失業保険を受給する際には、認定日までに最低2回の転職活動実績が必要です。
しかし、インターネットでの求職活動を検討している人のなかには、Web応募だと企業に確認されるのではないかと不安に感じている人もいるのではないでしょうか。
Web応募の実績について、どの程度の裏付けを求められるのかわからない場合、自分の求職活動が無駄になってしまわないか心配ですよね。
そこで今回は、Web応募はそもそも求職活動実績となるのか、また正しい実績の作り方や注意点を転職支援実績10年超えの転職エージェントがプロの目線で解説します。

- 1 Web応募しても求職活動実績を確認されることはほとんどない!だけど虚偽申告には要注意
- 2 Web応募での求職活動実績を確認される際に虚偽申告がバレるリスク
- 3 Web応募内容が確認されるのはどんな時?
- 4 Web応募の際に証明として残しておきたいもの
- 5 Web応募の求職活動実績を失業認定申告書に記入する方法
- 6 【確認されてもOK】Web応募で求職活動実績を正しく作る際の流れ
- 7 Web応募以外で効率的に求職活動実績を作る方法
- 8 オンラインセミナーならWebで簡単に求職活動実績が作れる!
- 9 Web応募で求職活動実績を作る際によくある質問
- 10 Web応募で求職活動実績を作るなら転職エージェントを活用しよう
Web応募しても求職活動実績を確認されることはほとんどない!だけど虚偽申告には要注意
Web応募でも求職活動実績を確認される心配はほとんどありません。ハローワークでは日々多くの人の失業認定をおこなっているので、個人の応募企業すべてに連絡して裏付けを取っていると、業務が回らなくなってしまいます。
そのため、求職活動実績は個人の申告内容がそのまま実績として認められるのが一般的です。Web応募も求職活動の実績として認められますが、応募していないのに応募したと虚偽の申告をしてはいけません。
虚偽申告にはさまざまなペナルティが科されるため、認定日に求職活動の回数が足りないからといって、安易に実績を偽らないようにしましょう。

なお、「ほとんどない」と伝えたのは、状況によっては確認される可能性はゼロではないからです。そのあたりは後ほど詳しく話しますね。
Web応募での求職活動実績を確認される際に虚偽申告がバレるリスク
嘘の申告をして求職活動実績を確認されると、虚偽申告であることがすぐにバレてしまいます。不正受給目的での虚偽申告をおこなうと、以下のようなペナルティが科されるので十分注意しましょう。
- 失業保険の支給停止
- 受給分の返済+2倍額の追加納付
- 悪質な場合は刑事告発の恐れ
失業保険の支給停止
虚偽申告が確認された場合は、失業保険の支給を停止される可能性があります。なぜなら、失業保険は再就職の意思があり、求職活動に真剣に取り組んでいる人をサポートするための制度だからです。

受給分の返済+2倍額の追加納付
求職活動実績目当てで虚偽申告をすると、これまで受け取った失業保険の返済を求められるだけでなく、受給額の2倍の追加納付を命じられる可能性もあります。
雇用保険法第10条4項には、以下のように明記されています。
偽りその他不正の行為により失業等給付の支給を受けた者がある場合には、政府は、その者に対して、支給した失業等給付の全部又は一部を返還することを命ずることができ、また、厚生労働大臣の定める基準により、当該偽りその他不正の行為により支給を受けた失業等給付の額の二倍に相当する額以下の金額を納付することを命ずることができる。

悪質な場合は刑事告発の恐れ
Web応募での求職活動実績を虚偽申告し、悪質性が高いと判断された場合は、刑事告発される可能性があります。
失業保険は公的機関の窓口を通して支給される国のお金です。過去には不正受給をして実際に逮捕された事例もあります。

