです。ただ一方で、過度なアピールは不要です。シンプルに「あなたがどんな人であるか」を伝えるようにしましょう。
自己PR
自己PRは極めて重要なパートです。ここでは、あなた自身が前職でどんな汎用的スキルや専門的スキルを身に付けたかを見られています。単に経験したことの説明ではなく、それを通じて得た学びや、客観的に分かりやすい具体的な成果を話すようにしましょう。
以下は、飲食店に勤めていた場合の例です。
第二新卒の自己PRについてもっと詳しく知りたい人はこちらをご参照ください。
志望動機
志望動機は、会社について十分に情報収集をした上で、自分のキャリアプランと会社の方針の共通点を探ることです。
会社の情報は、ホームページや書籍、知人などを通じて会社の理念、事業内容、今後の経営戦略など、事細かに調べるようにしましょう。
その中から、自分が共感できる部分や、挑戦したいことを探して志望動機を作成します。転職活動中は複数の企業の選考を受けるため、エントリーした企業の情報が混合してしまうことのないように注意しましょう。
例文:飲食店に勤めていた場合
第二新卒の志望動機について、詳しくは以下をご参照ください。
退職理由・転職理由
退職や転職時の理由も聞かれます。ここは心の中ではマイナス要因から出発していたとしても、ポジティブに繋げられるようにしましょう。企業側もネガティブ思考の人よりも困難なことを乗り越えられる人材を採用したいと考えています。
そのため、退職理由を踏まえて、次に成し遂げたいこと、それを転職先で実現させる方法について自分の考えを説明しましょう。
例:中小企業の経理部のケース
長所・短所
長所・短所を質問する目的は、長所をいかに伸ばして企業に貢献できるのかを見ることです。一方で併せて、短所については自分自身の課題として原因を深堀りできているか、改善への努力をしているかどうかが見られています。
現代の仕事の多くは課題解決型のものです。そのため、原因を論理的にを明らかにし、解決策を導き出せる能力が必要とされています。
回答例は以下の通りです。
社会人経験で学んだこと
第二新卒が社会人経験で学んだことについて聞かれたときは、定期的に反省をおこない、次につなげる練習ができていることをアピールしましょう。
第二新卒は社会人としての期間が浅いため、実際に「社会人経験で学んだこと」が他の転職者と比べて少ないことは面接官も理解しています。
しかし、短い時間の中でも漠然と過ごさずにしっかりと自省できている人は、この質問に困ることはありません。以下の例文を参考にしながら、日々の業務の中での気付きを振り返ってみましょう。
例:営業部に勤めていた場合
転職先に求めること・達成させたいこと
転職面接では転職先で取り組みたい仕事をはっきりと伝えられるようにしてください。注意点として、相手企業の方向性とマッチする話である必要があります。
たとえば、食品メーカーなのに半導体の話をしてもあまり受けないでしょう。また、食品メーカーでも求人募集が営業なのに商品企画の話をしてはポジションとマッチしていない話になります。
企業側に求められていることと、あなたが求めていることをマッチさせることが大切です。
例:マーケティング部門に勤めていた場合
第二新卒面接での注意事項
面接時は話す内容だけでなく、見た目や所作から相手に与える印象も大切です。場所や場面に適した服装・言葉使いができることは、自分本位ではなく相手に合わせた気遣いができる社会人として評価されます。
以下では、面接当日の服装や言葉遣いで気を付けることをご紹介します。
服装・言葉遣い・持ち物
服装は基本的にはスーツ(黒・紺)のものを選択してください。ただ、一部のモダンな会社であればビジネスカジュアルでもOKとされているケースがあります。転職エージェントに聞いたりや求人票を熟読して確認してみましょう。
言葉遣いは尊敬語と謙譲語を間違いに注意しましょう。たとえば、書類を渡そうとしている時に面接官に、「こちら、ご拝受ください」と言ってしまうケースです。「ご~する」は確かに尊敬語です。しかし、「拝受」は「おがみ、うけとる」を意味する謙譲語です。こういった誤用が発生しないように気を付けましょう。
面接に必要な持ち物は以下の通りです。忘れ物がないように余裕を持って準備することをオススメします。
- 各種書類(履歴書・職務経歴書・志望理由書)
- 名刺入れ
- 地図と住所(スマホでも可)
- ビジネスバッグ(リクルートバッグが無難)
- 時計
- 筆記用具
- 事前のメールなどのプリントアウトしたもの
就職活動との違い
就職活動は、まだ社会に出ていない学生を対象に見ています。そのため、能力や経験よりも、人間性や企業への親和性を見られています。
新卒採用では具体的な業務内容では募集をかけています。そのため、面接では就職活動者の志向性が企業の方向性や文化とマッチするかどうかなどを中心に確認しています。
一方で、転職の場合は即戦力になれる人材を求めています。そのため、プロジェクトや案件でのスポット採用になります。選考はその案件の責任者やその上長が担当します。このため、転職の場合は、企業文化にマッチするのは当然としてより実務レベルでのことを聞かれます。
例えば、営業部門を例に考えてみましょう。営業は未経験可としている企業が多いです。しかし、経験者のほうがスタート時点での成果が高いことは間違いありません。
なぜならば、案件を獲得するためのフローが見えていることと、受注しやすいストーリー作りが上手だからです。営業経験者は前職ではどのように売ってきたかなどを具体的に説明してみましょう。
日程調整の方法
日程調整は基本的には、幅広く3つ程度の日程を提示して、相手が選びやすくするのが一般的です。ただ、ご自身のコンディションが上がりづらい時間帯などもある場合、そういった時間帯を外して最善の状態で臨める時間帯を提案しましょう。
大学時代のエピソードの使い方
学生時代のエピソードは、社会人経験が1〜2年のうちは面接で話しても問題ありません。しかし、社会人経験が3年以上ある場合、学生時代の話よりも、仕事での経験を話すほうが無難です。
その理由は、就労期間が長いのにも関わらず学生時代の話をすると、面接官に「仕事を通して何も学んでこなかった」と捉えられる場合があるためです。
選考の流れ
一般的に中途採用の選考は以下の流れです。
- 求人応募/書類選考
- 筆記試験や面接試験2-3回
- オファーが出る
- 条件交渉面接
- 内定
求人への応募から内定まで、1〜2ヶ月かかることが多いです。また、内定後に現職の退職手続きを進める場合はさらに2〜3ヶ月必要です。
第二新卒での転職活動は求人選びに悩んだり、選考通過の難易度が比較的高いため、通常より長い期間を要する場合が多いです。余裕の持ったスケジュールを立てましょう。
面接対策は転職エージェントのサポートを受けよう
第二新卒の面接対策は、転職エージェントの力を借りましょう。面接は選考対策のフローの中でも1人で対策するのが難しい工程です。なぜなら、面接は対話から生み出される質問に答える練習をする必要があるからです。
転職エージェントは、企業の採用担当と直接コミュニケーションを取っているので、面接での評価ポイントや、よくある質問内容など、企業ごとの特徴を熟知しています。
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末永 雄大
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