転職エージェントを利用する際、最も候補に挙がりやすいのが「マイナビエージェント」と「リクルートエージェント」です。
しかし両者の違いがわからず、どちらを使用すべきか迷う人も多いのではないでしょうか?
そこで本記事では、マイナビエージェントとリクルートエージェントの求人数やサービスの違いを徹底比較します。
それぞれ利用者の評判や口コミを紹介するとともに、各サービスをおすすめできる人の特徴も解説するので、エージェント選びに迷ったときの参考にしてみてください。
マイナビエージェントとリクルートエージェントの違いを徹底比較
転職活動を始める際、多くの人がまず登録する大手転職エージェントが「マイナビエージェント」と「リクルートエージェント」です。
どちらも信頼性が高くサポートも充実していますが、それぞれに異なる強みや特徴があります。
ここでは、求人数・エリア・業界比率・サポート体制などの観点から両者を徹底比較していきます。
項目 | マイナビエージェント | リクルートエージェント |
---|---|---|
求人数 | 求人多数 ※NEC、トヨタなど有名企業 |
公開:612,100件 非公開:305,520件 |
求人エリア | 全国(関東・関西中心) | 全国・海外 |
業界・職種比率 | 若手・営業・事務系 | 全業種 |
国内の拠点数 | 6拠点 | 17拠点 |
内定獲得期間 | 2週間 | 1週間 |
サポート内容・期間 | 無制限 | 原則3ヶ月以内 |
面談の日時 | 平日・土曜 | 平日土曜・日曜 |
- 求人数
- 求人エリア
- 業界・職種比率
- 国内の拠点数
- 内定獲得期間
- サポート内容・期間
- 面談の日時
求人数
求人数はリクルートエージェントのほうが多めです。リクルートエージェントの求人数は国内最大級で、非公開求人を含めると90万件以上を保有しています。
あらゆる業種・職種・年齢層に対応しており、量の面では他を圧倒しています。
一方、マイナビエージェントの求人数は約10万件規模ですが、20代〜30代前半をターゲットにした求人が多く、量よりも質を重視したサポートが特徴です。

求人エリア
どちらも全国エリアに対応していますが、リクルートエージェントは地方・中小都市の求人にも強いのが魅力です。
そのため地方移住を検討している人をはじめ、Uターン・Iターン転職希望者にも対応が可能です。
一方、マイナビエージェントも全国に求人を持っていますが、首都圏・関西・東海の三大都市圏にやや偏っている傾向があります。
そのため地方求人の選択肢が少ないと感じる人もいます。

業界・職種比率
両エージェントとも総合型のため、幅広い業界・職種の取り扱いがあります。
職種はマイナビエージェントのほうが未経験歓迎や第二新卒向けの求人が多く、転職初心者でも応募しやすい案件が多めです。
対してリクルートエージェントは、全職種・全業界に対応した総合型エージェントとして、技術職・企画職・管理職・外資系などハイキャリア層にも幅広く対応しています。

国内の拠点数
国内の拠点数が多いのはリクルートエージェントです。
マイナビエージェント (6拠点) |
リクルートエージェント (17拠点) |
---|---|
・銀座オフィス ・北海道支社 ・宮城支社 ・名古屋支社 ・大阪支社 ・福岡支社 |
・東京本社 ・北海道支社 ・東北支社 ・宇都宮支社 ・さいたま支社 ・横浜支社 ・金沢支社 ・新潟支社 ・長野支社 ・静岡支社 ・名古屋支社 ・京都支社 ・大阪支社 ・神戸支社 ・岡山支社 ・広島支社 ・福岡支社 |
マイナビエージェントは主要都市に拠点を持っていますが、地方の拠点は少ない傾向にあります。
一方、リクルートエージェントは全国17ヶ所に拠点を構えており、東京・大阪・名古屋などの大都市だけでなく、新潟や岡山などの地方都市でも対面面談が可能です。
またオンライン対応も整っており、居住地にかかわらず利用しやすいのが魅力です。

内定獲得期間
マイナビエージェントは希望をすり合わせながらじっくりと転職を進めたい人向けです。平均的な活動期間は3ヶ月〜半年程度とやや長めです。
一方、リクルートエージェントは、短期間での内定獲得を目指すスピード重視です。
平均して2〜3ヶ月で内定を得る利用者が多く、即戦力の転職希望者に適しています。
余裕を持って進めたいならマイナビ、スピード重視ならリクルートが適しています。
サポート内容・期間
マイナビエージェントは、履歴書や職務経歴書の添削、面接対策、キャリア相談など、1人ひとりに寄り添った丁寧なサポートが魅力です。
サポート期間も無制限なので、転職活動が長引いた場合も安心です。
一方、リクルートエージェントは、原則3ヶ月以内に転職する意思がある人をサポートの対象としており、3ヶ月が経過するとサポートが終了する場合があります。
求人紹介や面談設定がテンポ良く進む実務的なサポートが強みで、ある程度自分で動ける人や短期間で転職したい人には非常に効率的です。