Web応募内容が確認されるのはどんな時?
Web応募の内容が確認されるのは、以下のようなケースです。
- 認定日の申告内容に不審な点がある
- Web応募を繰り返しているにもかかわらず、面接に進む気配がない
- 第三者からの通報
申告内容の正確性に欠けると判断された場合は、事実確認のため企業に連絡される恐れがあります。
また、Web応募を繰り返しているにもかかわらず、一向に面接に進む気配がない場合は、実績目的の応募を疑われる可能性があります。
知り合いからの通報や、ハローワークからの電話に出た家族が口を滑らせてしまうケースにも注意が必要です。

Web応募の際に証明として残しておきたいもの
Web応募での求職活動実績を証明するためには、以下のものを記録やデータで残しておきましょう。
- 求職活動をおこなった日付
- Web応募した企業
- 応募履歴のスクリーンショットや応募完了メール
具体的な日付や応募先がわからなければ、申告内容の信ぴょう性が薄くなり怪しまれる恐れがあります。特に日付は忘れやすいので、しっかり記録しておきましょう。
また、応募履歴のスクリーンショットや応募完了メールは、求職活動実績の重要な証明材料となるため、認定日まで大切に保管しておいてください。
Web応募の求職活動実績を失業認定申告書に記入する方法

出典:失業認定申告書
「失業認定申告書」は認定日に必ず提出しなければならない書類で、失業保険を支給するに相応しい求職活動ができているかを確かめる意図があります。
求職活動実績を記入する必要があるので、実績の裏付けを確認されるのが心配な人は、正しい記入方法を頭に入れておきましょう。
Web応募の求職活動実績を正確に伝えるには、求職活動の申告欄に以下の情報を正確に記入する必要があります。

失業保険の手続きの流れや必要書類、また初回認定日に必要な求職活動などは以下の記事で確認できます。併せて目を通しておきましょう。
【確認されてもOK】Web応募で求職活動実績を正しく作る際の流れ
万が一確認されても問題ない、Web応募での求職活動実績の正しい作り方は以下の4つです。
Web応募でも正しく申告すれば失業保険の受給に差し支えないので、求人検索で気になる企業を見つけたら積極的に応募してみてください。
転職サイト・エージェントに登録する
Web応募の求職活動実績を作る際には、まず応募先を探すために転職サイトやエージェントに登録しましょう。転職サイト・エージェントはハローワークインターネットサービスより求人数が多く、好条件の非公開求人も多数取り扱っています。
地元で条件のよい求人が見つかる可能性があるので、積極的に活用するのがおすすめです。特に転職エージェントは、個人の経験やスキル、希望に応じた求人を紹介してくれるので、効率的に求職活動を進められます。

Web上で求人を探す
転職サイトや転職エージェントのWebサイトで求人を検索しましょう。Web応募で求職活動実績を得るためには、求人検索で働きたい企業を見つける必要があります。
ただし、求人の閲覧だけでは求職活動実績にカウントされないので、あくまでWeb応募のための下準備として考えておきましょう。
自分に合う求人を探すコツは、あらかじめ以下の項目を自分のなかで決めておくことです。
- 職種
- 給料の下限
- 勤務時間
- 勤務地の範囲
- 残業時間の上限
転職サイトやエージェントには膨大な数の求人が集まっているので、ある程度条件を絞っておいたほうが効率的に求人を検索できますよ。


ただし、こうした求人には詳しい労働条件の記載がないケースがあるので、そのまま応募するのが不安な場合は、転職サイトやエージェントに求人が出ていないか探してみてください。
認定日までに2件の求人応募をおこなう
Web応募で求職活動実績を作るのなら、認定日までに2件の求人に応募する必要があります。認定日までには2回以上の活動実績が必要で、Web応募の際も同様です。
通常、求職活動実績は1日のうちに同じ活動をおこなっても1回分しかカウントされません。しかし、Web応募の場合は応募件数分の実績が付くので、1日で2件の求職活動実績を作ることも可能です。

失業保険申告書に求職活動実績を記入する
Web応募の際には、失業保険申告書の実績欄にWeb応募をおこなった旨を記入します。求職活動実績の認定を得るには、具体的な日付や内容を申告し、活動をおこなった事実を証明する必要があるからです。

Web応募以外で効率的に求職活動実績を作る方法
Web応募以外の求職活動も並行しておこなえば、さらに効率的に求職活動実績を作れます。Web応募のように企業側に確認される心配もないので、精神的な負担が軽くなるのもメリットです。
Web応募だけにこだわらず、柔軟性を持って求職活動をおこなってみてください。
ハローワークでセミナーや講習会に参加する
Web応募以外で求職活動実績を作るなら、ハローワークが主催しているセミナーや講習会に参加してみましょう。出席自体が求職活動実績として認められるので、企業に応募するより肩の力を抜いて求職活動をおこなえます。
受付窓口や電話で申し込めるので、Web応募より実績作りの手続きも簡単です。所要時間は1〜2時間ほどで、集団で話を聞くだけなので誰でも気楽に参加できます。
ハローワークでどのようなセミナーが開催されているのか気になる人は、東京労働局のイベントページを参考にしてみてください。

ハローワークで職業相談を受ける
Web応募以外で求職活動実績を作る際は、ハローワークで職業相談を受けるのもおすすめです。ハローワークの職業相談も求職活動の実績となります。
企業応募に直接つながらない相談であっても、自分に向いている職種や企業へのアピールポイントなど、再就職に関する相談なら内容は問われません。

転職エージェントでキャリア相談を受ける
Webから手軽に求職活動をおこないたい人は、転職エージェントでキャリア相談を受けるのもおすすめです。
転職エージェントは厚生労働省の認可を受けた民間企業であり、転職エージェントでのキャリア相談は、ハローワークの職業相談と同等の位置付けとなっているからです。
非正規雇用の職員が大半を占めるハローワークとは異なり、転職エージェントのキャリアアドバイザーは転職支援のプロであり、高いコンサルタント能力を有しています。
なかでも、リクルートエージェントは業界トップクラスの転職支援実績を誇り、経験豊富なキャリアアドバイザーが理想の働き方を実現するために全力でサポートしてくれます。
転職エージェントのカウンセリングについてさらに詳しく知りたい人は、以下の記事もぜひ参考にしてみてください。
オンラインセミナーならWebで簡単に求職活動実績が作れる!
Webでなるべく簡単に求職活動実績を作りたい人は、転職エージェントのオンラインセミナーを受講してみてください。転職エージェントのオンラインセミナーなら、自宅にいても求職活動実績を作れます。
特におすすめなのがリクルートエージェントです。リクルートエージェントはオンラインセミナーの種類が豊富な点が魅力で、異なるセミナーを受講すれば複数回の実績を作れます。

大手転職エージェントのオンラインセミナーを求職活動実績にする方法や、簡単にできる求職活動の裏ワザが知りたい人は、以下の記事も参考にしてみてください。
Web応募で求職活動実績を作る際によくある質問
Web応募で求職活動実績を作る際によくある質問をまとめました。あらかじめ確認し、スムーズに求職活動を進めましょう。
- 豊富な求人から選べる
- 場所や時間を問わずに利用できる
- 応募書類の郵送費がかからない
次に、Web応募のデメリットも把握しておきましょう。
- 応募状況を自己管理する必要がある
- Web応募のみで実績要件を満たすには2社に応募する必要がある
Web応募のメリットとデメリットを比較したうえで、どのような求職活動をおこなっていくか検討してみてください。

しかし、企業応募は就職に結びつく可能性が高い行動であるため、同日でも応募した企業数に応じた実績が認められます。

求職活動実績をして認められるのは、実際に活動をおこなったと証明できる場合のみです。

Web応募で求職活動実績を作るなら転職エージェントを活用しよう
Web応募で求職活動実績を作りたい人は、転職エージェントを活用するのがおすすめです。リクルートエージェントは大手ならではの求人保有数を誇るため、希望に合う職場が多数見つかります。
また、Web応募したい企業に対して専任のキャリアアドバイザーが推薦してくれるので、就職に結びつきやすい点も大きなメリットです。
また、登録しておくだけでいつでもオンラインセミナーに参加でき、異なるセミナーを受講すれば複数回の求職活動実績を作れます。