面談の日時
マイナビエージェントは日曜日は対応していませんが、平日は20:30まで面談できるのがメリットです。
リクルートエージェントは曜日問わず面談予約が可能で、働きながらの転職にも配慮されています。
項目 | マイナビエージェント | リクルートエージェント |
---|---|---|
面談可能な曜日 | 平日・土曜(東京のみ) | 平日・土曜・日曜 |
面談可能な時間 | 9:00-20:30 土(9:30-17:30) |
10:00-19:30 土(10:00-18:00) 日(10:00-17:00) |
平日夜間に面談するならマイナビエージェント、土日に面談したいならリクルートエージェントがおすすめです。

マイナビエージェントとリクルートエージェントの評判・口コミを比較
マイナビエージェントとリクルートエージェントを実際に利用した人の評判・口コミを比較していきます。
良い評判・口コミを比較
マイナビエージェントの良い口コミでは、未経験者歓迎の求人が多く、転職初心者向けのサポートが手厚い点が評価されていました。
運営元の株式会社マイナビは新卒の採用事業に強いため、若手採用のノウハウが豊富です。
転職活動を一からサポートしてくれるので、初めての転職でどこから始めれば良いかわからない人の心強い味方になります。
一方で、リクルートエージェントの良い口コミでは、紹介してもらえる求人数が多く、幅広い選択肢から自分に合う職場を見つけやすい点が評価されていました。
公開求人・非公開求人ともに業界最大級を誇るため、他社では見つからなかった好条件の求人を見つけられる可能性があります。
悪い評判・口コミを比較
マイナビエージェントの悪い口コミでは、「連絡頻度が多い」「地方向け・40代以上向けの求人が少ない」という意見が目立ちました。
マイナビは基本的に都市部への転職を希望する若手層にターゲットを絞っているため、年齢や転職する場所によっては良い求人を紹介してもらえない場合があります。
またサポートが手厚い分、求人紹介やフォローアップなどの電話連絡をおこなうことが多く、「しつこい」と感じる人もいるようです。
一方でリクルートエージェントは、サポートの手薄さや担当者と連絡の時間を調整しづらい点が不満点として挙げられます。
リクルートは転職初心者よりもキャリアアップを目指す30代以降の転職経験者をターゲットにしているため、人によっては「合わない」「不安」と感じやすいです。

マイナビエージェントがおすすめな人
マイナビエージェントは丁寧なサポートと若年層向けの求人に特化しているため、特に20代〜30代前半の若手社会人や第二新卒におすすめです。
- 初めて転職する20~30代の若手社会人
- 手厚いサポートを望む人
- 時間をかけて転職活動を進めたい人
マイナビエージェントは新卒採用市場で長年の実績があるため、若年層向けの求人に強く、未経験歓迎やポテンシャル採用を重視する企業の案件が豊富に揃っています。
またキャリアアドバイザーのサポートが手厚く、応募書類の添削や面接対策もきめ細やかに対応してくれるため、転職が初めての人や進むべき方向に迷っている人にも心強い存在です。
サポート期間にも制限がないので、じっくり時間をかけて転職活動を進めたい人や、まずは相談から始めたい人に向いています。
リクルートエージェントがおすすめな人
リクルートエージェントは求人数・業種・職種のバリエーションが非常に豊富で、あらゆる層に対応できます。
- 多くの求人から選びたい人
- キャリアアップを目指す人
- 全国的に転職活動をしたい人
- 30代〜40代以降の転職者
業界最大級の求人数と迅速な紹介体制を持つため、選択肢を増やしたい人や短期間での転職成功を目指す人にはぴったりです。
また外資系や管理職などハイクラス求人も多数あるため、実績や経験に自信がある30代〜40代以降の転職者にとっては大きなチャンスが広がります。
地方の求人も多いので、Uターン・Iターン転職をしたい人にもおすすめです。
マイナビエージェントとリクルートエージェントに両方登録するメリット
マイナビエージェントとリクルートエージェントはそれぞれ強みが異なるため、比較することでより良い転職活動につながります。
- 求人の幅が広がる
- 自分に合った担当者に出会える確率が高まる
- 転職活動を効率化できる
両方に登録する最大のメリットは、それぞれの強みを活かした求人の選択肢の幅が広がる点です。
マイナビエージェントでは手厚いサポートを受けながら若手向けの案件を探し、リクルートエージェントではより幅広い求人や高年収・即戦力ポジションも視野に入れて検討できます。
またエージェントごとに保有する非公開求人が異なるため、自分に最適な案件に出会える可能性が高まるのも利点です。
さらに複数のアドバイザーから客観的な意見をもらうことで、自分の市場価値や特性を多角的に分析できます。
転職エージェントを掛け持ちするメリットや注意点は、以下の記事で詳しく解説しています。
マイナビエージェントとリクルートエージェントに両方登録するデメリット
マイナビエージェントとリクルートエージェントの両方に登録すると、情報や連絡が多くなりすぎて管理が大変になるというデメリットもあります。
- 連絡対応が煩雑になる
- スケジュール調整が大変になる
- 選択肢が広がって迷いやすい
両方に登録すると求人の選択肢が広がる反面、複数のエージェントから同時に連絡が来て混乱が生じる可能性があります。
特に連絡手段がメール・電話・アプリなど複数ある場合、スケジュール調整や求人内容の確認に時間を取られることがあります。
また同じ企業への応募が重複してしまわないよう、自己管理の徹底が必要です。

転職エージェントの選び方で失敗しないコツ
転職エージェントを使いこなすには、自分に合ったサービスを選ぶことが成功への第一歩です。
特に転職の目的や希望条件が明確でないまま登録してしまうと、ミスマッチな求人を紹介される可能性もあります。
ここでは、エージェント選びで後悔しないためのポイントを解説します。
転職目的や希望条件を明確にする
転職エージェントを活用する際に最も重要なのが、転職目的や希望条件の明確化です。
「年収を上げたい」「働き方を変えたい」「やりがいを求めたい」など目的によって選ぶべきエージェントは変わります。
希望が曖昧だとエージェント選びに失敗しやすく、ミスマッチが起きやすくなります。
エージェント側に適切な求人を紹介してもらうには、事前に自己分析をおこない、目的を明確にして希望条件に優先順位をつけておくことが大切です。
また業界や職種、勤務地、リモート可否など具体的な条件が定まっていれば、エージェント側も最適な求人を提案しやすくなります。
担当者との相性を早期に見極める
エージェントサービスを快適に利用するために大切なことは、担当アドバイザーとの相性です。
転職活動では担当者と何度もやり取りをするため、相手が信頼できる人かどうかは非常に重要なポイントです。
担当者との相性を見極めるポイント
- 面談での話し方
- フィードバックの質
- 求人の提案スタイル
- 連絡の頻度
対応の丁寧さや理解度が信頼関係に直結するため、相性が悪いと転職活動のモチベーションが下がり、転職の成功率も下がります。
担当者の変更は可能なため、「相性が悪い」と思ったら早めに見極めて、遠慮せずに変更希望を伝えるのが得策です。

総合型と特化型の転職エージェントを組み合わせて利用する
エージェントには、あらゆる業界や職種を扱う「総合型」と、特定の分野に特化した「特化型」があります。
総合型は選択肢が広く、特化型は専門職に強いため、両者を併用すると情報量と専門性の両方を得られます。
たとえばリクルートエージェントは総合型で求人数が多く、幅広く検討したい人に最適です。
一方でIT業界に強い「レバテックキャリア」や、20代向けに特化した「マイナビジョブ20’s」などは特化型で、深い知識とマッチ精度の高い求人提案が魅力です。
両方を併用することで、選択肢を広げながら質の高い求人も確保でき、バランスの良い転職活動が可能になります。
転職エージェントの選び方や賢い使い方を知りたい人は、下記の記事を参考にしてください。
マイナビエージェントとリクルートエージェントによくある質問
マイナビエージェントとリクルートエージェントに関するよくある疑問と回答をまとめました。
マイナビエージェントは若手や第二新卒に特化しており、丁寧なサポートや未経験OKの求人が多いのが特徴です。
一方リクルートエージェントは業界最大手で、求人数や業種の広さ、ハイクラス向け求人の充実度ではトップクラスを誇ります。
求人の豊富さとスピーディーな転職を希望する人にはリクルート、じっくりサポートを受けたい人にはマイナビがおすすめです。
迷った場合は、両方に登録して比較するのもひとつの方法です。
マイナビは「マイナビ新卒」など学生向けサービスを長年運営している実績があり、新卒採用市場で長年のノウハウを持っています。
第二新卒や社会人経験1〜3年程度の若手に対しても、キャリアの方向性から相談に乗ってくれる手厚いサポートがあり、新卒向けの就活支援に強いのが特徴です。
一方、リクルートエージェントは主に中途採用がメインで、新卒や第二新卒への支援は限定的です。
初めての転職や就活で不安が多い人にとっては、マイナビのサポート体制が向いています。
マイナビエージェントは、一人ひとりに寄り添った丁寧かつ無期限サポートに定評があり、未経験からの転職やキャリアの方向性に悩む人にも親身になって対応してくれます。
対してリクルートエージェントは、圧倒的な求人数と求人のバリエーション、そして転職支援ツールの豊富さが強みです。
また業界経験者向けの高年収求人や管理職求人にも強く、スピード感のある対応が期待できます。
自分が重視するポイントに応じて、どちらを軸にするかを決めるのが大切です。